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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =011=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』

◇◆ =011= びっくり遭遇で心臓パクパク ◆◇

滝の風景

  モンテベルデ生物保護区へ下見調査に行った初日のこと。

  お昼ごろには博士論文に使えそうなデータも少し収穫できたので、マルビンさんというバイオロジカルステーションの管理者の方に、森の中にある滝に連れていってもらった。滝の美しい景色に見惚れて写真に収めていると、マルビンさんがつぶやいた。

 「あそこにも甲虫の塊ができているぞ」

 なんのこと?

 滝の両端の7~8メートル上にある岩の裏に、黒っぽい影があった。最初に見つけたときは「コケが生えているんやろう」と、さして気にも留めなかったのだが、なんと甲虫の塊だったとは! しかも塊はいくつもある。

 けれど、それらは足場の悪い、高い所にあって、そばまで行けそうになかった。手の届くような低い場所にもいるはずだと思いつつ、夕方前に別の小川の近くへ移動してみた。薄暗いなか車を降り、見知らぬ林道を少し進むと・・・・

 いた!

 少し開けた大きな岩の裏に、滝のそばで見たものよりも何倍も大きな塊があった。心臓がバクバクして、ぼくは息をするのを忘れた。

 後で調べてみたら、それはテントウムシダマシの仲間だった。乾季になると、小川のそばの大きな岩の裏に大量に集まって過ごすのだという。この塊には、3万~5万匹いる様子。

 近づいても大丈夫なのか?

 ボロボロと落ちてきたり、ザワザワと逃げ出したりはしないのか?

 そんなことが頭をよぎる中、ぼくは、おそるおそる、三脚を使って遠目から徐々に近づいて撮影していった。そしてついには、真横5センチぐらいの距離から接写することに成功! ぼくのバクバク感は絶頂に達していた。

 虫たちは、ぼくに降りかかってはこなかった。持ち帰って種を同定するため、ぼくはほんの5~6匹を手に取り、ポロポロと小瓶に入れた。

昆虫ー01

 Ӂ 枯葉が飛び跳ねた! Ӂ

  モンテベルデでの下見調査2日目。ぼくは、虫こぶを探しにバイオロジカルステーションから車で太平洋側へ10分ほど下ったところにあるバホ・デル・ティグレの森へ初めて足を踏み入れようとしていた。この森は、世界各国からの寄付によって保護・管理されている「子どもの永遠の森」*の一部だ。

  車の後ろには土ぼこりが舞っている。同じモンテベルデの森でも、頂上付近やカリブ海側の斜面と比べると、太平洋側の斜面はかなり乾燥しているのである。

  森の入り口で車を止め、カメラ機材やビニール袋をぶら下げて林道を歩いていたときのこと。目の前にヒラヒラと枯れ葉が舞い降りてきた。

   さらに一歩近づいた瞬間、その枯れ葉はチョン!と飛び跳ねるように数十センチほど飛んで着地した。フタオチョウの仲間だ!

昆虫ー02

  ぼくはそこから1歩2歩3歩と後ずさりして、リュックをそ~っと下ろした。そしてカメラを手に地面に這いつくばった。からだの硬いぼくには、そこそこきつい姿勢。でも、落ち葉の音が聞こえただけで飛んでいってしまうチョウもいるので、慎重に慎重に地面を這うように近づいた。

  カシャリッ! 撮れた!

  蝶はシャッター音に反応せず、まだ枯れ葉の上にいる。ぼくが気づいていないと思っているのか。枯れ葉にまぎれているので、おそらく動かずにいるほうが安全なのだろう。

  ぼくは寝転がったまんま、20分以上この“生きた枯れ葉”の撮影に没頭した。

 虫こぶを探しに来たぼくは、その入り口でいきなり体力と時間を費やしてしまったのだが、ステキな出会いだった。

*子どもの永遠の森(Bosque Eterno de Los Ninos/BEN): 世界40カ国以上からの寄付によって購入・管理されているモンテベルデ生物保護区周辺の雲霧林、およそ2万2000haの保護地域。日本からはNGO「にっぽんこどものじゃんぐる」が支援している。 https://sites.google.com/site/nipponjungle/

 昆虫ー03

 =参考資料・文献=

フタオチョウ

 フタオチョウ(双尾蝶、 Polyura eudamippus)は、チョウ目(鱗翅目)アゲハチョウ上科タゲハチョウ上科タテハチョウ科に属するチョウの一種。

熱帯・亜熱帯に反映する大型のタテハチョウの仲間。ユーラシア大陸と陸続きであった時代に当時亜熱帯気候であった沖縄へ移動し定着したものと考えられている。

 翅表は黒地で白色の大きな斑紋があり、翅裏は黒い部分が黄褐色になる。尾状突起を2本持つタテハは日本では唯一。成虫は樹液を好み、低地~低山地の林縁などをすばやく飛ぶ。基本的に二次林を住みかとしており、都市部にはいない。

 幼虫の食草はクロウメモドキ科のヤエヤマネコノチチ・ニレ科のクワノハエノキ。年3化性で、成虫は春から発生し9月ごろまで見られる。越冬態は蛹。

 分布域である沖縄県では天然記念物に指定(1963年8月から)しており、採集は禁じられている。沖縄本島全域と古宇利島、瀬底島に分布。国外ではヒマラヤから中国、インドシナ半島、マレー半島、台湾。

銛の風景 ・・・・・・つづく

◇◆ コスタリカ モンテベルデ Monteverde Costa Rica ◆◇

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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