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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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システム=”代替現実”_知の学究達=241=/ 藤井直敬(04/mn)

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もしも目の前の光景がホントかウソかまるっきりわからなくなってしまったら――

予め用意した「過去」の映像を「現実」と差し替えて・・・・

何が現実かをカンペキにわからなくする装置がついに開発された

その「代替現実」システムを発明した藤井直敬!!

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆藤井直敬(04) /  第二回 こんなにすごい! 代替現実 =1/3= ◆◇

前回に紹介した通り、理化学研究所脳科学総合研究センターの藤井直敬さんが率いる適応知性研究チームは、実に不思議な装置を開発した。

 SRとは、代替現実(Substitutional Reality)の略。VR(仮想現実、Virtual Reality)でも、AR(拡張現実、Augmented Reality)でもなく、過去に撮影しておいた映像を適宜、丸々、差し替えることで、SR装置を装着した人に、様々な「現実」を与えることができる。それが「本物」の現実かどうかは別として、ほとんど違和感を抱かれない水準の現実感(リアリティ)をもって。

 その「区別のつかなさ」に関しては、莫大なリソースを費やして創りこまれた3DCGによるVRよりも、はるかに優秀だ。また簡便でもある。与えたい映像や音声を事前に収録しておくだけでよいのだから。それらをリアルタイムの映像と差し替えたり、合成したりすることで「現実を編集」することができる。

 ぼく自身が「被験者」となったスタジオに隣接した研究室の応接スペースで、藤井さんに話をうかがった。

 書架にはフィギュアが飾ってあった。人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物や、仏教の守護神である四天王など。それらがマッチする自由で肩肘張らない雰囲気を感じた。

「変な体験だったでしょう」と言われ、「本当に変な体験でした」と返した。

 SR装置を身につけた瞬間から、主に視覚、そして聴覚を、いわばジャックされた。それにともない、自分が信じている現実と、ぼくを見ている人たちとの現実が分岐して、最後にSR装置を取り外した瞬間、2つのタイムラインがぱっとくっつくような感覚だった。

「映像自体、何も特別なことは起きないんですよ」と藤井さんは言う。

「人がただ歩いてるだけだし、しゃべって、はーいっとか言っているだけです。でも、変な体験になる。実は、僕の方も、録画された自分が部屋を回ってるのと、リアルタイムで僕が回ってるのとを、左回りと右回りとでできるだけ対称にしようとするんですけど、どっちに行けば対称になったかなって混乱します。見ている人、やっている人、観客、全員が変な入れ子状態になってあやふやな状態になるんです」

 ぼく自身や編集者の体験を考えると、非常に納得できる。

 同時に素朴な疑問も湧いてくる。そもそもなぜ、藤井さんはこのようなシステムを思いつき、実際に創り出したのだろうか。ある意味「ぶっとんでいる」と感じる。

・・・・・・明日に続く・・・

■□参考資料:藤井直敬に聞く「VRの世界で、人は服を着るのか?」 (2/5) □■

自由度が高いほど、人は疲れてしまう

──VRの世界での「服の役割」はどうなると思われますか?

現実世界での服を考えると、まずは「機能」が求められます。寒さから体を守ったり、肌を清潔に保ってくれたりと、服という存在は自然と人間の関係をやわらげてくれています。服にはそうした機能としての役割がはじめにあり、次に他人からどう見られるかという「記号性」が重要になってきます。

もちろんVRの世界では「機能性」を考える必要はありませんが、ぼくは現実世界でもバーチャル世界でも、人々の身に着ける服がそこまで大きく変化するとは思っていません。

──しかし、バーチャル空間では現実的でないファッションも可能になります。服の機能性は考えなくていいわけですし、重力を無視した服を着ることもできます。

そうですね。好きなカツラをかぶってもいいし、背中に象を乗せて歩いてもいい。

──そういうことができる世界でも、人は現実と同じ服をチョイスするということですか?

結果的にはそうなると思います。だって、世の中にSF作品はいっぱいありますが、変な服を着ているのって「スタートレック」ぐらいですよ。

──ジャンプスーツみたいなやつですね

ファッションというのは「他者に対するメッセージ」の役割が大きいので、外にいるときはそれがより強調されます。VRの世界でどんな服を着るかについては、未来のわたしたちがどんな服を着ているかに置きかえるとよくわかります。

例えば、イラストや柄が自由に変えられるTシャツが開発されたとします。どんな柄にでも思い通りに変化してくれます。それがユニクロから販売できるぐらいの値段になったとして、誰でも簡単に購入できたとする。そんなTシャツをあなたが持っているとしたら、毎日どんな柄を身に着けたいと思いますか?

──うーん、そうですね。でも、そこまでなんでもできるなら、逆にシンプルな服でもいいような気が…。

それはとても自然な考え方だと思います。なんでもできるというのは、無限にあるものから自分の価値観でなにかを選ばなければいけないので、本当はすごく面倒なことなんです。ファッションを通して常に自分のメッセージを発信したい人にとっては刺激的なTシャツかもしれませんが、大多数の人からすれば、そういう過剰なメッセージのやり取りはただ疲れるだけなんです。

それはバーチャルの世界でも同じことで、どんな服が着られるからといっても、実際には現実と同じになるか、むしろよりシンプルな服を選ぶような気がします。

・・・・・・明日に続く

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◆ HoloLens - Airport Command and Control Centre. ◆

動画のURL: https://youtu.be/t5L-jBLD04I 

・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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