宇宙にも天気予報があることを知っている人は少ないのでは
天気予報を知る人でも、宇宙天気予報がないと困る人たちが、たくさんいる
日々予報を発表し、「太陽嵐」によるさまざまなキケンから人類の安全と安心を守る
華やかな宇宙開発の影で宇宙気象の研究にいそしむ長妻 努
【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】
(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 長妻 努(07) / 情報通信研究機構 宇宙天気予報 ◆◇
◆ 第4回 太陽活動は活発化? それとも沈静化?=1/2= ◆
太陽活動の周期について、ぼくが理解していることをまとめておく。
地球が巨大な磁石に見立てられるように、太陽も巨大な磁石だといえる。
だいたい北極と南極の近くに磁極があるわけだが、地球の場合数十万年の単位で、南北の磁極が入れ替わる。磁石のSとNは、SouthとNorthからとったものなので、それがひっくり返ると、なんだかややこしい。数十万年単位のできごとだから、我々が生きている間は「北極だから方位磁針のN(North)の方向」と言えるのが救いだ。(とはいえ、方位磁針のN極が北極方向を指すということは、北極の磁極はS極であり、やはりややこしい)。
しかし、太陽の場合はもっと周期が短い。平均すると11年周期なのである。
長妻さんは言う。
「短いときには9年ぐらいで終りますし、逆に今回のように12~13年かかることもあって、そんなにきれいな周期というわけではないんですね。黒点を日々観測していったら、どうも大体11年ごとに増えたり減ったりっていうのがあって、極端なときにはもう全然黒点が見えなかった時期もあるわけです。しかもこの黒点数の変化が太陽活動が活発になったり、静かになったりするのに対応すると分かっているわけです」
なお来年5月、太陽活動が活発化し、ピークを迎えるという予想は、必ずしも、同じ時期に強烈な太陽活動があり、人工衛星や地上のインフラにダメージを与える、ということを意味するわけではなさそうだ。
「ピークだからといって、絶対に強い活動が起きるというわけではないんですね。太陽フレアの回数は確かに増えてはくるんですけども、非常に強いフレアは、むしろピークよりもちょっと手前とか後とか、あるいは極端なときは、活動レベルが低くなって谷底に近いときに起きることもあるので、非常に強いフレアの発生に関してはあまり積極的な因果関係はないんです」とのこと。
さらに……ぼくが長妻さんを訪ねる直前、東京都三鷹市の国立天文台のチームが、日本の太陽観測衛星「ひので」で捉えた最近の太陽活動の動向が、「来年にピークが来る」という従来の予測と反するかもしれないという発表を行った。
・・・・・・明日に続く・・・
■□参考資料: 太陽活動による地球への影響 (1/2) □■
太陽活動と地震・噴火の関係
地球惑星科学の権威である東京工業大学・地球生命研究所の丸山茂徳教授はこう説明する。
「太陽の黒点数は極大期から次の極大期まで、従来はほぼ11年周期とされてきましたが、前回の2001年から12年が経過した今になっても、ピークには まったく達していない。黒点の数が少ないということは、太陽から来るエネルギーが減っているということです。地球は温暖化が進んでいると一般的にいわれますが、実際にはむしろ寒冷化に向かっていると思われます」
その結果、今年は欧州で低温が続き、日本では寒暖の差がはっきり出て、夏はより暑いものの冬はより寒くなり、降雪も多くなる傾向が見られるという。
太陽活動の低下は、地球表面の気候だけではなく、内部の地殻活動や火山活動にまで影響を及ぼします。太陽活動が低下すると、地球をおおっている太陽風のシールドがなくなり、宇宙からふりそそぐ宇宙線をはね返せなくなります。
宇宙線はものすごくエネルギーが高い放射線で、例えばコーラに照射すると液体中の炭酸が気化して発泡します。これと同様に、地下の活断層の間にある水分や、火山のマグマの成分が宇宙線にさらされることで気化し、膨張し、活発化することで、大地震や大噴火が多発します。
つまり、太陽活動の低下が地震や噴火を誘発するということのようです。
■今まで太陽活動が低下した時にどれだけ地震が起こったか?
太陽黒点数の時系列データについては、World Data Center for the production, preservation and dissemination of the international sunspot numberから入手できます。
また、太陽黒点数の予測は、NASAから入手できます。
これらの太陽黒点数の推移と、世界で起きた大地震の関係を下記のグラフで示します。グラフ(Fig-1)をご覧いただければ、太陽黒点数の極小期に大地震が発生しているのがよくわかると思います。
そして、NASAの予測によると今後の太陽黒点数は、2020年の極小期に向けて大きく減少していくことになります。また、今回のシュワーベサイクルの ピーク時における黒点数については、およそ100年ぶりに少ないことが、上から3番目のグラフを見ていただければ、わかると思います。
これからは、いつ、関東大震災クラスの巨大地震が発生してもおかしくありません。過去の巨大地震と太陽黒点数について、下記の表(Fig-2)にまとめてみました。 ・・・・・・明日に続く
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◆ 「太陽嵐による電力システム崩壊」人類滅亡の日~1/4 ◆
動画のURL: https://youtu.be/se24xzOF0NA
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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