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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =099=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】 

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』 

◇◆ =099= 朝からごちそう! ハナグマ「ピソちゃん」 ◆◇

   6月、カナダからやって来た高校生のグループが、ここモンテベルデバイオロジカルステーションに宿泊していた。引率の先生はヤママユガやスズメガなどの大きなガが専門で、自然体験学習の一環として、毎晩のように灯火採集を行う。ステーションの本棟の周りに白いシーツを張り、500ワットほどもある強烈に明るい水銀灯を吊るして昆虫たちを集め、やってきた昆虫のことを学生たちに知ってもらうという段取りだ。

  ある夜、森は濃い霧に覆われ、朝になってもまだ霧が漂っていたときのことである。ぼくは、飼育中のカマキリの餌となるイエバエを採集しようと、本棟に向かった。本棟のダイニングの窓ガラスにイエバエがよくいるのだ。途中、1頭の若いオスのピソちゃん(ハナジロハナグマ)が、灯火採集の仕掛けのそばをうろうろしているのに出会った。床に顔を付けて何やらせわしなく動き回っている。

  あ、光に集まった昆虫を食べているのかも! 夜中の濃い霧で月が隠れたことや、水銀灯の明かりが霧で拡散されたことが原因で、他の日よりも多くの昆虫たちがやって来たのだろう。壁や柱、床に地面に、特にガがたくさん残っていた。

  よしよし、まだ昆虫を食べている。ぼくは10メートルほどの距離まで近づいて撮影を始めた。 ピソちゃんは鼻をクンクンさせては、ガをパクパクと美味しそうに食べていく。飛び立とうとして翅をバタバタさせているガがいると、それに向かってタタタッと駆けてパクリ! その様子は愛嬌があって、笑顔にさせてくれる。

  今度は、壁やシーツに寄りかかり、2本足で立ちながら上のほうにいるガをムシャムシャ・・・ イスの下に潜り込んでパクパク! 両手(前足)でガを捕まえて口に持っていってパクッ!でも、ガに夢中になりながらも、ピソちゃんは、ときどきこちら(撮影者)や歩いている従業員のほうに目をやって、警戒もしていた(最初の写真)。そのへんは野生動物なのである。

  よく見ていると、白っぽいガには、あまり興味を示していないようだ。ハナジロハナグマは、あまり視力がよくないので、白があまりよく見えていないのかも?と最初は思ったが、黒っぽいガもニオイを嗅いで食べないときがあるし、床や柱では白い色はコントラストが出て見やすいはずだし・・・。だから、おそらく嗅覚を頼りに「味」や「毒性」を確かめて食べるか食べないかを判断しているのだろう。

  シーツや床を見てみると、白いガが多く残っていた。これまでのぼくの経験では、白いガはアルカロイド(激しい毒性がある)系のニオイがするものが多いので、ピソちゃんもそれを感じとって食べないようにしている可能性が高い。 しばらくして、向こうのほうから、ステーションマネージャーのマルビンさんと奥さんがやってきた。ピソちゃんは、その場をしぶしぶ退散した。

  朝からのごちそうは、満腹になったかな? 腹八分目だったかな?笑

 ハナグマ-2

 Ӂ カエル?宇宙人? ヘンかわいい5ミリの幼虫 Ӂ

 マルウンカ-1

  5月末のある日の午後。外に干してあった洗濯物をプラスチック製の大きなタライに取り込んで、家の中に入ろうとしたときのことだ。洗濯物の上を、5ミリほどの小さな昆虫の幼虫が歩いているのに気が付いた。

  ビワハゴロモの仲間の幼虫だろうか(第7回や第17回を参照)。見た目がカエルというか「宇宙人」ぽいというか、なんだか愛嬌があるので、ぼくは写真を撮りたくなった。ビワハゴロモ系の幼虫は、スグにピョ~ンとジャンプしてどこかへ行ってしまうため、近くに寄って撮影するのが難しい。撮れるかな~?

  落ちていた枯れ枝に幼虫を乗せて様子を見てみる・・・枝の上を歩いていて、飛び跳ねる様子はなさそうだ。幼虫が乗った枝を持ったまま、部屋からそっとカメラを取ってきた。左手に枝、右手にカメラを持って撮影開始!  幼虫はチョコチョコ、ヨチヨチと枝の上を移動しては、止まることを繰り返している。止まっているときが、シャッターチャンス。

  止まった幼虫が足をモゾモゾやっているので、動画も撮影してみた。どうやら脚の手入れをしている様子だ。  幼虫は枝の上を行ったり来たり。手の上に乗ってこないよう、ぼくは枝を持ち替えては撮影を繰り返す。幼虫がジッとしている姿が、枝が分かれている部分になんとなく似ているので、そんな写真も撮ってみた。撮れた~っと思った瞬間、ピョン! 幼虫は一瞬にして視界から消えたのである。あちゃ~。

  幼虫の翅が出来上がってきていたので、終齢幼虫だったに違いない。撮影後、飼育して一体どんな成虫になるのか確認してみたかったのだが、もういない。写真撮影をちょっと欲張り過ぎてしまったようだ。反省。

  撮れた幼虫の写真を専門家に送ってみると、おそらくマルウンカの幼虫ということだった。ちなみにぼくが知っているマルウンカの幼虫(第16回)とは、だいぶ雰囲気が違う。ハッキリしないので、ぼくの脳もスッキリしない。また幼虫にお目にかかれる日を祈りつつ。

 マルウンカ-2

・・・・・つづく

 

_ Monteverde Costa_

・・・・・・ https://youtu.be/Sfp9F1g26kY ・・・・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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