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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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極端気象”ゲリラ豪雨”_知の学究達=230=/ 真木雅之(08/14)

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ゲリラ豪雨・竜巻・落雷・ひょう_大きな被害をもたらす突発的な悪天候

狭いエリアで起こる激しい天気は、“雲の王”とも呼ばれる積乱雲が原因だ

“気候変動に伴う極端気象に強い都市創り”という防災対策上、切実で現実的な研究

主にゲリラ豪雨や竜巻の予報技術の確立に取り組む真木雅之

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆真木雅之(08) / 第3回 「ゲリラ豪雨予報」は2、3年後に実現?=3/3= ◆◇

現状の気象庁のナウキャストでは10分間隔なのに対して、国交省XバンドMPレーダの1分間隔で配信される雨量情報を反映して、密な予報を出すというものです。これは直前予報とは違うのですが、まずは、今何ミリ降っているか、これからどうなるかを1時間先まで、それを1分ごとに関東地方だけに配信します

 これが関東で成功すれば、各地に設置された国交省のMPレーダのデータを使って全国でも可能だ。建築の現場や鉄道、地方自治体の河川管理などでの活用を想定しているという。 

(※)「気候変動に伴う極端気象に強い都市創り」プロジェクトでは、日本気象協会が1分間隔での現況監視と豪雨予報の試験配信を関東地方で開始している。こちらのページの「ナウキャスト文字情報配信の試行(日本気象協会)」にある「登録用空メールアドレス」から手続き可能。雨量警戒情報のURLも記載されている。今後、プロジェクトで開発中のゲリラ豪雨直前予測情報を組み込んで行く予定。

「最後になりますが、数値モデルを使った予報も目標にしています。積乱雲の発生を初期の段階で見つけて、6時間先までを予報するというものです。積乱雲の降雨自体の寿命は、シングルセルではせいぜい数10分ですが。それを6時間前から捉えることができればよいと。これは究極の目標ですが、世界各国のナウキャストと数値予報の研究者による国際共同研究を開始します。この共同研究では、さきほど出てきた各種のレーダ情報や気象観測情報を数値モデルの初期値として利用します。大都市での積乱雲の観測と予測研究は世界的にもユニークな研究で、世界天気気候(WMO)の中の国際共同研究として申請する予定です」

真木さんが「究極の目標」というように、たしかにそれができれば、驚異に思える。

 積乱雲の発生にかかわる物理過程をしっかり理解した上で数理モデルを創り、観測される様々なデータをあてはめて、行く先を予測する。もっと大きなスケールでは通常の「天気予報」として実現していることだが、こと気象としては小さな積乱雲で行うには、かつてないほど稠密な観測と細かなふるまいの解明が必要になる。

 とっかかりとして大切な積乱雲の発生のメカニズムについて、すでに興味深い研究成果が出ている。

「直前予測に関係するものとして、海風前線(海から陸に吹き込んだ風が、陸地内部からの暖かい風とぶつかってできる前線)の先端付近で積乱雲が発生することや、発生した積乱雲が弱まる時に吹き出す外出気流が連鎖的に新たな積乱雲を発生させる過程が、稠密観測やレーダ観測により捉えられました。さらに、人間の目では見えない海陸風(海から陸へ吹き込む風)がドップラーライダーにより検出できることもわかってきました。Kaバンドを使った雲レーダによる観測では、降水が始まる前に検出した雲の情報を数値モデルの初期値に使うことで積乱雲の発生の予測精度が良くなったという結果も出てきています」

 というわけで、「究極の目標」は確かにハードルは高いものの、着実に実現に向かって進んでいるのだという。

次回は“第4回 竜巻の内部がついに見えた!”に続く

■□参考資料: 地球温暖化はどれくらい「怖い」か (2/3) □■

平成24年度国立環境研究所,「ココが知りたい地球温暖化」講演会概要

江守正多 (地球環境研究センター 気候変動リスク評価研究室長)

2007年に公表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書では、世界の平均気温が何度上がったらいろいろな分野で何が起こるかを表しています。

水については、水不足人口は平均気温が上がるほど増えます。生態系では、種の絶滅のリスク、サンゴの白化や死滅、森林火災リスクが増えます。食糧は少し複雑です。低緯度地域では地球温暖化が進むと悪影響があり、生産性は低下します。中高緯度地域では、温暖化するといくつかの穀物については生産性が向上するのではないかと言われています。しかし温暖化がさらに進むと悪影響があり、生産性が低下します。温暖化により、沿岸域を中心として洪水による損害が増加します。健康については、食糧問題とも関連しますが栄養失調が増え、下痢、呼吸器疾患、感染症などは平均気温が上昇することによって、かかりやすくなります。異常気象による健康の被害なども増加します。

地球温暖化はどれくらい「怖い」の?

地球温暖化の影響についてはいろいろな見方ができます。良い影響もあります。農業については、寒い地域で生産性が向上する場合があります。健康に関しても暖かくなった方が良い場合もあります。適応すればいいということもあります。つまり、気候が変わったら、住み方を工夫するなどして新しい気候に人間が慣れるようになることです。農業の場合は、変わった気候に応じて栽培品目を変えたり、品種改良したりしたら、むしろ生産性が上がるかもしれません。こういう側面を強調すれば、地球温暖化はあまり怖くないように見えます。

一方、とても心配だと思わせるような側面もあります。国際社会秩序が不安定になります。環境難民という言葉があります。干ばつや海面上昇で人の住めなくなってしまう国がこれから出てくるのではないでしょうか。そういう所に住んでいる人は他の国に移動して生活しなければなりません。そうするといろいろな紛争が増えるかもしれません。環境問題は単に自然の問題ではなく、それによって影響を受けた社会も混乱するということです。もう一つは、気温上昇があるところを超えたら、地球規模の大異変が起こるかもしれないということです。海の循環の様子がガラッと変わったり、グリーンランドの氷は現在でも融けていますが、融解が止まらない状態になったりするのではないかと言われています。そういうスイッチが入ってしまうことを心配すると、やはり温暖化は大変なのではないかということです。 ・・・・・・明日に続く

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◆ 取手市気候非常事態宣言啓発動画(地球温暖化編) ◆

動画のURL: https://youtu.be/YuRyN7AvoJo 

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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