〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇
= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =
【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】
☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠
曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』
◇◆ =067= ひっそりと咲いている小さなランに、・・・・・ ◆◇
ここモンテベルデは乾季に入ったようだ。卵や幼虫、サナギが多い時期で、今どうしても逃せない昆虫の観察とデータ記録が山積みになっている。そのうえ、ツツガムシやダニが増え始め、とにかく痒い。カイカイの毎日が始まった。
今回は、そんな乾季の初めに花の季節を多く迎える植物、ラン(蘭)を紹介しよう。
コスタリカに来た当初からよく耳にするのが、この国のランの多様性はスゴイということ。種の密度が世界一高い国なのだそうで、これまでに1600種以上(面積が7倍ある日本では約200種)が記録されていて、固有種も少なくない。
そしてそのほとんどが、小さなランたち。花の大きさは、ほんの数ミリという虫めがねか顕微鏡サイズだ。
誰にも気づかれず、ひっそりと咲いている小さなランに、ぼくは魅力を感じる。
ランの多くは、ほかの植物の幹や枝、または岩場に着生している。それを可能にしているのが、ここモンテベルデのような熱帯雲霧林の気候だ。乾季でも霧雨が降ったり霧(雲)が通り過ぎたりと、空気中の水分を吸収することができる。根っこはちぢれ麺のような感じのものが多く、丸く膨らんだ茎(球茎)に水分を蓄えることができる。
コスタリカの多様なランのほとんどは、雲霧林、特に多雨なカリブ海側に集中している。でも標高2500メートル付近を超えると、種数は激減し、そのほとんどが着生ではなく、地生のものになるという。
種の同定は、コスタリカ大学生物学部のDr. Mario Blanco先生にお願いした。先生は、「ここ数年、毎年のように新種が10種程度コスタリカで見つかっていて、記載されている」と言う。たくさんの情報ありがとうございます!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 今週の西田賢治 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
=参考資料・文献=
セッコク(1/2)
茎は細長く、堅く、始めは緑色を帯び、通常は後に黒紫色になる。多数の節があり、節ごとに出る葉の基部の鞘に包まれる。一年目の茎には節ごとに葉がある。葉は細い楕円形で、厚くやや堅く、つやがある。葉は年の終わりには葉鞘との間で脱落する。新しい芽は古い茎の基部から横に顔を出す。また、茎の先の方から新しい芽が伸び、その根元から根を生じる形で新しい個体ができることもある。
大きさが十分であれば、葉のなくなった茎は、次の年に花を咲かせる。花は、茎の先端に近い数節から出る。各節からは、短い花茎が出て、そこから数個の花を咲かせる。花は赤紫がかった白の花弁で、よい香りがする。
唇弁以外の五弁は、いずれも同じくらいの大きさの卵状楕円形、先端はややとがる。唇弁は外見は他の花弁と似たような形で、ただし蕊柱との間の奥の方にくぼみが入り込み、短い距を作る。側弁の基部が下側の外でこれにつながっている。
花が咲いた後も茎は数年間生き残り、場合によっては大きな株になる。 単子葉植物ラン科の植物。日本の中部以南に分布する。岩の上や大木に着生する着生植物である。
セッコクは漢字では石斛で、本来は中国産の近似種(D. crispulum、D. Kwantungenseなど)に当てられた名称であり、健胃、強壮作用などがあり、漢方薬として用いられる (現在は、細葉石斛D. hancockiiなども使われる。) 。
日本名は、そのまま音読みにしたセキコクが使われる場合もあるが、セッコクを使う場合のほうがはるかに多い。セッコクはセキコクが詰まったものと思われる。また、薬用にされることから記紀神話の医療神である少彦名命(すくなひこなのみこと)にちなみ、少彦薬根(すくなひこなのくすね)の古名も持つ。
・・・・・つづく
_ セッコク &イワチドリ (柴田邸) _
・・・・・・https://youtu.be/6I3yTTVmiAY ・・・・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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