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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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めくるめく知のフロンティア・学究達 =096= / 石黒 浩(04/mn)

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人と関わるロボットを作ろうと思ったら、見かけはどれだけ重要だとか

何をもって人を人らしいと認識するのかをまず研究しなくちゃいけないんじゃないか

そう考えて、自分自身を型にとり、自分そっくりのアンドロイドを作ってしまった 

ATR石黒浩特別研究室  石黒 浩

【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】

(文=川端裕人/写真=的野弘路 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆ 石黒 浩 : 第2回 ジェミノイドができるまで =2/2= ◆◇

 さて、現在の技術で可能な限り人間のように見え、また、人間のように受け答えできるアンドロイドを開発して、石黒さんが痛感したのは、今のAI技術では人間と会話しようにもあまりに未成熟で、人間的というにはほど遠い、という厳然たる事実だった。

 ぼくはリプリーの実物はみていないのだが、愛知万博で披露された時の映像などで確認できる範囲では、「挨拶」をはじめ基本的な会話はオーケイで、まばたき、呼吸による肩の動きなどはリアル、という印象だった。見た目と中身(AI)を比べれば、AIの方が成熟度が低いと感じた。人間と変わりないレベルの会話を、音声を介してやりとりできる人工知能は、現在の技術水準からは、非常に遠いところにあるのだろう。

「それで、いっそのことAIは使わないことにして、遠隔操作で動くアンドロイドを作ったわけです。すると、人の、人らしい要素とか、人がその存在を伝えるのに、どういう要素が必要か、どういうモダリティ(感覚情報)が重要なのか。目なのか口なのか、しゃべりなのかということがわかるでしょうから」

 こうして登場したのが、石黒さんの「双子もどき」ジェミノイドだ。

 研究の流れの中で、論理的な帰結としてジェミノイドがいることを理解していただけたと思う(あるではなく、いる、と自然に書いた。ぼくは、ジェミノイドのありかたを語る表現を「ある」よりも「いる」と感じているのであろう)。

もっとも、このように説明してきても、やはり「ぶっとんだ」発想には違いない。何しろ、自分自身を型にして(歯科用の印象材と石膏を使い、実際に顔や体の型を取ったそうだ)コピーロボットを作るというのには、心理的なひっかかりを感じる人が多いのではないか。

 さらにいうと、ジェミノイドを作る前段では、4歳だった自分の娘さんで型をとったコピーロボットも作っている。

 こういう思い切りのよさは、外から見ると、まさにコミックに出てくるようなマッドサイエンティスト(本当はマッドエンジニアと言うべきなのだろうが)に見えるかもしれない。

 しかし、そこのところが、工学者としての石黒さんの非凡なところでもあり、工学とはなにか、という部分にも光を当てる大きな話にもつながっていく。

次回は“自分とは何か 人とは何か”に続く・・・・

◆ アンドロイドル「U」デビュー ◆

・・・https://youtu.be/M96Y_YqEbE0・・・

■□参考資料: 石黒浩に聞く=未来予想図= (2/2) □■

古くなった仏像をゴミ箱に捨てる人は誰もいないように、人間そっくりのアンドロイドも簡単には捨てられないのです。というのも、以前僕が壊れたロボットを捨てようとしたら、多くの人が「可哀想です!」と訴えてきたのです。それからはロボットの最期には弔いの儀式を行う必要があるのではと考えるようになりました。2050年には生活をともにしたロボットの葬式をすることが、普通になるかもしれません。


──ロボットの葬式。たしかに必要かもしれませんね。「死」と一口に言っても、いろいろあるんですね。
そもそも生物にはなぜ「死」がプログラミングされているのでしょうか? 
進化においては死は重要な役割を果たします。個体が死ぬことなく再生を繰り返していれば、その種が進化することはなくなりますが、「弱い個体が死に、強い個体が生き残る」ことで、種全体としては生き延びる確率が高まるという戦略を生物はとってきたのです。


そう考えると、現在の人間についても「これ以上の進化はないのだろうか」という疑念が湧いてきます。たしかに今の地球上では、人類はもっとも進化した生物かもしれません。しかしそのことは、人間がこれ以上進化しない、ということを意味しません。そもそも現在の人類は解決できない問題を多く抱え、未だもがいているわけですから。


──今の人類からさらに進化する、そんなことが起こり得るのでしょうか?
「より進化した人類」が生まれてくる可能性は充分にあります。そうなると、数万年前に地球から消え去ったネアンデルタール人のように、現生人類の多くが消えていっても不思議ではないのです。

──それも恐しい話ですね。「より進化した人類」とはどんな存在なのでしょうか?
私は人類の次の進化の鍵を握るのは「技術」だと考えています。猿からヒトへの進化では「道具が使える」ことが重要な因子だったと言われていますが、現代の人類にとって「技術」の重要性は高まる一方です。
スマホやパソコン、ドローンや飛行機といった高度な技術を当たり前に使いこなす社会で暮らす人々と、そういったものを使わない人々の暮らしは、すでにまったくの別のものとなっています。


──たしかに、そうですね。
病気の治療ひとつとっても、その社会に抗生物質が行き渡っているかどうかで、平均寿命そのものが大きく違ってくるのです。そう遠くない未来の社会では、今よりはるかに進化した義手や義足、人工臓器、脳とつながるAI技術、ゲノム編集……といった技術が当たり前に使われるようになっているでしょう。そこに適応できるかどうか、その差は「進化」と言っていいほど大きくなる可能性があります。


ただし懸念されるのは、そうしたテクノロジーの恩恵を、社会の多くの人が受けられるかどうかです。ごく一部の富裕層だけが、テクノロジーを特権的に享受できるような社会になったとすれば、人々の間で今後「進化」のスピードに、劇的な差が生まれる可能性があります。


──それは一つのディストピアですね。
さらに想像力を膨らませて、「数十万年後の死」を考えてみましょう。
もしかすると人類は身体の完全な機械化によって死を克服し、地球の外で暮らしているかもしれません。そうなると人間は肉体では定義されなくなって、物事の概念を理解するとか、哲学を持つという精神的な活動のみが大事になると思います。その世界では裕福であるかどうかは問題にならないかもしれません。

◆ エリカは23歳 美しすぎるアンドロイド ◆

・・・https://youtu.be/cb_tmGe3ga0・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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