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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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システム=”代替現実”_知の学究達=247=/ 藤井直敬(10/14)

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もしも目の前の光景がホントかウソかまるっきりわからなくなってしまったら――

予め用意した「過去」の映像を「現実」と差し替えて・・・・

何が現実かをカンペキにわからなくする装置がついに開発された

その「代替現実」システムを発明した藤井直敬!!

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆藤井直敬(10) / 第四回 代替現実で、ちょっと悟りの境地まで =2/2= ◆◇

「SRには、現実感がちょっと薄らぐみたいなところはありますから。僕、最近、手塚治虫の『火の鳥』を読み直したんですけど、エアカーから落っこちちゃって大けがをして脳以外を機械にされた若者が、人間がなぜか土くれに見えてしまうようになる話がありました。今のSRの仕組みはカメラごしに世界を見て、それをHMDに出しているだけですから、カメラから入った情報を加工してやれば『火の鳥』の若者と同じ体験をさせられちゃう。危うい部分があります」

 そういう部分を指摘しつつ、藤井さんはSRの活用について、かなり楽観的だ。

「──SRの体験をすると、感覚的に仏教の悟りに近いところに行けるんじゃないかと思うんです。いわゆる現実は全部うつせみだっていう、僕ら自身がつくってるイリュージョンに過ぎないんだっていうのと、すごくよく似てる。だとしたら、それはそれで、結構人は幸せになれるんじゃないって(笑)。まあ、期待ではあるんですけどね」

「──それに、技術をどう受け入れるかは、最終的には社会が決めることですから。だから、できることを自分で我慢してやらないっていうのは、ある意味、社会に対する裏切りかもしれないですよね。もしかしたら、世界を変えるすごい技術になるかもしれないんだけれど、自分が勝手に萎縮してやらないっていうのはどうなのかなと」

 ある技術的な可能性が見えた時、それを実現するのに躊躇わない。技術が実現するものの向う先に、どのようなものが待ち受けているか分からずとも、目に見えた可能性を追究する。そんな姿勢に、ふと以前に取材した研究者を思い出した。

 自分自身にそっくりなロボットを創り出し、人間の「存在感」について様々な実験やデモンストレーションを行っている大阪大学の石黒浩教授だ。石黒さんも、自分自身のコピーロボットを創るというぶっとんだ発想を実現するのに何の躊躇いもなかった。研究成果をどう使うかは社会の側であって、工学者が躊躇ってはいけないというような主旨のことを述べていた。

 藤井さんのSRの研究は、広い意味で石黒さんの研究とつながるところがあって、藤井さんと石黒さんは時々接触があるそうだ。それで石黒さんに、「あなたは、同類だ」と言われたことがあるそうだ。

「ぼくはあんなにエキセントリックじゃないと思うんですけど(笑)。でも、似てるのかもしれないですね。少なくとも躊躇しないことは、同じですね」と藤井さんは述べる。

次回は“第5回 代替現実であんなことやこんなことも”に続く

■□参考資料:もう1つの現実を体験する「代替現実システム」を開発 (3/4) □■

-全く新しいインタラクティブメディア体験システムの登場/背景-

本研究では、バーチャルリアリティー(VR)や拡張現実(AR)で使用されてきた技術を応用してSRシステムを開発しました。すなわち、予めビデオ撮影しておいた過去のシーンを、実際に目の前で起きていると被験者に信じこませたまま体験させることに成功しました。

SRシステムでは、被験者はヘッドマウントディスプレー(HMD)とヘッドフォンを装着します。その状態で、被験者に2種類の異なるシーンを体験させます。

1つは、現在そのものであるライブシーンです。映像はHMD上に設置したカメラからリアルタイムで入力します。この時、目の前で何かイベントが生じれば、それがそのまま映し出されるので、被験者は間違いなくその場の現実を体験し、それを疑うことはしません。つまり、この状態を予め体験することで、HMD上で体験することは現実であるという強い信念が生まれます。

もう1つは、被験者がいる場所で予め撮影し、編集した過去シーンです。SRシステムでは、シーンの撮影に360°全方位の映像を撮影するカメラ(パノラマビデオカメラ)を用います。HMDに埋め込まれた頭部方位検出センサーと連動させることで、過去シーンを体験している時でも被験者は自由な方向を見ることができます。また、音声の方向と質を変化させないように、過去シーンの音声録音再生とライブシーンの音声入力には、被験者のそばに置かれた同じマイクを用います。また、SRシステムの性能に影響を及ぼす運動視差、切り替えのタイミングといった技術的な要素を心理物理実験を用いて検証し、その性能を最適化しました。

こうすると、ライブシーンと過去シーンの体験は知覚的にはほとんど同等になります。両方とも、ビデオ映像と同じマイクを用いた音声を体感し、頭を動かせばその方向が見えるという状態です。シーンの内容、切り替え時の映像の連続性などを上手く制御すれば、原理的にはライブシーンと過去シーンの切り替わりに被験者は気づくことができないはずと推測しました。

そこで、このSRシステムを用いて行動実験を行ったところ、このようなシンプルな仕組みで極めて安定的にSRが実現できることを確認しました<前記詳細解説参照>。まず、全ての被験者(21人)にライブシーンを体験させた後、編集した過去シーンを見せました。すると、全ての被験者が、本当は目の前にいない人物をいるものと信じたままコミュニケーション(会話)を行いました(前記詳細解説図2b)>。

次に、被験者本人が登場するという、明らかにありえない状況を体験させたところ(ドッペルゲンガーシーン: 前記詳細解説図2c)、すべての被験者が、現在の体験がSRであること、すなわち過去に起きたイベントを自分が見せられているということに気付きました。

・・・・・・明日に続く

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◆ もしもAR技術が発展した未来都市ができたら?【拡張現実】◆

 

動画のURL: https://youtu.be/Db-Rb2dUTPc 

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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