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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知なる深海へ 高井 研 =069=

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〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠  青春を深海に掛けて=高井研=  ☠

ᴂ 第5話  地球微生物学よこんにちは ᴂ

◇◆ 「ちきゅう」に紛れ込んだワタクシ =2/2= ◆◇

一般的に、あの甚大な被害をもたらした東北地方太平洋沖地震は、「1000年に1度と言われるその規模(モーメントマグニチュード9)」に焦点が当てられることが多いようです。しかし地震のマグニチュードというのは実は奥が深くて、厳密に区別するとなんと40種類以上あるらしいです。だからシロートのワタクシ、あまり深入りはしませんです。

しかし東北地方太平洋沖地震の被害の大きさと特異性のポイントは、その発生エネルギーの全体の大きさ(マグニチュード9という大きさ)ではなく、地震によって極めて短い時間に地殻(東北地方や北海道が根ざしている板のようなモノ=北米プレート)が動いた量(水平・鉛直方向の距離の掛け算)が尋常ではなかった点、であることが分かってきました。

巨大な地震を発生させることの多い海溝型地震は、沈み込む海洋地殻(海側プレート)とその沈み込むプレートに向き合って摩擦で引きずり込まれるもう一つの大陸地殻(陸側プレート)の境界=海溝で起こります(用語は必ずしも厳密ではありません)。摩擦によって引きずり込まれる力に対して、陸側プレートが元に戻ろうとする力が上回った時、実際に陸側プレートが刹那的に大きく跳ね返ることによって地震が起きます。

シロートのワタクシの説明なので、科学的厳密さは怪しい限りですが、陸側プレートが跳ね返る刹那のいわば「銃による弾丸発射における撃鉄と雷管」のエネルギー量がマグニチュードだとして、地震によって陸側プレートが動いた実際の量、これもいわば「実際弾丸が飛ぶ距離」と言っていいでしょう、は、「だいたい比例するけれども、銃によって大きく変わる」、というところが重要です。

もしかすると余計にややこしい説明だったかもしれぬ(笑)。再チャレンジします。いろいろな岩をハンマーでぶっ叩いた時、ぶっ叩く力(エネルギー)が全く同じだとしても、実際の岩の破壊の様子や度合いはかなり違っていると言った方がわかりやすいかもしれません。この実際の様子が違うというところがポイント。

そして東北地方太平洋沖地震では、「押し込まれていた日本海溝の陸側のプレート=北米プレート全体が太平洋プレートの上面をものすごい移動量(例えば水平距離で50m、鉛直方向に10m以上)で滑った(滑り過ぎたとも言われています)」こと、そしてその北米プレートの滑り移動量が甚大な被害をもたらした津波の発生原因となったこと、が実際の調査で明らかになってきました。

なぜ北米プレートがそんな大きく太平洋プレートの上面を滑ったのか。それは誰にも分かりません。滑ったところを直接見た人はいないからです。

それを実際に滑ったプレート境界(滑り面)まで掘削して、本当に滑った物理的証拠を得ること、そして実際に滑った現場の岩石試料を採取して明らかにしようとすること、がこの航海の第一目標です。

そんなガチガチの地震発生メカニズム解明航海に、微生物愛好家であり地震シロートのワタクシがなぜか紛れ込んでいること。その理由が今話のマクラなのです。

= 地球外生命は土星の月にきっといる (2/3) =

生命の起源や生命現象について、生命科学のみならず、天文学や惑星科学、地球化学など、生命が誕生し持続するための環境や背景までをとらえて考える学問、それが「宇宙生物学」だ。その最大の目標は、まさに「宇宙で生命を見つけ出す」ことにある。宇宙生物学を机上の空論から実証科学のステージへと押し上げるからだ。そして何より、科学者として最高に面白い挑戦だ。

それでは、宇宙で生命を見つけ出すには、どこを探せばよいのだろうか? 生命誕生のためには、物質が溶けるための液体溶媒が必要になる。宇宙での存在量を考えると、どこにでもある水が最有力候補だ。次に、生命が誕生するためにはエネルギーと、材料としての多様な元素がなくてはならない。エネルギー自身も元素を燃料として取り出されることになる。

多様な元素たちは主に岩石の形で惑星や衛星に存在しており、溶媒に溶けた状態で初めて利用可能になる。これらをまとめると、液体の水に元素が溶け込んだもの、つまり「海水」の存在こそが生命誕生の絶対条件になる。そして、地球以外に「海水」の存在が確認されている場所がこれまでに2カ所知られている。木星の衛星エウロパと土星の衛星エンセラダスだ。

エウロパの海は厚さ3km以上の氷に覆われており、海水を採取するためには氷を掘削する必要がある。このような掘削能力をもつ探査機を開発し、深宇宙探査工学的難題をすべてクリアし、実際に打ち上げ、木星軌道への到達、着陸、掘削、サンプル回収、離脱、帰還軌道、そして地球への回収、といったミッションを完遂するには、おそらく50年以上の年月がかかるだろう。その一方エンセラダスでは、衛星の表面にあるひび割れから海水が宇宙空間に噴き出していることが、NASAの惑星探査機カッシーニによって観測されている。

ここで思い出してもらいたいのが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機はやぶさによる小惑星イトカワの探査だ。はやぶさがイトカワの表面にある砂のサンプルをもち帰ったように、エンセラダスの地表近くを探査機に飛行させ、噴き出している海水を採取し、地球にもち帰ることができれば、開発期間を含めても20〜30年という現実的な時間でプロジェクトが完了する。つまり、わたしたちが生きている間に結果を見るためには、はやぶさ方式でエンセラダスを目指すしかない。

現在計画中のエンセラダス探査プロジェクトでは、海水に含まれる成分を詳細に、そして定量的に分析することで、海ができてからどれくらいか、海底にどういう岩石があるか、そしてどういったエネルギー代謝が起こりうるかを調査する予定だ。少なくとも海がある程度の期間(例えば5,000万年以上の年月)維持されないと、生命は生まれないのではないかとも考えられている。

海の組成や年齢がわかれば、最低限でもエンセラダスに生命がいるかどうか、いるとすればどのようなものかという生命の存在条件を知ることができる。もう一歩進むと、生命がつくり出したガスや有機物など、より生命の存在を示唆する証拠となる物質を見つけ出すことが目標となる。そして最終的な目標は、もちろん生命を見つけ出すことだ。

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 : 東北地方太平洋沖地震調査掘削

  https://youtu.be/t-h-TMiMlDs?list=PL97pirzgh57Ms7dQy4rBYdXdGFoAdqmXY

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