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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「人間は何処に…」新・人類進化の道 =A07=

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世界の人口は2050年までに90億人に達する

宇宙生物として火星移住を非望する人・「地球永住計画」を真意に考える人

霊長類【化石人類】を起点に現生人類が出現して唯一の残存種となる進化と絶滅の経緯

“地球に生き続けることを考える”について人類の研究史や関連事象について言及する

【この企画はWebナショジオ_「新・人類進化の道」を基調に編纂】

(文=ジェームズ・シュリーブ・ライター・ライター、編集者  イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆ 人類の祖先「アルディ」が暮らしたエチオピア =7/7= ◆◇

直立二足歩行は自動車のフレーム

 小石だらけの平原を歩いて、広さ250平方キロを超える調査フィールドを見下ろす高台に到着した。そこからは、アルディから現代人まで、人類がたどってきた進化の道のりを一望できる。

 「アルディの発見で、人類の進化を3段階に分けて考えられるようになった」と、ホワイトは語る。「第1段階を代表するのは、アルディピテクス。過去に片足を残して未来に一歩踏み出した、原始的な直立二足歩行の段階だ。男性の犬歯はすでに小さくなり、形が“女性化”しているが、住む場所はまだ森に限られている。第2段階は、200万年以上続いたアウストラロピテクスの時代だ。脳はまだ小さいが、完全な直立二足歩行で、森以外にも住んでいた。大地溝帯から西や南へ2500キロ以上も離れた地域まで進出して、実に長い年月にわたって栄えた」

 アウストラロピテクスはアルディピテクスから進化したのだろうか? 簡単には答えられない。ミドルアワシュでは、両者をつなぐ手がかりが失われている。どこかで新たな証拠が見つからない限り、アルディはルーシーの直系の祖先なのか、それともアルディの系統は途絶えてしまったのか、結論は出せない。

 もっとも、ホワイトなら、もっと賢明な問題の立て方を提案するだろう。アルディピテクスの骨格を原型として、多少の改変を加えればアウストラロピテクスをつくり上げることができるか、というものだ。

 この二つの骨格はあまりにも異なっていて、それは不可能だと主張する研究者もいる。だが、ホワイトの考えは違う。遺伝子の配列がわずかに変化するだけで比較的短い期間に体の構造が大きく変わることは、遺伝学的な研究からわかっている。直立二足歩行が生存や繁殖に有利であれば、自然淘汰によって、足の親指が他の指と平行になるなどの変化が骨格に生じるのにそれほど時間はかからないだろうと、ホワイトは考える。

 同じことは、アウストラロピテクスから、第3の段階であるホモ属への移行についても言える。高カロリーの食料を確保できるようになると、たっぷりと栄養を得て脳がますます大きくなる。こうして、ダカ、ボド、ヘルト遺跡の時代を経て、ついには現代の私たちに至った。

 ホワイトは、人類の進化の過程を自動車の組み立て工程にたとえて説明してくれた。「直立二足歩行は自動車のフレームで、技術は車体。言語はエンジンで、工程の終わりのほうで積み込まれる。スマートフォンは、ボンネットにつける飾りのようなものだ」

600万年前 アルディの祖先は?

 高台から西を望むと、さらに遠い過去を見晴らすことができた。調査フィールドの西端にあたる断崖の下の地層からは、580万年前の初期人類の化石が見つかっている。ハイレ=セラシが4年がかりで集めた骨の破片は、アルディピテクス・カダバ(カダバ猿人)と命名された。カダバ猿人はラミダス猿人と同じ進化の系統にあると、大半の研究者はみている。カダバ猿人の形態が時間とともに変化して、別種として区別できるようになり、ラミダス猿人が生まれたということだ。

 ホワイトらは、さらに古い二つの化石も、連綿と続く進化の系譜に含めるだろう。一つは、ケニアで発見された600万年前の壊れた大腿骨で、オロリン・トゥゲネンシスと呼ばれるもの。もう一つは、チャドで見つかった頭骨だ。サヘラントロプス・チャデンシスと命名されたこの頭骨は、断定はできないが、700万年近く前のものと推定されている。

 だが、少なくとも今のところは、ラミダス猿人が人類の起源について、つまりチンパンジーと人類が分かれる直前の共通祖先について最も貴重な手がかりを与えてくれる。

 その共通祖先は、どんな姿をしていたのか。おそらくアルディに似ているだろうと、ホワイトは考えている。アルディはのちの人類ほど効率的でないにせよ直立二足歩行ができたが、共通祖先はアルディから直立二足歩行を可能にする特徴を除いた姿をしていたのではないか。それが現時点で彼が考える最も順当な推測だが、あくまで推測にすぎない。ホワイトは最後にこう語った。

