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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「90億人の食」、食に纏る世界の話題 =058=

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= ジョン・レノンが最後に繰り返すフレーズが「I buried Paul」と聞こえる。  この曲「ストロベリー・フィールズ・フォー  エバー」のマスターたテープをよく聴くと、“クランベリーソース”と言っていることが分かる = 

- レノンは1980年のインタビューでこれを認め、頭に浮かんだ適当な言葉“I buried Paul (僕はポールを埋葬した)” なら何でも良く、この語それ自体には特別な意味はないと - 

クランベリーソースは英国人にとっては意識下の常用語なのであろう

ここに一つの未来図がある 

【この企画はWebナショジオ_2014年4月~2014年12月期、35回記載に追記・補講した】

(文=Rebecca Rupp/訳=北村京子  イラスト・史料編纂:涯 如水)

◇◆ 先住民が重宝した、クランベリーの歴史 =1/2= ◆◇

   『森の生活』で知られる米国の作家ヘンリー・デイヴィッド・ソローは1849年、処女作『コンコード川とメリマック川の一週間』が大量に売れ残り、大きな借金を背負うことになった。悩んだソローは、クランベリーをニューヨークで販売し、返済に充てるというアイデアを思いつく。

  そこでまず、ボストンのマーケットで「計り知れないほど大量」のクランベリーを仕入れ、ニューヨークへ運搬するための船も確保した。ところが最後の段になってソローは落胆することになる。なんと、ニューヨークにおけるクランベリーの販売価格は、ボストンのそれに比べて低かったのだ。

  落ち込んだソローは、家族が経営していた鉛筆工場の鉛筆を販売し、何とか100ドルの借金を完済したと言われている。

 薬として、タバコとして

 ソローを落胆させたベリーは、アメリカ原産のクランベリー。リンゴンベリーやヨーロッパのクランベリーなどを親戚に持つが、他の品種よりも群を抜いてたわわに実ることで有名だ。マサチューセッツの先住民ワンパノアグ族には「ibimi」(ビターベリー)として知られており、古くから食用および薬として使われてきた。イヌイットはクランベリーの葉をタバコのように吸っていたし、チペワ族はカンジキウサギを捕まえるエサとしてクランベリーを使った。

 このようにさまざまな使い方があるクランベリーだが、最も一般的な使途といえばペミカンだろう。ペミカンとは、干した鹿肉と脂肪にクランベリーを混ぜた保存食で、パワーバーの原型とも言える。高エネルギー食のペミカンは、手早くカロリーを補給してくれる存在として旅人や商人に尊ばれた。やがて、人々に不可欠なものとなったペミカンは、戦争さえも引き起こす。

  1814年、レッドリバー植民地(カナダ・マニトバ州)のマイルズ・マクドネル知事は、食料不足を理由に「ペミカン宣言」を発令し、ペミカンの輸出を禁じた。

 毛皮交易を行っていたハドソン湾会社の従業員のために貴重な食料を残しておきたいというのが輸出禁止の意図だったが、これがペミカンで儲けていた先住民メティ族からの反発を招くことになる。緊張は徐々に高まり、ついに1816年、セブン・オークスの戦いが勃発。数と射撃の腕で勝るメティ族が勝利を収めた。

 クランベリーソースのレシピ (その一)

エリザ・レスリー『Directions for Cookery』(1851)より

1クオート(約1000cc)の完熟クランベリーを洗い、鍋に入れる。ワイングラス1杯分の水を注ぎ、とろ火でよくかき混ぜながら煮込む。特に、実が破裂し始めたら頻繁に混ぜること。マーマレード状になるまで煮込んだら火から下ろし、ブラウンシュガー1ポンド(約450g)を混ぜ入れる。好みに応じて、果肉を漉す。冷めてとろみが出たら、ガラス製容器に入れてテーブルに。

・・・・・・次回へ続く………

◇◆ 無花果と胡桃とクランベリーのパン | Fig, Walnut, and Cranberry Bread ◆◇

・・・・・・ https://youtu.be/Li3zy-U6v5g ・・・・・

//////参考資料///////

■□参考資料:クランベリー □■

クランベリー (Cranberry) とはツツジ科スノキ属ツルコケモモ亜族(Oxycoccos) に属する常用低木の総称。北半球、寒帯の酸性の沼地に見られる。 主な種はツルコケモモ(蔓苔桃)、ヒメツルコケモモ(姫蔓苔桃)、オオミツルコケモモ(大実蔓苔桃)、アクシバ(灰汁柴、青木柴)。果実は安息香酸を含有している。

果実は非常に酸味が強く、生食には向かないが、菓子やジャム、ぺミカン、クランベリージュースの原料となる。七面鳥の丸焼きに添える甘いクランベリーソースは、アメリカ合衆国とカナダの感謝祭には欠かせない。

高さ10cm程度の矮小な低木で、枝は細く小さな常緑の葉をつける。花はダークピンクで反り返った花弁をもつ。果実は小さく、中が数室に分かれた空洞になっており、熟すとピンク色から深紅に色づく。加工用など傷が付いてもさほど支障のない場合、クランベリー畑に木が完全に沈むほどまで水をはり、水中で木を揺すると果実が外れて水面に浮かぶので、大型機械で果実をすくい取って収穫する。なお、畑にはった水はクランベリーの木を冷害から守る効果もあるため、春まで水を抜かずにそのまま越冬させる。

鶴(crane) のベリー(berry) の意味。アメリカの初期のヨーロッパ系移民が花が開く前の茎、愕、花弁が鶴の首、頭、嘴に似ていることから名付けたとされる。クランベリーが鶴の好物であるということに由来するとする説もある。カナダ北東部では「モスベリー」と呼ばれる。フェンに原生していたことから英語圏では「フェンベリー」とも呼ばれる。17世紀、ニューイングランドでは熊が好むことから「ベアベリー」と呼ばれることもあった。

なお、ニシンの体積を測る単位クラン(cran、37.5ガロン)とは無関係である。

北アメリカではアメリカ州の先住民族が食用としたのが最初とされる。ペミカンなどの食材として使用されたほか、薬や染料としても使用された。アルゴンキン族は「ササマナシュ」と呼び、マサチューセッツの飢えたイギリス系移民に分け与えたとされ、感謝祭の伝統的料理に使用されている。1816年頃、アメリカ独立戦争で活躍したヘンリー・ホールがケープコッドにあるデニスで栽培したのがクランベリー農園の最初とされる。1820年代、ヨーロッパに輸出されていた。北欧やロシアで野生の植物として人気となった。スコットランドでは当初野生の植物であったが、生育地の変化によりもう生息していない。

・・・・・・次回へ 

□    □ □ □

_ Sweet and tangy cranberry jam | 甘酸っぱいクランベリージャム _

・・・・・・ https://youtu.be/pIU6x2goc_A  ・・・・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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