〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇
= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =
☠ 青春を深海に掛けて=高井研= ☠
ᴂ 第6話 JAMSTECの拳―天帝編― ᴂ
◇◆ 世界一深く潜れる有人潜水艇は必要か? =2/4= ◆◇
オトシドコロが全く見えない暗闇の中をバイオハザードのゾンビのように徘徊していたワタクシの頭の中に、今この辺でようやく光(オチ)がぼんやり見えてきました(笑)。
では、有人潜水艇の持つ利点、人が実際に深海に向かうことのアドバンテージは何なのでしょう?
研究者(人間)が暗黒の深海に潜航して得られるアドバンテージは、大きく二つあると思います。
最も大きなアドバンテージは、実際に深海を訪れることで、とにかく次元とか階層が異なる(直接的に関わり合っていないように見える)多様な情報(メタ情報)の断片を、視覚を中心とした感覚によって瞬間的に勝手に結び付けて、まるっと脳内に収めてしまうことができること。かなり主観的な感知認識能力、ジョジョ的に言えばスタンド能力、の賜物ではないかと思うのです。
そしてもう一つ、潜航という経験を通して「やっぱり、インスピレーションなんや! ナマのリアルの衝撃なんや!」と、研究や研究者自身のモチベーションを激しく自己増幅できるというアドバンテージもバカにできないでしょう(笑)。
こういうアドバンテージは、暗黒の深海の中でも、時間的・空間的にダイナミックに変動する多次元情報が満載の環境、例えばワタクシの大好きな深海熱水域では、特に強く発揮されます。しかし超深海の海溝域には、そういうダイナミックな環境はむしろ少なく、しずしずはんなりしたサイレントな環境が大部分を占めていると考えられます。
そのような意味で、世界一深く潜れるという能力が画期的科学成果に直結する、とはにわかに断言できないのです。
では、世界一深く潜れることを追求することではなくて、有人潜水艇の持つアドバンテージを成果に結び付けるような世界一の機能や性能を目指す方向性とは何でしょうか?
そのヒントが得られたのが、2012年6月3日~20日にJAMSTECの深海調査研究の一環として行われた(どうやらテレビ的なナニカが噛んでいるらしく情報はクローズっぽい)海洋調査船「Alucia」と3台(!)の有人潜水艇をつかったスペクタクルな航海に潜り込んだワタクシの同僚達のタレコミでした。
まず、海洋調査船Aluciaについてですが、この船はもともとフランスのIFREMERという日本のJAMSTECにあたる研究所で造られた海洋調査船で、「Cyana」という有人潜水艇の母船でした。その後、IFREMERを退役し、アメリカの民間海洋調査会社に売却されたようです。有人潜水艇を着水・揚収するためのハードウェアがすでに備わっていた船なので、その所有会社は有人潜水艇を使った深海調査や深海観光ツアーを行っているようです。
= 海洋立国支える有人潜水調査船・よこすか乗船記「しんかい6500」の母船 1/3 =
四方を海で囲まれた海洋立国、日本。海底にはレアメタル(希少金属)を含む鉱物資源や海洋生物が多く存在し、探査技術の進展がますます重要になっている。そこで期待されるのが海洋研究開発機構の所有する有人潜水調査船「しんかい6500」。その様子を取材するため、同船搭載の支援母船「よこすか」に同行した。
【点検作業綿密に】
13日、しんかい6500の潜水を取材するため、よこすかが停泊する駿河湾に向かった。潜水の報道陣への公開は5年ぶりだ。同日15時半、待ち合わせ場所である清水港富士見埠頭(ふとう)(静岡市清水区)に到着。そこで連絡船「清見丸」に乗った。清見丸で20分ほどの航海の後、駿河湾内で停泊するよこすかが姿を見せた。全長105メートルのよこすかの巨体を目の当たりにする。
乗船してすぐに目を引いたのは、整備中のしんかい6500。技術者は真剣なまなざしで作業に没頭する。現場の様子はまさに“海上の工場”で、潜水調査船に乗り込むパイロットの安全を守るため14日朝の潜航まで綿密な点検・整備を続けていた。
その後、船内を一通り見学。廊下はやや狭いと感じたが、与えられた個室にはテレビ、冷蔵庫、ベッド、机があって仕事をするための環境はそろっていた。17時からの夕食では、刺し身などの海鮮物を中心としたメニューの充実ぶりに驚いた。正直17時からの夕食は早いと感じたが、「海洋調査で1カ月も船にいれば17時におなかが空くようになりますよ」(海洋機構広報)とのこと。
【可変プロペラ】
食後、船を操作する指令室やエンジンの部屋などを見学した。よこすかは2206キロワットのディーゼル機関を2基搭載し、航海速力16ノット(時速約30キロメートル)で4439トンの船を進める。その動力源のエンジン部は少し暑く、人の声が聞こえないほどの騒音だ。
さらに船を進めるためのスクリュープロペラが設置された船尾に近い部屋からは波の音が聞こえる。船のスピードの調整にはプロペラの回転速度を落とさずに、プロペラの角度を変えて船の速度を変える「可変ピッチプロペラ」を採用する。羽根に当たる水の抵抗が変わることで速度を調整する仕組みだ。
・・・・・・・・つづく・・・・・・・
動画 : 「しんかい6500」開発映像
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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