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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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極端気象”ゲリラ豪雨”_知の学究達=236=/ 真木雅之(14/14)

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ゲリラ豪雨・竜巻・落雷・ひょう_大きな被害をもたらす突発的な悪天候

狭いエリアで起こる激しい天気は、“雲の王”とも呼ばれる積乱雲が原因だ

“気候変動に伴う極端気象に強い都市創り”という防災対策上、切実で現実的な研究

主にゲリラ豪雨や竜巻の予報技術の確立に取り組む真木雅之

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆真木雅之(14) / 第5回 ゲリラ豪雨や竜巻の被害を減らすには =3/3= ◆◇

 ただでさえ極端気象が増えているらしいのに、都市化が進み、被害を受けやすくなっているというふうにも解釈できる。

 では、どうすればいいか。

 まずは、真木さんの研究を推し進め、積乱雲の発生メカニズムを解明して、監視技術や直前予報技術を実用化することが大切だ。これは応用科学として寄与できる部分ともいえる。

「気象レーダの歴史って半世紀と少しなんですよね。第二次世界大戦が終わってからですから。技術的なブレイクスルーが10年から20年に1度はあって、たまたま私はマルチパラメータレーダの研究に最初から携われた。そして、今、それがようやく実用化のところまできているわけです。このような時期にレーダ研究の一端を担えていることをうれしく思っています」

 MPレーダを中心とした観測ネットワークが標準的なものになりつつある今、積乱雲について以前より多くのことが分かってきている。

 件のプロジェクトでは、それらを受けて、救助活動、危機管理、社会基盤、生活・教育の4つの分野でそれぞれ定着させることを目標に置いている。近い将来、「ゲリラ豪雨警報」や「竜巻警報」がインターネットや自治体の防災無線などでも共有されるだろうし、まるで明日の天気予報を見るように、数時間後、数10分後の積乱雲の発生を気にする人も多くなるだろう。

これは交通関係の職員や、工事現場で働く人のみならず、スポーツ少年団の指導者や、休日に埠頭での釣りや川沿いの公園に出かけようと考える保護者にも浸透するだろう。

 ぼく個人としては、恐ろしくも荘厳で、威風堂々とした積乱雲を、もっと多くの人が見上げればよいと思う。たしかにそれはしばしば被害をもたらす、非常にやっかいなものだ。しかし、我々の日常の中で、もっとも美しく力強い存在のひとつでもあって、見上げて愛でたり驚嘆したりするに足る。とても矛盾したことを言っているようだが、それでも、積乱雲を見上げる人たちが増えた社会は、きっと今よりも災害にも強いと、素朴に信じている。

次々回には新企画“代替現実でいともたやすく現実は崩壊する”に続く

■□参考資料: 3年で予測スピードが1/10に!ゲリラ豪雨研究の最前線 (2/3) □■

レーダ気象学のスペシャリスト、岩波 越先生に「ゲリラ豪雨」予測の現状を聞いた

MP-PAWRは水平偏波と垂直偏波(電界の振動方向が水平方向、垂直方向の電磁波)を同時に送受信できる二重偏波(マルチパラメータ)機能を装備。これによって高速で3次元観測できる機能を持ちつつ、雨量の計測精度を向上させることが可能になった。

※詳細は、実証試験開始を発表した2017年秋時点の記事を参照。詳細はこちらhttps://emira-t.jp/topics/4229/

岩波研究統括はそのメリットについて「例えば、雨雲の発達過程が非常に詳しく分かるようになりました」と言う。そして、このMP-PAWRの実際の効果を測定しようというのが、この夏に行われた「豪雨直前予測情報」実証実験だ。

2000人の協力で進められた実験

今回の実証実験には、公募によって集められた2000人の一般の方が参加している。

「参加者には事前に予測雨量を知りたい最大2地点と、基準雨量の設定をしてもらいます。さらに配信期限やメール受信間隔なども設定できて、登録地点で現時点から30分先までに設定値以上の雨が予測された場合、メールでその情報を受信できるようになるわけです」

配信情報の前提となる雨の予測の仕方について、岩波研究統括はこう説明する。

「雨域が観測時の強さと動きを変えないと仮定し、そのまま移動させて未来の雨量予測を行う、ナウキャストという手法があります。従来は地面付近の雨の分布だけが利用されていましたが、未来に降ってくる上空の雨水(VIL=鉛直積算雨水量)の変化も加えて利用するVILナウキャスト手法を開発しました。上空の雨の情報を使うことで、より早く検知して、従来は難しかった雨雲の発達・衰弱もある程度考慮できるようになるのです」

なぜ、高さ方向を見ることが必要なのだろうか?

「ゲリラ豪雨の予測に関して、MP-PAWRが優れている点は、すき間の無い3次元観測が高速で行えることです。未来に降ってくる上空の雨をいち早く捉えて予測を行うVILナウキャスト手法は、この特徴を生かした予測手法といえます」

岩波研究統括らは、2015年にXバンドMPレーダを使って同様の実証実験を行っている。しかし、そのときは3次元観測に約5分かかっていた。さらに情報を準備する作業もあり、配信までおよそ7分を要した。それほど時間がかかるようでは、ゲリラ豪雨に対応するのは難しい。

「それが今回は30秒でデータが取れるようになり、データを処理する速度も早めて、1分間隔で予測情報を配信できるようになりました。ゲリラ豪雨は突然降りだしたり、強くなったりしますよね。対応するには情報の迅速な更新性が大事なのです」   ・・・・・・明日に続く

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◆ 2018年8月関東ゲリラ豪雨① / August 2018 Tokyo sudden downpour① ◆

動画のURL: https://youtu.be/i2S5DBFimtg 

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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