≡ 世界の人口は2050年までに90億人に達し、十分な食料を確保できるのか ≡
= 禅宗の精進料理のような禁葷食ではないチベット仏教徒の食 =
- 地理的に高地の為、もともと食材が豊富な方ではなく、料理の種類や味付けも豊富ではない -
鳥類は食べない、魚類・両生類なども食べない、動物は、偶蹄類に限る
【この企画はWebナショジオ_「世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅」】
(文=中川明紀・ライター、編集者 イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 捏ねて楽しいチベット族の国民食 =1/3= ◆◇
「タシデレ」とはチベット語で「こんにちは」や「さようなら」といった意味を持つ、挨拶の言葉だという。東京・新宿区にある東日本で唯一というチベット料理店は、この挨拶の言葉を店名に掲げていた。
店内はチベットの五色の祈祷旗「タルチョ」が彩り、異国の情緒たっぷり。ヒマラヤ山脈の北側にあるチベットは中国の自治区だが、主にその地に居住する少数民族のチベット族は独特な文化を持つ。ならば、料理はどうなのだろうとやってきた。さっそく、店主のロサンさんに尋ねる。
「在日チベット人が店にきて必ず食べるのはモモですね」
モモって肉を小麦粉の皮で包んだ蒸し餃子のような料理のことだろうか。それならネパールで食べたことがある。口に入れるとモチモチの皮の中から肉汁がジュワーっと広がって幸せな気分になるんだよねえ。
「モモはもともとチベットの料理です。ネパールとはヒマラヤ山脈を境に隣接しているので様々な文化が行き来しているんです。料理もそうで、モモの他にテントゥクという麺料理などもネパールでよく食べられていますよ」
私の言葉に反応して、ロサンさんが説明してくれた。ただ、チベットのモモとネパールのモモはちょっと違うらしい。まず、使用する肉。ネパールでは水牛がポピュラーなのに対し、チベットはヤクの肉を使うという。味付けもチベットはネパールのように香辛料を使わず、塩ベースだそうだ。日本ではヤクの肉が手に入らないので、牛肉を使ったお店のモモをいただく。
厚めの皮から飛び出す肉汁に思わず、ムフフと笑ってしまう。歯ごたえのある野菜は……セロリだ。ぎゅうっと凝縮された肉のうま味の後に、爽やかな風味が口の中にさっぱり感をもたらす。確かに味付けはシンプルだが、そのぶん素材の味が伝わってくるなあ、とゆっくりかみしめる。
飲み込んだところで、熱々のバター茶をすする。茶葉を固めた磚茶(たんちゃ・団茶ともいう)を煮出し、バターと塩、ミルクを加えて撹拌したお茶で、チベット族の人は毎日数十杯も飲むそうだ。日本人の私にも飲みやすいようマイルドにしてくれているのだが、バターの風味が香るほっと落ち着く味。これも本来はヤクのバターや乳を使うという。さらに、ロサンさんはこう付け加えた。
「チベット族の主食、ツァンパを食べる時にもバター茶は欠かせないんですよ」
ツァンパとは裸麦を炒って粉にしたもの。お粥のようにして食べたり、団子状にしたりと様々な食べ方があるが、団子にする時にバター茶を使うのだとロサンさん。お店でも食べられるというのでお願いすると、出てきたのは粉、つまりツァンパとバター茶、それからバターにヤクの乾燥チーズ……これ、どうやって食べるの?
「自分でつくって食べるんですよ」とロサンさんは言って、バター茶にツァンパ、バター、乾燥チーズを入れて手で捏ねだした。ツァンパがバター茶やバターを含み、だんだんと塊になっていく。
明日に続く・・・・・・・
◇ チベットで食べる標高4400メートルのご馳走 ◇
・・・・・・https://youtu.be/8tyxg70j890 ・・・・・
//////参考資料///////
■□ 参考資料:チベット民族 □■
チベット民族(Tibetan peopleまたはTibetans)は、ユーラシア大陸中央部のチベット高原上に分布する民族。チベット語を話す。人種的にはモンゴロイドに属する。
チベット民族はチベット高原一体に分布し7世紀、国王ソンツェンガムポの命によってインドに派遣されたトンミ・サムボータによって作られたという伝承を持つ独自の表音文字(チベット文字)を持つ。中華人民共和国、ブータン、インド、ネパールなどに分布する。 人口は、ブータンで約60万人、中国で5,416,021人、亡命チベット人約15万人など、4か国で約600万人。中華人民共和国の弾圧政策により約1/5の人口を失ったとされる。
チベット語では「プーリー」 (bod rigs) と自称する。 「プー」はチベット、「リー」は種族、民族の意。 前近代以来用いられている伝統的な用法は、チベット本土の人々「プーパ」と、ブータン、ラダック、シッキムなどの諸国の人々などをあわせた、チベット系の人々に対する総称。
中国の統治下で近年用いられ始めた用法は、中華人民共和国の国民を構成する少数民族の一つ「蔵族(ぞうぞく)=チベット族」と等置されるチベット語の呼称。これは、中国が国民を民族識別工作によって民族別に区分する際、チベット民族を複数の集団に「識別」することによって成立した概念で、羌族、メンパ族(門巴族)やロッパ族(洛巴族)などに「識別」された人々は、「蔵族」とは別個の「民族」と位置付けられ、ぞれぞれが個別に中国の55の少数民族の一つとしての法的地位を有するとされている。またブータン、ラダック、シッキムなど中国の国民ではない人々も、この「プーリー(蔵族)」には含まれない。
この民族は主にブータン、ネパール、インド、中国の4か国に分布する。ブータンはこの民族自身が樹立した唯一の国連加盟国で、他の3か国においては「少数民族」として分布しているが、伝統的な分布地域の大部分において、人口の多数派を占めている。この民族の分布地域の面積・人口とも、大部分が中国の統治下におかれている。この民族の唯一の独立国家ブータンは、歴史的にはチベットの辺境地方に位置し、政治・文化の中心ヤルンツァンポ河流域は、現在、中国が設置した行政単位「西蔵」地方の中枢を占める。
・・・・・続く
◆ Tibet:Daily life of a lama monk ◆
・・・・・・ https://youtu.be/xyv6SHvlfmM ・・・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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