≡ 世界の人口は2050年までに90億人に達し、十分な食料を確保できるのか ≡
= 「我国で最高の料理は様々な料理をごった煮にしたのではなく、寄せ集めたものである」=
- と、カナダの元首相ジョー・クラークが言及した -
カナダの家庭料理はイギリス、フランスがルーツであり、アメリカの影響を受けている
【この企画はWebナショジオ_「世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅」】
(文=中川明紀・ライター、編集者 イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ カロリーなんて気にしない!カナダの名物料理とは =3/3= ◆◇
しかし、国民食として受け入れられなかったというのはどういうことか。聞けば聞くほど愛されている気がするのだが……。
「一言でいえば庶民の味だからです。プティーンは洗練された料理とは違うので、一部の上流階級の人たちから認められなかったんですよ」
つまり、そんな栄養が偏ったものを食べてはだめよ、ということか。ジャンクフードの悲しい性ですなあ。その空気はケベック州の中ですら蔓延していたとジュリーさんは振り返る。「90年代の初頭にケベックの州首相が記者に『プティーンを食べるか?』と問われたことがありました。その首相はイエスともノーとも言わず、『もう行かないと』と質問を避けたのです」。
おそらく、「食べる」と言えば上流階級の人々から突かれるし、「食べない」といえば庶民から非難されるので何も言えなかったのだろう。そのプティーンが見直されるようになったのは2000年代に入ってからだ。
「若いシェフを中心にケベックの料理や食材を広めていこうという動きが起こったんです。その一つにプティーンがあって、ポテト、チーズ、ソースだけに留まらないクリエイティブなプティーンが次々に考案されていきました」
ちょうどそこへ新たなプティーンが運ばれてきた。フライドポテトにサワークリームを乗せ、赤ワインとハチミツのソース、パルミジャーノをかけたもので、店の人が「カナダの人はプティーンじゃないと思うかもしれませんが、うちのオリジナルです」と言ってテーブルに置く。
「そうそう、このようなバリエーションに富んだプティーンが増えているんです。サワークリームを使うなんておもしろいですね」とジュリーさん。さっそくいただくとサワークリームの酸味と赤ワインソースの甘くてコクのある風味がポテトを包み込む。従来のプティーンより上品な味わいで、スイーツ感覚でも楽しめる一品だ。
「新しいバリエーションで一番有名なのはモントリオールのレストラン『オ・ピエ・ド・コション』のフォアグラがのったプティーンです。そのほかに、ロブスターがのったプティーンも人気ですね」
フォアグラにロブスターと一気に豪華な料理になったイメージだが、こうして見直されたことでプティーンの人気はケベックとは反対側の西部に位置するブリティッシュ・コロンビア州にまで至り、全国で愛される料理になったという。
「ただ、カナダは1971年に世界に先駆けて多文化主義政策を導入した国。国土も広く気候もさまざまですから、地域によって料理の特徴も異なります。プティーンをソウルフードだと答えるのはケベックの人たちだけかもしれません」
ジュリーさんはそういうが、ケベックの人たちがプティーンに誇りを持っていたからこそさまざまなバリエーションが生まれ、全国へと広まっていった。さらには海を渡って日本にいる私の目の前にも置かれている。遠い国にいる彼らのプティーン愛に思いを馳せながらかみしめると心がほんわかと温まった。
次回“カナダの春はメープルシロップと共に”に続く・・・・・
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・・・https://youtu.be/OrXcjJg8DNI・・・
//////参考資料///////
■□参考資料: カナダ料理の一覧 □■
カナダ料理の一覧
カナダの食品とその他の北アメリカの料理にはかなりの重複があるが、カナダのみの独自料理(または料理の別種類)が多数ある。以下代表的な【食材;定番料理】を列挙すれば・・・・・・
ジンジャービーフ (Ginger beef) ; 甘み付けして揚げた牛肉の甘辛い生姜ソース炒め。 / ローストビーフのヨークシャー・プディング添え ; カナダ英語圏、特にイギリス系カナダ人で一般的な日曜日のディナー。 / ローストターキー ; 北アメリカのローストターキー。 / ベイクドビーンズ ; メープルシロップやラードで調理した豆。 / ジグスディナー (Jiggs dinner)) ; ニューイングランド・ボイルドディナー(New England boiled dinner)に似た日曜日の食事。 / バックベーコン (Back bacon) またはピーミールベーコ ; カナダのベーコンのアメリカ合衆国での呼び名。 / トゥルティエール (Tourtière) ; 豚肉とラードで作るミートパイ。 / モントリオール風燻製肉 (Montreal-style smoked meat) ; デリ式の塩蔵牛肉。 /
パテシノワ (Pâté chinois) ; 「中国のパイ」という意味の、ケベックのシェパーズパイ。 / バノック ; 揚げたパンと生地の食べ物。 / ブイイ ; ケベックのハムと野菜の煮込み。 / タラの舌とスクランチョンズ ; 焼いたタラの舌と豚脂身のフライ。 / 黄色エンドウ豆スープ (Yellow pea soup) ; フランス系入植者(Habitant) が食するスプリットピー(乾燥エンドウ豆)のスープ。 / プーティン ; フライドポテトをチーズの粒とグレイビーでトッピングした料理。 / ピエロギ ; 様々な具を詰めた生地の料理。 / オレイデクリス (Oreilles de crisse) ; ケベックでの豚脂身のフライ、スクランチョンズ。 / モントリオール風ベーグル (Montreal-style bagel) ; 固く甘いベーグル。 / ペミカン ; 乾燥した肉、脂、およびベリーを粉砕した食品。 /
チーズカード (Cheese curds) ; 咬みごたえある食感の生チーズ。 / オカチーズ (Oka cheese) ; 修道会のチーズ。 / フリッパーパイ (Flipper pie) ; タテゴトアザラシの鰭で作るパイ。 / ホット・チキン(ターキー・サンドウィッチ) ; グレイビーと豆をたっぷりかけた肉のサンドウィッチ。 / トウチン(Toutin) ニューファンドランド・ラブラドール州の揚げパン。 / 魚とソース (Fish and brewis) ; 塩漬けタラ(salt cod) と堅パン (hardtack) 、豚皮添え。 / ラッピーパイ (Rappie pie) ; すりおろしたジャガイモと肉のキャセロール。 / クレトン ; タマネギと香辛料入りの豚肉パテ。 / プーティーヌ・ラペ (Poutine râpée) ; アカディア人のすり潰したジャガイモの肉詰めダンプリング。
・・・・・明日・次節に続く
Angelina's restaurant in Vancouver - カナダの人気の朝食レストラン ◆・・・https://youtu.be/k0zVsef1G2Y・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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