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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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極端気象”ゲリラ豪雨”_知の学究達=235=/ 真木雅之(13/14)

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ゲリラ豪雨・竜巻・落雷・ひょう_大きな被害をもたらす突発的な悪天候

狭いエリアで起こる激しい天気は、“雲の王”とも呼ばれる積乱雲が原因だ

“気候変動に伴う極端気象に強い都市創り”という防災対策上、切実で現実的な研究

主にゲリラ豪雨や竜巻の予報技術の確立に取り組む真木雅之

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆真木雅之(13) / 第5回 ゲリラ豪雨や竜巻の被害を減らすには =2/3= ◆◇

 温室効果ガスによる気候変動は、ほぼ確からしいことが国際機関でも合意されている。ただ、現実に目の前の災害を相手にする真木さんのような気象研究者は、その災害と気候変動、さらには温室効果ガスとの因果関係を直接解明する立場にいるわけではない。これはまた別の系統の仕事だ。その結論がいかなるものであっても、目の前にある災害を防ぎたいという思いがまずあるのだと了解した。

 すると、研究が据える目標である、「極端気象に強い都市創り」が、すんなりとつながって見えてくる。

 真木さんによれば、気象災害を考えるには多要因を考慮しなければならず、特に「要因」と「素因」を分けて考えたほうがよいという。

 要因の方は分かりやすい。

「ゲリラ豪雨でいえば積乱雲です。短期間に大量の雨が降らなければ、災害にはなりませんから。気候変動により豪雨が発生しやすくなっているというのも要因として位置づけられます」

 では、もう1つ、素因というのはなんだろう。

「それは、気象ではないもので災害の素地になっているものです。地形や地盤が災害を受けやすいかどうか、建物や施設などがあるかどうか、など。特に都市部で問題なのは、地面がアスファルトやコンクリートで固められてしまっていることですね。降った雨が地中に蓄えられずに、すぐに中小河川に流れ込んだり、あるいは下水に流れて、排水ポンプが間に合わないと一気にあふれてきたりします。そのあふれ出た水が今度は地下街、地下鉄、地下室など、低いところに流れ込んで、人が閉じ込められて亡くなってしまうとか」

 神戸の河川増水や、雑司が谷の工事中の下水道など、人命を奪ったゲリラ豪雨を想起するが、道路の冠水くらいなら身近なところで経験をしたことがある人も多いだろう。

「本当にいろいろ危険がありまして、道路でいうと、電車の下を通るアンダーパスの部分に水がたまって、気づかずに車で突っ込んでしまい、亡くなった方もいます。駅の構内に階段から水がなだれ込む怖いことも起きますし、マンホールの蓋が浮き上がってしまうのも危ないです。東京の場合ですと、今、1時間あたり50ミリぐらいまでは大丈夫なような排水機能を持ってるんですね。それでも1時間50ミリ以上の雨は降りますし、その時は排水能力が間に合わないんです。雨が降って、その雨がピークになると、すぐ水があふれ出てしまうのが都市での水害の特徴です。これが田舎ですと、土地の中に水がしみ込んで水を蓄えられるので、ゲリラ豪雨による水害は起きにくくなります」 

・・・・・・明日に続く・・・

■□参考資料: 3年で予測スピードが1/10に!ゲリラ豪雨研究の最前線 (1/3) □■

レーダ気象学のスペシャリスト、岩波 越先生に「ゲリラ豪雨」予測の現状を聞いた

雨の正体を一刻も早く捉えるために

ことし7月、内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「レジリエントな防災・減災機能の強化」の施策として、世界初の実用型「マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ『MP-PAWR』」を使った実証実験がスタートした。

この実験は情報通信研究機構、首都大学東京、東芝インフラシステムズなど産学官が一体となった研究グループによって進められているが、防災科学技術研究所 レジリエント防災・減災研究推進センターで観測予測技術開発チームを率いる岩波研究統括も、そのメンバーの一人だ。

「MP-PAWRを設置している場所は埼玉大学です。MP-PAWRが観測できるのは半径60~80km圏内なので、ほぼ首都圏エリアをカバーできるんです。対象は、いわゆるゲリラ豪雨と強風、竜巻です」

MP-PAWRとこれまでのレーダの違いについて岩波研究統括はこう語る。

「現在、気象観測用に使われているレーダは、パラボラアンテナから細い電波のビームを出して水平方向にぐるっと回転させることで“面”として情報を得ます。そして少しずつアンテナの角度を上げていくことで、ようやく3次元的な情報をつかむことができるのです。1周20秒ほどかかりますので、雨雲の全体を観測するためには、5分以上かかってしまいます」

そんなに時間がかかっては、突然降るゲリラ豪雨には対応できない。この課題をクリアするために2012年に開発されたのが、電子的にビーム方向を変更できるフェーズドアレイ気象レーダ(PAWR)だ。

「こちらは上下方向に広がった電波を発射し、複数の鋭いビームで受信します。したがって、アンテナを1周するだけで、雨雲全体のデータをすき間なく収集できるようになりました。5分以上かかっていたものが30秒ほどで済むようになったのです」

これで“時間”という課題はクリアできたが、残る問題もあった。それは“雨量”の正確な計測だ。

「雨粒に当たって返ってくる電波の強さと雨の強さの関係は変動が激しく、また電波は強い雨に当たると、そこで弱められてしまいます。そのため、電波の強さからだけでは雨量を正確に見積もることができません。雨量計測については二重偏波観測機能を持つ、XバンドMP(マルチパラメータ)レーダの方が優れていました。そこで生まれたのが、両者のハイブリッドであるMP-PAWRなのです」

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◆ TORNADOES of 2016 - An Incredible Year in 4K! ◆

動画のURL: https://youtu.be/NZmtglWX0N4 

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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