2011年3月11日 東北地方沖でのマグニチュード9の巨大地震による巨大津波
場所によっては波高10メートル以上 遡上高40メートル以上を記録
宮城県・岩手県・福島県を中心に 北海道から関東地方の太平洋岸に膨大な被害
近代都市を襲った史上はじめての巨大な津波
私たちは何を学び、これから何をすべきなのか / 津波研究者・今村文彦
【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた を基調に編纂】
(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 今村文彦・“悪夢”を二度と繰り返さないために =2/3= ◆◇
今村さんは語る。
「──もう一つは、もっと具体的に、例えば地震津波が来るとして、コンピュータシミュレーションを使って、自分の集落のところに、どの方向から、何分くらいで、どれくらいの力のものが来るか。従来でいうハザードマップよりももっと高度なんですけど、そういったものを参照して、臨機応変な対応を考えると。こっちで地震が起きたらこういう津波が来るし、こっちへ来たらまた違う方向から津波が来る、といったことも理解していただく必要があると思います」
「──例えば仙台平野だったら、こんな高いビルがあって、その下に自然な地形があって、そこに水が押し寄せてきたときにどういう挙動を示すかっていうのは、シミュレーションしないと分からない。今後、力を入れたいのは、例えば東京や大阪など都市部での地下街への浸水ですとか。ああいうのはもう想像できないので。どこから水が入ってきて、どこに行って、我々がもし地下街にいたらどこに逃げたらいいのか。都市に津波が来た場合、漂流物ですとか、火災の連想だけでは駄目だと思うんですよね」
そうやって、津波に対する防災は、研究の深まりと同時に、自治体や住民への理解の周知という段階に入っていく。これまででも行っていたことだが、それを徹底して、かつ、心理学的にも最適な方法で、行っていくことが大事だという。
「結局、地震や津波のリスクは、国が責任持って、きちんと最大クラスを評価し、対策に反映させること。それを受けて、やはり地域とか住民の方のコミュニケーションと、具体的な備えの行動。これがとても大切なんです。実は、津波工学がカバーする分野は、災害情報とか避難行動も含んでいます。命を救うための技術そのものが、対象なわけですから。コンピュータシミュレーションで使った予測データも使いますが、それがどう個々人の中に入っていって、リスクを認知して行動できるかと。これは心理学の分野でもあるんですけれど、そこもやらないと人的被害を軽減できないんです」
津波による被害をできるだけ少なくする。それが津波工学の目的だから、実際に非常に多くの分野に足を伸ばすことになる理だ。今村さんの研究室でも、今村さん自身はメカニズムやシミュレーションなど、越村俊一准教授がリモートセンシングによる被害の状況把握や構造物など、今井健太郎助教が防潮林や歴史地震津波の研究、佐藤翔輔助教が災害情報・震災アーカイブのあり方など、さらに、避難行動に関しては全員でやる、というふうに取り組んでいるそうだ。
ここまで来てふと思ったのだが、こういったトータルな防災へのアプローチを、一般の住民レベルまで伝えていこうとすると、学校教育の中にまで組み込んでいかないと難しいのではないか。
「その通りだと思います」と今村さんは言った。
「学校を核に地域の方も入ってもらってやっていく方法ですね。実は今回の津波の前にも、防災教育とか防災啓発をさせていただいてるんですけれども、世代間のギャップが大きいんです。生徒・児童はとてもよく勉強していて、今回も、ごく一部の例を除いて亡くなってないんです。亡くなるパターンで一番多いのは、学校からお父さん・お母さんに引き渡された後です。車の中でですとか、家に戻ったりですとか、なんですね」
・・・・明日に続く・・・・
◇ 2011年東北地方太平洋沖地震の地震時すべりと地殻変動の分布 ◇
・・・https://youtu.be/nWewzHPqGK4・・・
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//////参考資料///////
■□ 参考資料: “サイレント津波”とは (6/6) □■
= NHK_WEB 特集/ : 「40m巨大津波」の謎に迫る “サイレント津波”とは =
“小さい揺れ”でも巨大津波が
今村さんの分析で、「サイレント津波」が、“40m巨大津波の謎”に関わっていた可能性が見えてきました。取材班が宮古市で被災者に話を聞いても、「揺れがそれほど大きくなかったため、あれほど巨大な津波が来るとは思わなかった」と話す人もいました。
fig-9
今村さんは、今回の分析の中に、激しい揺れを伴わない巨大津波があることを知る必要があるという、命を守るためのヒントが含まれていると考えています。
今村教授
「サイレント津波が、津波の巨大化に、非常に重要な役割をしていたと言うことができます。揺れが小さいから安心だと思ってしまうと、実はとんでもない津波が来る。非常に盲点になるわけです。今後は、このようなことをしっかりと考えて、対応していかなければいけない」
今村さんは、今回の分析の中に、激しい揺れを伴わない巨大津波があることを知る必要があるという、命を守るためのヒントが含まれていると考えています。
今村教授
「サイレント津波が、津波の巨大化に、非常に重要な役割をしていたと言うことができます。揺れが小さいから安心だと思ってしまうと、実はとんでもない津波が来る。非常に盲点になるわけです。今後は、このようなことをしっかりと考えて、対応していかなければいけない」
明日に続く・・・・・
◆ 津波からどう地域を守るのか(前半) ◆
・・・https://youtu.be/Xm3a_qk_0fk・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
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