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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =072=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇 14p/赤・明朝

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』 

◇◆ =072= 「デカイ犬」と思ったら、野生のあの・・・・・ ◆◇

 モンテベルデの森は、だいぶ乾燥してきた。 雨量は減っていて、湿度が40%以下になることもある。 いっぽうで、多くの植物の新芽や若葉が展開し始めていて、どこか「日本の春」を感じさせられる季節でもある。 さて今回は最近ここのバイオロジカルステーションで、ちょっとした話題になっているイヌ科の哺乳動物を紹介しよう。鳴き声はよく聞くことがあるが、そう出会えない動物だ。

  2月のある夕暮れ前、モンテベルデの隣町サンタ・エレナで食材を買出しして戻って来たときのこと。 ステーションのデコボコ、ガタガタ道をゆっくりと車で走っていると、ステーション教員の自宅前の階段で、大きな犬がこちらを向いてお座りしていた。

  デカイ犬! 飼い始めたのか? 家の前でお留守番? と思ったが、よく見ると何か雰囲気が違う。 脚が長く、野生のオーラがあると言おうか・・・。

  カメラを持って、車から降りた。 もしかしてコヨーテか? ドキドキする。 コヨーテなら写真と動画で見たことがあるが(前記参照)、実際に見るのは初めてだ! 写真を撮りながら少しずつ近づいていくと、コヨーテらしき動物は警戒して歩き始めた。

コヨーテ-2

  でも、あまり遠くへ行こうとはしない。カメラを意識しつつも、ほかのことも気にかけているようだ。 メスかこどもたちが道の反対側で、待っているのだろうか? 10分ほどすると、何かをあきらめたかのように、森の中へとゆっくり歩き去った。

  長くこの辺りに住んでいるステーションのスタッフに写真を見せ「これは犬ではないよね?」と尋ねたところ、コヨーテだと教えてくれた。 大きいのでおそらくオスという。 コヨーテは、北米と中米に分布していて、コスタリカでは太平洋側の低地の乾燥林から中央を縦に走る高山地帯に生息している。

 動画:ピソちゃんの通せんぼ  https://youtu.be/fAOPaZxX0Uw

piso-

 動画:日向ぼっこピソちゃん  https://youtu.be/-ZDWiIeAEeQ

=そよ風の吹く晴れた朝、大きくなったこどもたちの群れが家の前の倒木の上で日向ぼっこをしている。 乾季でツツガムシやダニが多く、カイカイしているもの、じゃれ合っているもの、交尾をするようなしぐさをするものいる。 動画を撮っていると、上のほうから来た1頭がサッとジャンプ。通り過ぎていった。=

コヨーテ-3

 Ӂ 抜け殻が教えてくれた、あの昆虫の生きざま Ӂ

  3月半ばから強い風がおさまり、気温も徐々に上がり始めた。 1月に葉をすっかり落とした庭のコナラの木が勢いよく芽吹き、若葉を大きく広げている。 乾季の終盤にさしかかろうとしているこの時期、雨という雨も降っていないので、モンテベルデの道路沿いの土ぼこりがスゴイ!

昆虫-1

  それはさておき、今回は、ある抜け殻をきっかけに昆虫の生き様が解明されていくお話。 2月26日のお昼のことだ。コナラの木の葉の裏に、ツノゼミの抜け殻がついているのを見つけた。

  抜け殻があるということは、周辺にこのツノゼミの幼虫がいるかもしれない。 神経を研ぎ澄まし探していると、数十秒後、一瞬ドキッとして、その「ドキッ」が猛スピードで脳天を駆け抜けた。 おった~! スゴイわ、これは!(目が覚めるような感覚)

  幼虫が、新芽のつぼみを包んでいた芽鱗(茶色いウロコのような部分)になりきっている。 オモシロイ!(上の写真の中にいます。ぜひみなさんも探してみてください)   周辺の枝をもっと探してみると、さらに5匹見つけた。

昆虫-2

  その夜、もう一度コナラの枝を見に行ってみると、葉の裏に成虫がいた。 羽化したところなのだろうか? 色は茶色だが、以前見たことのある形をしている・・・あれ? これは、もしかして! なんとなく見覚えのあるその成虫を捕まえて、実体顕微鏡でよく観察してみた。

 見れば見るほど思い出すのは、前記の「これまで出会った中で一番印象的で、新種の可能性が高い」と紹介した、黒に水色の模様をもつツノゼミだ。 色は違うが「雰囲気」が似ている。 もしかして、この茶色いのはあのツノゼミのメスでは? と、交尾器を確認してみた。 でもオスだった。 ん~、やっぱりあの水色の模様が入ったものとは違うのか・・・

  そこで、コナラの枝に網をかぶせて、そこにいる幼虫たちを飼育してみることにした。 網の中を毎日のように確認していると、1匹、また1匹と成虫になっていく。 茶色に少しクリーム色の模様が入ったものや、ほぼ茶色一色のもの、全部メスだ。残る幼虫は2匹。

昆虫-3

  飼育を始めて3週間ぐらいたったころに、夕暮れ前いつものように網の中を覗いてみると、ん?  なんか青っぽいのが見えた気がした。 走って懐中電灯を取りにいき、網の中を照らしてみる。

 いた~~~~! あの水色の模様が入ったやつだ!! それも2匹!!  抜け殻と交尾器を確認してみる。 オスで、茶色いのと同じ種だ。やったで~♪

  水色のツノゼミとの再会で、いろんな情報が脳内でつながりスッキリ! 幼虫の形態や生態、成虫のツノに色や模様のバリエーションがあること、新種の可能性が低くなったことなどが判明した。 このツノゼミのおかげで最近はコナラの枝や葉をよく見るようになった。 つい先日も、また違うツノゼミの種の抜け殻を見つけたので、ワクワクは続くのである。

昆虫-4

 ・・・・・つづく

_ Best Of Del Mar - No.7 Costa Rica, Selected by DJ Maretimo _

・・・・・・ https://youtu.be/CEAvHoGPS5g ・・・・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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