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= 東京は世界でも屈指の、多様な食文化が集まる街だ=
- 中東料理を食べるのならパレスチナ料理 -
パレスチナの家庭料理が衝撃的に旨い
【この企画はWebナショジオ_「世界魂食紀行 ソウルフード巡礼の旅」】
(文=中川明紀・ライター、編集者 イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 愛と知恵が詰まったパレスチナおふくろの味 =1/3= ◆◇
鮮やかな青い外壁に料理の写真が並ぶ賑やかな看板。東京都北区にあるこの店を見つけたのは、前回のバングラデシュ料理店(前記参照)を訪ねた帰りのこと。都内有数の活気ある商店街といわれる十条銀座商店街に寄っていこうと、JR埼京線十条駅方面に向かって歩いていた時である。
看板には「パレスチナ料理 ビサン」の文字。どうやら、中東にあるパレスチナのレストランのようだ。地理的に近いレバノンやエジプトの料理は食べたことがあるけれど、パレスチナは未体験。しかも、確認できた範囲ではパレスチナ料理の店は東京に2軒しかない。どのような料理、そしてソウルフードに出会えるのか、後日食べにいくことにした。
「うちの料理はどれもパレスチナの家庭料理です。だからパレスチナ人はもちろん、アラブの人はみんな、どれを食べても懐かしく感じると思いますよ」
パレスチナのソウルフードについて聞いた私にそう答えてくれたのはマンスール・スドゥキさん。パレスチナ出身の、この店のオーナーシェフだ。メニューを見るとケバブのほか、ひよこ豆のペーストであるホンムス(フムスやホモスとも呼ばれる)、日本でいうコロッケのようなファラフェルといったアラブ地域でおなじみの料理も並んでいる。スドゥキさんの話ではイスラム教徒が90%以上を占めるパレスチナの料理はハラールフード(イスラム教の戒律で許された食べ物のこと)であり、レバノンやヨルダンといった周囲のアラブ諸国の料理と大きな違いはないらしい。
「でも、料理って家庭ごとに違うものですからね」とスドゥキさん。それならば、パレスチナで特によく食べられているものでスドゥキさん自身がソウルフードだと思っている料理をいただこう。そう注文するとスドゥキさんはキッチンに入り、「ジャッ、ジャッ」といい音を立てながら何かを炒め始めた。やがて、湯気が立ち上る一つの料理が私の前に出てきた。
「マンサフです。僕はこのマンサフを食べると特に強く故郷の家族を思い出すんです」
大きめのお皿には茶色の米料理がきれいな楕円形に盛り付けられていた。「例えていうなら炒飯ですね」というスドゥキさんの言葉に納得しながら、スプーンですくってぱくり。たちまち口の中にスパイスの風味が広がった。辛くはないのだが鼻にスーッと抜けるような芳醇な香り。企業秘密とのことだが18種類ものスパイスをブレンドしているという。
そこに鶏肉、タマネギ、ニンジン、ピーマン、それからシイタケのようなキノコといった具が米と絡み合い、絶妙な旨みを醸し出す。加えてトマトベースのソースがまろやかさを、トッピングのトマトとコリアンダーがさっぱり感をプラス。スパイスがきいているのにどことなくやさしさを感じる味わいで、飽くことなくあっという間に半分を平らげてしまった。
次回に続く・・・・・・
◇ パレスチナ料理 茄子のディップ ムタッバル◇
・・・https://youtu.be/73ui5xovbSE・・・
//////参考資料///////
■□参考資料:パレスチナ料理(1/3) □■
パレスチナ料理とは中東のパレスチナ自治区(パレスチナ自治政府)で食べられている料理。中東諸国で広く見られるケバブのような肉料理もあるが、野菜を使用した料理が特に豊富である。
パレスチナ料理の特徴として、胡麻、レモン、オリーブオイル、ハーブ類、ヨーグルトを使った料理が多く見られる。シナモンやオールスパイスが好んで使用されるが、香辛料の使用量はそれほど多くはない。シリア料理とは酷似しており、隣国の料理ともファラフェルやフムスなどレバノン料理と共通した料理が多くある。チーズ、オリーブ、野菜を用いたメッゼと呼ばれる前菜、または付け合せは他のアラブ諸国の料理と共通する。また、地理的に的に近いトルコ料理やギリシア料理とも共通した要素を持つ。
中世以降の主要な住民はアラビア語を日常語とするムスリム(イスラム教徒)、キリスト教徒、ユダヤ教徒(ミズラヒム)である。前2者とごくわずかのミズラヒムが、近代以降世界各地から移住してきたユダヤ人に対して、パレスチナに在住するアラブ人としてパレスチナ人と呼ばれる。
パレスチナ料理の食材
タヒーニ: 胡麻のペースト。フンムス、ババ・ガンヌージュを作るのに使う他、サラダドレッシングや魚料理のソースなどさまざまな料理に使われる。 / ブルグール: 茹でた小麦を乾燥して細かく挽いたもの。タッブーリやキッビに使う他、米の代わりに炊くこともある。
キシュク: 乳またはヨーグルトとブルグールを混ぜて発酵させ、日干しにしてから粉にした食品。穀類入りのクルトの一種ともいえる。ソースのとろみづけ、シュールバ、弼状の料理、農民風サラダ、卵料理、塩味のフィリングに用いる。
フィロ生地: 紙よりも薄いパイ生地。バクラヴァなど、菓子作りに使う。 / スンマーク: ヌルデ属の植物Rhus coriariaの実の粉末。酸味があり、味と見かけは「ゆかり」ふりかけに似ている。調味料として用いる。
ザアタル: オレガノ、スンマーク、タイム、炒った白胡麻、塩などを混ぜた調味料。オリーブ油と混ぜてからパンにつけて食べる。 / ディブス・ルンマーン: ザクロの果汁を煮詰めたシロップ。サラダドレッシングやスフィーハの具、煮込み料理の味付けに用いる。
バターレフ: ボラの卵巣の塩漬け(カラスミ)。メッゼとして薄く切ったものをパン、オリーブ油、レモン汁と一緒に食べる。 / マーザヒル: オレンジフラワーウォーター。オレンジの花を蒸留して得られる香水。デザートや飲み物の香り付けに用いる他、羊の頭、足、トライプを洗った後にもみこんで臭みを消す。
・・・・・明日・次節に続く
◆ Mutabbal - Eggplant Dip (Mutabbal) ◆
・・・https://youtu.be/QceJ_1hOOz0・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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