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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =089=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』

◇◆ =089= 珍種! コケに擬態したツノゼミ ◆◇

 今回は、生態が謎に包まれた非常に珍しいツノゼミをご覧いただきたい。コケに擬態したツノゼミ(以下、コケツノゼミと呼ぶ)、スメルダレア・ホレセンスという種だ。

  翅や脚の模様からツノのかたちまでコケそっくり。このツノゼミに出会ったのは2009年の6月6日、NHKの『ダーウィンが来た!』の収録に協力していたときだった。蒸し暑い熱帯雨林で撮影用のツノゼミを探していると、ディレクターの田所勇樹さんが、突然、自分のお腹あたりを指さして言った。

 「これ、ツノゼミではないですか?」  おお~! ひと目見て珍しいツノゼミだとわかった。ぼくは、ツノゼミから目を離さずに採集用のプラスチック容器をウエストポーチから出し、容器の蓋を開けて、服にとまっているツノゼミの上へと慎重に・・・かぶせた! 汗がどっと噴き出してきた。

  田所さんがいた一番近くの木の枝には、このツノゼミにそっくりなコケや地衣類などの着生植物が比較的たくさん生えていたので、この枝にいたのだろうと想定し、枝も一緒に持ち帰って撮影することにした。 いろんな角度から映像を撮影し、そろそろ終了というとき、じっとしていたコケツノゼミが枝の上を少し歩き始めた。すると突然、トカゲがやって来てパクリッ!とコケツノゼミを食べてしまった。コケツノゼミの姿が枝の上から消えてしまったのである。でも次の瞬間、トカゲはペッッ! コケツノゼミを吐きだした!

 ツノゼミa2

  コケと違って、コケツノゼミのツノが硬くトゲトゲしていたからだろう。突然の出来事に対する驚きと、「動いたら見つかるやん!」というツッコミ、そして無事ツノゼミが生還したことへの安堵が入り混じった心境が、撮影現場に漂ったのである。

 ところでコケに擬態しているツノゼミは、なぜ珍しいのだろう? ツノゼミはふつう、成長が著しい若くて柔らかい枝や茎で汁を吸って生きている。だから、これまで紹介してきたように、新芽や若葉やトゲ、または新芽が枯れたようなといった植物の部位に擬態しているものが多い。

  一方で、そうした若い茎や枝にコケが生えていることはあまりない。コケが生えているのは、たいてい成長が進んだ太くて硬い茎や枝だ。そこから汁を吸うことは小さなツノゼミにとって容易ではないし、コケ自体も汁を吸うときに「邪魔」になるだろう。

  では、コケツノゼミはコケになりすまして、どんな生き方をしているのだろう? もしかすると、枝の汁ではなくてコケの汁を吸っているのかもしれない。でも実際のところはわからない。まあ~でも、生きたコケツノゼミに出会えただけでも貴重な体験で、さらに撮影できたということはものスゴイことだった。いつか謎に包まれた生態が解明される日が来ればと思う。

 ワニ-1

 Ӂ 熱帯雨林の暗闇に浮かびあがったワニ Ӂ

  お盆は過ぎたものの、日本の各地ではまだまだ暑い日が続きそうだ。今回は、ぼく自身が涼しい思いをしたエピソードをご紹介しよう。

  2015年の11月、ナナフシの調査でコスタリカ南部、オサ半島の熱帯雨林へ出かけたときのこと。ナナフシの多くは夜行性なので、夜の8時半、われわれナナフシ調査チーム4人は探索に出かけることにした。 真っ暗闇の中、ヘッドランプを頼りに小川沿いの細い林道を行く。霧雨が降ったり止んだり、森全体がムッとした空気に包まれ、湿度は100%に近い。視界がかすんで見える。道沿いの茂みからはコオロギやキリギリス、カエルの仲間たちが鳴いている。

  歩き始めてスグに出会ったのが、カエルをくわえた毒ヘビ。テルシオペロ(チュウオウアメリカハブ)というヘビで猛毒をもつ。咬まれると命に関わるので、気をつけて写真を撮ってみた。 慎重に歩を進めると、今度はサソリが目の前に! 大きなキリギリスの仲間をムシャムシャ食べていた。

 ワニ-2

  肝心のナナフシが見つからないので、ぼくたちはいったん出発地点へ引き返し、それぞれ違った場所で探すことにした。 ぼくは、少し広い道を行くことにしたのだが、しばらくすると道の横に大きな池が現れた。真っ暗な池を見渡すと、遠くにキラリ、ヘッドランプの明かりを反射して何かの目が光っている。霧雨が舞って、視界が良くない。フラッシュを使って撮影し、その「目」を確認してみた。それは、メガネカイマンだった。中米から南米の広い範囲に分布しているアリゲーター科に分類されるワニの1種だ。

  今日はいろんな捕食生物に出会うものだと思いながらも、ナナフシ探しを再開。池の岸に生えている1本のマメ科の木にカイガラムシの仲間を見つけた。さらにその木の幹が動いていると思ったら、小さなアリたちがウジャウジャ。そんなこんなでこの木にいる昆虫たちの撮影にいそしんで、15分ほど過ぎたころだろうか・・・、突然足元に、こちらを見つめる何かが!

 ワニ-3

  ヌゥォオオ~!!  なんと、池の向こうのほうにいたメガネカイマンがスグ足元に現れたのだ。このままだと、ガブッ!とやられてしまうかも!  とっさに岸から離れたものの、スグそこにいい感じで佇むメガネカイマンに心動かされ、写真が撮りたくなった。こんな近くでメガネカイマンと向き合えることなんてまずないだろう。息をひそめドキドキしながら、手が届きそうな距離で撮影してみる。

  頭の部分から下は見えない。カメラのフラッシュを使って頭部を撮影(上の写真)。光には反応せず、こちらを威圧しているかのようにビクリともしない。 今度はヘッドランプを岸の草の上にそ~っと置いて、頭部を照らし、フラッシュは使わずに「コワ涼しげ」な感じを出して撮影してみた。夜も更け雨脚が強くなってきたので、その晩の調査を終え宿に戻ることにした。

  翌朝、同じ池を通りかかったので、昨夜のメガネカイマンはどうしているのだろうと探してみると、大きな枯れ葉の塊が遠くの方に、フワ~っと動いているのが目に入った。 怪しい・・・ カメラの望遠レンズを使って確かめてみると昨晩のメガネカイマンらしきものが、たくさんの枯れ葉を背負って浮いていた! 昆虫のカムフラージュと比べると、あまりにも大きくてわかりやすい。ぼくには「わざとらしくカムフラージュ」をしているようにしか見えなかった(笑)。

 ワニ-4

・・・・・つづく


_ 驚愕】昆虫・動物たちの驚くべき擬態 _

・・・・・・ https://youtu.be/R9xIJnvxlQY ・・・・・・



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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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