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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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めくるめく知のフロンティア・学究達 =079= / 渡辺佑基(46/mn)

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地球に生息するアザラシから、チョウザメ、ウナギ、ワニ、ペンギン

つまり 北極圏―中国深部―マレーシア―フロリダ―南極まで

インディ・ジョーンズばりに世界の極地を飛び回り、兵器“データロガー”で野生動物を狙う

驚くべきデータを次々に発表する / 大型捕食動物の生理生態学者・渡辺佑基

【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/バイオロギングで海洋動物の真の姿に迫る”を基調に編纂】

(文/写真=渡辺佑基= & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆ ガラパゴスでのシュモクザメ調査 =1/3= ◆◇

 ガラパゴスに行かないかと誘われたのは、去年の年末のことだった。島の周りに群れるアカシュモクザメの生態を調べ、ついでダーウィンのビーグル号航海に思いをはせてみるのも悪くはないだろうと、盟友でありサメマニアでもあるヤニスがメールをくれた。

 ワインに無関心のフランス料理人がいないように、ガラパゴスに興味のない生物学者はいない。だってそれは自分が人生をかけて取り組んでいる学問の、発祥の地のような場所なのだ。私はほぼ条件反射で「200%絶対確実に行く」と返信メールを出し、乾いた大地をのっそのっそと歩くゾウガメの姿を思い浮かべ、にやりとした。

 半年後、本当にそのときはやってきた。数ある世界遺産の中でも特別な意味を持つガラパゴスは、エクアドル政府によって厳しく管理されており、調査のための許可取得はひどく難しい。地元エクアドル人研究者との親密な連携がなければ、調査を実施することはほぼ不可能だ。

 ではなぜ今回の調査が実現したかというと、私の友人であるタスマニア大学(豪)のジェイソンが、エクアドル人の留学生を指導しており、その留学生の出身大学(エクアドルの首都キトにあるサン・フランシスコ・デ・キト大学)に所属する魚類学者アレックスと知り合った。

アレックスはガラパゴスでサメの調査をしているということで、じゃあ一緒にやろうと話が弾み、そこに私やヤニスが加わった。早い話、サトシくんの知り合いのタカシくんが隣町のヒロシくんを紹介してくれたというような、ごく内輪な人間関係が世界規模で展開したわけだ。

 ガラパゴス諸島を形成する島の一つ、サン・クリストバル島の空港に降り立ち、建物の外に出ると、真っ青な空から注がれる強い太陽光が目を射した。なにしろ赤道直下の島である。空気は乾燥していて、周りに広がる草地にはちらほらとサボテンが混じっていた。バスに乗りこみ、海岸に移動する。小さな丘を越え、簡素な四角い家々が立ち並ぶ住宅地を通過すると、コバルトブルーに光る海が見えてきた。

 それは、今までに見たことのない海だった。ペリカンが勢いよく空中からダイブし、鮮やかな水色の足をしたカツオドリが無表情に突っ立っている。砂浜では日光浴を楽しむ人々のすぐ隣で、アシカがぐっすりと眠っている。一部のアシカは道路にまで伸してきて、ハンバーガーレストランの前をウッホウッホと闊歩している。信じられないほどの動物の楽園。

 私たちはその日のうちに調査船に乗りこんだ。これから片道35時間かけて、調査地であるダーウィン島まで移動する。慌ただしく物資の積み込みが始まり、船員が甲板の柱に、青々とした大きなバナナの束をくくりつけた。なるほど、こうしておけば航海の最中にだんだん熟れてきて、食べごろになるのだろう。やがて船は碇を上げてロープを解き、1週間の航海に出発した。

 船は小さく、よくいえば簡素で倹約的、より率直にいえばショボかった。シャワーはおろか水道すらなく、トイレの後は自分でバケツで海水をすくって流すようになっていた。船室といえるのは、三段ベッドがみっしり並んだ一部屋のみで、座ってくつろげるスペースは皆無。そのため航海中は、甲板に出て波風にさらされるか、あるいは狭いベッドに潜り込んでじっとしているか、という二択しかなかった。あまつさえ毛布がなく、夜になると体が冷えた。私は念のために持ってきていた長袖のTシャツを体にかけ、寝るでもなく起きるでもなくとろとろとしながら、長い35時間をなんとかやり過ごした。

・・・・・・明日に続く・・・・

■□参考資料: ガラパゴス諸島の地政学 (1/3) □■ 4(18P)

ガラパゴス諸島(Galápagos Islands)は、東太平洋上の赤道下にあるエクアドル領の諸島。Islas Galápagos は「ゾウガメの島」という意味で、スペイン語でゾウガメを意味する galápago からきている。正式名称はコロン諸島で「コロンブスの群島」を意味する。行政面ではガラパゴス県にある。約2万5,124人(2010年統計)が居住し、主要言語はスペイン語。

エクアドル本土より西約900キロにあり、大小多くの島と岩礁からなる。現在、ガラパゴスの123の島に名前がついている。もっとも北のダーウィン島と南のエスパニョラ島の間は220キロ離れている。最大のイサベラ島は面積4,588平方キロメートル、島内のウォルフ火山は海抜1,707メートルである。

500万 - 1000万年前の火山活動(ホットスポットの活動)でできた諸島で、現在も火山活動が続いており、2009年4月にフェルナンディナ島で噴火した。 ガラパゴス諸島の島々は、現在のフェルナンディナ島に位置するホットスポット(Galápagos hotspot)の火山活動によって代々形成されたと考えられている。

ガラパゴス諸島一帯に位置するプレートのひとつであるナスカプレートが年間数センチずつ南東へ移動しているため、形成された島々も南東に移動している。南東側から西に向かって順に新しい島になっており、現存する島ではエスパニョラ島がもっとも古く、今から300万 - 500万年ほど前に誕生したとされている。西側の島ほど噴火活動が活発で、東に行くほど火山活動は小さい。古い島は島を構成する岩石が古く侵食が進んでおり、そのうち海に沈むと考えられている。

=歴史=

この島々が人間に発見されたのは1535年であるとされる。スペイン人人の司教フレイ・トマス・デ・ベルランガが、同国による侵略により得たインカ帝国内の領地へ伝道師として向かう航海の途中、偶然に発見した。ただしハイエルダールなどはそれ以前にインカ人などが訪れていたと論じ、実際に壺にあたる土器なども発掘している。しかし少なくとも永続的に定住はしていなかったようで、上記発見の時には無人島であった。

その後、ガラパゴス諸島はスペイン船の金などの積載物を狙う海賊の隠れ家として利用され、海賊の中には地図を作ったり、島を命名した者もいた。海賊は食料のヤギを島に放した。 大航海時代には捕鯨船によるゾウガメの捕食やヤギの繁殖が起こり、1832年にエクアドルが領有を宣言すると、次々と入植されていった。

やがて航空路や横断道路が建設されると欧米を中心に観光客が訪れるようになり、環境破壊も深刻になった。今ではダーウィン研究所や国立公園管理事務所の設置、世界遺産への登録、観光客に対するナチュラリストガイド制度などの厳重な自然保護対策を講じている。観光客は、足元を洗ってからでないと上陸させないほどの保護体制を取っているが、いまだ存在する入植されたヤギや、近年のエルニーニョ現象など問題もある。 ・・・・・・明日に続く

◆ ガラパゴス諸島(エクアドル)~ダーウィン進化論の島~ ◆

・・・https://youtu.be/WgjKgwWIXL0・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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