地球に生息するアザラシから、チョウザメ、ウナギ、ワニ、ペンギン
つまり 北極圏―中国深部―マレーシア―フロリダ―南極まで
インディ・ジョーンズばりに世界の極地を飛び回り、兵器“データロガー”で野生動物を狙う
驚くべきデータを次々に発表する / 大型捕食動物の生理生態学者・安藤寿康
【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた を基調に編纂】
（文＝川端裕人/写真＝藤谷清美 & イラスト・史料編纂＝涯 如水）
◇◆ 渡辺佑基・学界のインディ・ジョーンズ =2/4= ◆◇
渡辺さんのフィールドワークを略記すれば・・・・・
２００２年
ロシア・バイカル湖（バイカルアザラシ）（1）（2）
２００３年
ロシア・バイカル湖（バイカルアザラシ）（3）
南極（ウェッデルアザラシ）
２００４年
ロシア・バイカル湖（バイカルアザラシ）（4）
２００５年
ノルウェー・グリーンランド海（ズキンアザラシ）
ロシア・バイカル湖（バイカルアザラシ）（5）
２００６年
中国・宜昌（カラチョウザメ）（1）
ノルウェー領スバールバル諸島（アゴヒゲアザラシ）（1）
ロシア・バイカル湖（バイカルアザラシ）（6）
中国・宜昌（カラチョウザメ）（2）
２００７年
ノルウェー領スバールバル諸島（アゴヒゲアザラシ）（2）
ハワイ（シュモクザメ）（1）（2）
中国・宜昌（カラチョウザメ）（3）（4）
２００８年
インドネシア・ポソ湖（セレベスウナギ）
カリフォルニア（キタゾウアザラシ）
米国テキサス州（カジキ）
ハワイ（イタチザメ）
仏領亜南極ケルゲレン島（ケルゲレンヒメウ）（～09年）
２００９年
ノルウェー領スバールバル諸島（ニシオンデンザメ）
ハワイ（ガラパゴスシャーク）
２０１０年
米国フロリダ州（アメリカアリゲーター）
南極昭和基地（アデリーペンギン）（～11年）
２０１１年
ノルウェー領スバールバル諸島（ホッキョクグマ）
渡辺さん自身のいわば「データーログ」。これでも学会を省いてある。それまで入れると相当な移動距離だ
もっとも、渡辺さん本人が「つけられるなら何にでも」ロガーを付けようとしても、本人の意欲だけでは、研究は始まらない。
・・・・・・明日に続く・・・・・
◇ アデリーペンギンの本気 しらせから逃げろっ！ ◇
・・・https://youtu.be/PjnM37s0cbg・・・
動画再生不能の時は上記URL(⇑)をクリックしてください
//////参考資料///////
■□参考資料： 南極なう！/ 渡辺佑基「ペンギン列車」 (1/1) □■
= しゃしん中心 =
見渡す限り青白く光る氷原の続く南極海にいる。「しらせ」が行く手を阻む氷を砕きながら徐々に昭和基地までの距離を縮めている間、私はデスクワークや打ち合わせが少しあるほかはこれといってやることがない。そこでたびたび船外に出ては景色を眺めているのだが、昨日、我が目を疑う信じられないものを見た。
遥か彼方から複数のアデリーペンギンがやってくるのがおぼろげに見えた。あわてて船室からカメラをとってきて、ファインダー越しに待ち構えるうちにいよいよ胸が高鳴った。やってきたのはペンギンの後にペンギンの続く大行列。整然と隊列を組み、あるいはよちよちとした直立二足歩行、あるいは腹這いになって滑りながら意気揚々と行進してくる。
信じられないのはその後だ。ほどなく二足歩行のペンギンもぺたっと腹這いになって滑り始めたため、ほとんど全てのペンギンが同じ腹這い姿勢ですっと一直線に並び、ペースを合わせてするする滑っていく珍無類なる光景になった。あっけにとられる私の眼前を「ペンギン列車」はゆっくりと音もなく横切り、幻のように大氷原の彼方に消えていった。
というわけで、「毎月1回くらいの頻度で載せていただく」と第1回目に書いて以来わずか3週間ほどの間に4回も更新してしまった。予想外のおおむねハッピーな出来事が次々と起こったからである。しかしながら、もうすぐ船を離れて袋浦とよばれるアデリーペンギンの繁殖地に渡り、1カ月半にわたる調査生活を始める。向こうでは電子メールどころかトイレもシャワーもない原始生活なので、当レポートはしばらく休止せざるをえない。来年2月中旬に「しらせ」に戻ってきたら再開させていただこうと思う。
次回“渡辺佑基「ペンギン調査終了」”に続く・・・・・
◆ しらせとペンギン ◆
・・・https://youtu.be/x5pQ7vzAyWQ・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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