生態がほとんどわかっていなかったオオサンショウウオ
驚くべきは国の特別天然記念物でありながら、その生態は謎だらけ
勤務する水族館でよく聞かれた素朴な疑問に答えようと研究をはじめた
子供たちに答えようと、ついには「日本ハンザキ研究所」を作ってしまった栃本武良
【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】
(文=川端裕人/写真=的野弘路、堀信行 & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 番外編1 中国でオオサンショウウオは「高級魚」 =1/3= ◆◇
日本のオオサンショウウオの研究と保護の活動を行っている日本ハンザキ研究所(ハンザキは、オオサンショウウオの古い標準和名)について、以前(2011年)に紹介した。姫路市立水族館の館長だった栃本武良さんが、退職後、オオサンショウウオの生息地の川沿いの廃校を借り受け、そのままオオサンショウウオの研究・保護施設に仕立て上げたもの。NPO法人として活発に活動している。
公的な機関が、イニシアティブをとってオオサンショウウオの研究保護センターをつくることはなかなかないので、日本ハンザキ研究所は日本を代表する保全研究の中心地だし、それはそのまま、世界のオオサンショウウオ研究共同体で一目置かれる存在だということでもある。なにしろ、オオサンショウオがいるのは、日本、中国、アメリカの3カ国だけだ。その中で、日本のオオサンショウウオ研究は、ほかの国にくらべて厚みがあるらしいのである。とりわけ、動物園などで培われた飼育実績、繁殖実績に関しては、1日どころか、何10年分の長がある。だから、海外の動物園がオオサンショウウオを飼うときに参考にしてきたのは、日本の飼育施設だった。
なお、現生の「世界三大オオサンショウウオ」(3種しかいないわけだが)の中で、アメリカオオサンショウウオは、最大でも全長70センチくらいにしかならない。通称ヘルベンダーと呼ばれ、その研究者・保護活動家である、グレッグ・リップスも来日した際にハンザキ研究所とそのフィールドを訪ねた。帰国後、伝授されたノウハウを調査や飼育下繁殖に役立てている。
他にも、ワシントンDCの国立動物園、セントルイス動物園、などの飼育チームが引きも切らず訪れて、北米でのオオサンショウウオ飼育に知見を役立てている。
さて、そんな中、今回は中国でチュウゴクオオサンショウウオの研究・保護にたずさわる人たちから、現地に来て指導してほしいとの依頼が届いた。その主要メンバーは、やはり、以前、ハンザキ研究所を訪ねたことがある人物だ。
それを受けて、栃本所長の愛弟子である、田口勇輝研究員が現地に飛ぶことになったのは今年(2014年)の2月。
ぼくも同行することができたので、中国のオオサンショウウオ事情をリポートする。
まず、ぼくがなぜ調査に同行したのか、個人的なことではあるが、そのままオオサンショウウオの不思議な魅力を語ることになると思うので、最初に書いておく。
いきなり言ってどれだけの人が納得してくれるか分からないが、オオサンショウウオは特別な感じがする生き物だ。
まず大きさ。日本で飼育されている(いた)オオサンショウウオで、きちんと記録が残っている個体では、最大150センチクラスのものがいた。写真などで見ると圧倒される。子どもの身長よりも、そいつらの全長の方が上なのである。
そして、チュウゴクオオサンショウウオは、さらにひとまわり大きくて、180センチ級も報告されている。アジア人の平均的な身長を上回る体長だ。
日本のものも中国のものも、オオサンショウウオ界のチャンピオンであり、世界最大の両生類である。単に大きいからといって、そこに反応するのはどうかとも思うが、生き物好きとしては、非常に、そそる部分である。巨大な恐竜につい子どもが興奮するように、ぼくにとってオオサンショウウオはカリスマ的な生き物だ。
また、そのライフスタイルも興味深い。あの巨体で活発に動き回っていると大変なエネルギーが必要だ。
・・・・・・明日に続く・・・
■□参考資料: オオサンショウウオって??? (1/3) □■
オオサンショウウオって飼えるの?3000年変わらない生きた化石!
生きた化石オオサンショウウオに関して知ろう!
みなさんはオオサンショウウオについて知っていますか?「オオサンショウウオってなに?」「 ウーパールーパー や イモリ とは違うの?」という方も多いのではないでしょうか。今回はそんなオオサンショウウオについて2点ご紹介します。
イモリやウーパールーパーとの違い オオサンショウオが抱える問題最後にはオオサンショウウオに会えるおすすめ施設も併せてご紹介します!
オオサンショウウオとは?
オオサンショウウオは国の特別天然記念物に指定されています。
約16種類いるサンショウウオの中でも最も大きく、世界最大の両生類です。
<基本データ>
名称 : オオサンショウウオ / 俗称 : ハンザキ / 生息地 : 西日本(主に岡山県真庭市北部)の河川 / 体長 : 平均50-70cm 最大150cm / 寿命 : 60-70年 114年という記録もあります / 特徴 : ◎頭が平坦で、尾が全長の3分の1をしめる。 ◎幼生時はえら呼吸。 ◎変態後成体となり肺呼吸になる。 ◎一生を水中で過ごし、夜行性。 ◎食性は動物食。共食いもします。
そして、最初に言っておきます。実は残念ながら、法律上オオサンショウウオは飼えません。しかし例外もあります。詳しくは後半で説明します。
1.イモリ・ウーパールーパーとの違い
一見似ているように見えるイモリ、ウーパールーパー、そしてオオサンショウウオですが、全くもって異なる生き物なんです。そのポイントを見ていきましょう。
<生物的分類の違い>
イモリ、ウーパールーパーとは生物学上の分類が違います。(下図イラスト 参照)
イモリ はイモリ亜目イモリ科に分類されます。ウーパールーパー(メキシコサラマンダー) はイモリ亜目トラフサンショウウオ科に分類されます。
そしてオオサンショウウオは、サンショウウオ亜目に属します。3種とも同じ有尾目のため、近しい親戚であるといえます。
.-.-.- オオサンショウウオ、交雑種の悲哀 -.-.-.
動画のURL: https://youtu.be/IEfjY3hlTvw
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
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