 「何かを本当に知りたければ、方法は一つしかない。フィールドに出て見つけることだ」

・・・・・明日”学究が示す森羅万象_私達の新知識”に続く・・・・

◇ 【人類誕生CG】4万年前 ひ弱なホモ・サピエンスが集団で結束できた理由とは? ◇

・・・https://youtu.be/vOi2nZbGhWM・・・

動画再生不能の時は上記URL(⇑)をクリックしてください

//////参考資料/////// 

■□ 参考資料: 人類の進化 =後節= (7/7) □■

時代を下ってヒトの色覚に鑑みるに、ヒトが属する狭鼻下目のマカクザル色盲がヒトよりも非常に少ないことを考慮すると、ヒトの祖先が狩猟生活をするようになり3色型色覚の優位性が低くなり、2色型色覚の淘汰圧が下がったと考えられる[16]。色盲の出現頻度は狭鼻下目のカニクイザルで0.4%、チンパンジーで1.7%であり、現生のアフリカ系男性で2-4%、日本人男性で約5%、フランス、北欧系の男性で約10%である。

広鼻下目のヨザル属は1色型色覚であり、ホエザル属狭鼻下目と同様に3色型色覚を再獲得しているとされている。他方、ホエザルは一様な3色型色覚ではなく、高度な色覚多型であるとの指摘もある。これらのヨザル、ホエザルを除き残りの新世界ザル(広鼻下目)はヘテロ接合体のX染色体を2本持つメスのみが3色型色覚を有し、オスは全て色盲である。

これは狭鼻下目のようなX染色体上での相同組換えによる遺伝子重複の変異を起こさなかったためである。ヒトは上記のような初期哺乳類と霊長目狭鼻下目の祖先のX染色体の遺伝子変異を受け継いでいるため、L錐体のみを保持したX染色体に関連する赤緑色盲が伴性劣性遺伝をする。男性ではX染色体の赤緑色盲の遺伝子を受け継いでいると色盲が発現し、女性では2本のX染色体とも赤緑色盲の遺伝子を受け継いでいる場合に赤緑色盲が発現する。なお、日本人では男性の5%、女性の0.2%が先天赤緑色覚異常であるとされる。

3000万年前、漸新世初期に現在の気候が始まると最初の南極の氷が形成され、アフリカと南アジア以外の霊長類は絶滅へ向かった。当時の霊長類の一つが曲鼻猿亜目キツネザル科に近いノタルクタスである。

生き残った熱帯の集団は(それらはカイロの南西ファイユーム低地の後期始新世と初期漸新世の化石層でよく見られる)現生の全霊長類を、すなわち曲鼻猿亜目に属するマダガスカルキツネザル、東南アジアのロリス、アフリカのガラゴ、そして直鼻猿亜目に属する広鼻猿類(新世界ザル)と狭鼻猿類に属する旧世界ザル、大型類人猿、人類を生み出した。

新世界である南米の広鼻猿類(広鼻下目)は3000万年前から化石記録に現れるが、北アフリカの化石種で彼らの祖先に近縁なものは特定されていない。もしかすると西アフリカで異なる形態で生きていたのかも知れない。

西アフリカからは、まだ解明されていない手段で南アメリカ大陸まで、霊長類、齧歯類ボアシクリッドが渡っている。洪水などで流されて大西洋経由で漂着したなどの可能性が考えられるも、決定的な説を見いだせていない。これに対して、広鼻下目(新世界サル)の祖先やテンジクネズミ上科の祖先がアフリカでできた浮島に乗って大西洋を流されて新世界の南アメリカ大陸に到着したという説も紹介されている。

既知のもっとも初期の狭鼻猿類は北ケニア地溝帯のEragaleitから見つかっているカモヤピテクスで、2400万年前頃生きていたと見られている。その祖先は恐らく、エジプトピテクスプロピリオピテクスパラピテクスの近縁種と見られ、それらは3500万年前のファイユームの地層から見つかっている。その間の1100万年を繋ぐ化石は見つかっていない。

新説、明日に続く・・・・・

【人類誕生CG】4万3000年前 進化したホモ・サピエンスの狩り ◆

・・・https://youtu.be/Q7V0ZqmnskU・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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