〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇
= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =
☠ 青春を深海に掛けて=高井研= ☠
ᴂ 第4話 JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語 ᴂ
◇◆ 緊急激論!“クマムシvs極限環境微生物” =1/2= ◆◇
「行きたいんでしょ。JAMSTEC」という奥さんの言葉で本心に気付かされた高井研は、1997年の秋、特別研究員としてJAMSTECで働き始める。いよいよ深海探査の日々に突入・・・なのですが、その前にクマムシと微生物との地上最強生物を巡る考察です(というよりケンカを売っている?)
この節には「JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語」という、いきなり時代を感じさせるタイトルをつけてしまいました。今の若者には、全く訳の分からないタイトルだと思いますが、ワタクシの若かりし頃、「とれんでぃ」や「W浅野」なる古代語とともに黄金時代を謳歌したフジテレビ系でやっていたドラマのタイトル「教師びんびん物語」をぱくったと思って下さい。
そういえば昔のテレビ番組繋がりで思い出しましたが、「教師びんびん物語」の少し後に同じくフジテレビ系でやっていた名物番組に「料理の鉄人」という番組がありました。ワタクシ、あの番組が大好きで、特に司会の鹿賀丈史さんのオーバーな言動で演じる司会者ぶりは、映画「麻雀放浪記」(阿佐田哲也氏原作の小説の映画版)のドサ健役に匹敵するぐらいハマリ役だったと思います。
あの番組で美食アカデミー主宰者という設定の鹿賀丈史さんが、挑戦者が闘う鉄人シェフを指名した後に、料理の鉄人を呼び出すのですが、その決めセリフに「蘇るが良いぃ、アイアンシェフ!」というのがありました。 実は最近ふと、このセリフが猛烈に頭の中を駆け巡るキッカケがありました。
それはこの『ナショナル ジオグラフィック日本版』Webナショジオの名物コーナー「研究室に行ってみた。」で、2011年12月19日から27日まで総力特集された堀川大樹さんと「クマムシ」の記事を読んだことです。(研究室に行ってみた。「クマムシ」堀川大樹さん)
現役研究者としてはもはや満身創痍・引退寸前で、せめて「アニキ金本」や「ラジコン山本昌」には負けたくない(彼らよりは早く現役引退したくない)と思っているワタクシですが、そんなワタクシの現在の研究テーマの一つが「地球生命や生命圏の限界を探る!」というものです。
その理論的な解明を脳内で楽しむだけでなく、実際の限界的環境のデータや世界記録保持生物を我が手中に収め、「出でよ!怪物達よ!」と見世物にすることによって、深海や地下深部といった現実の地球における極限的暗黒環境を冒険・探索する「名分」にしているわけです。
そしてよく、一般向けの講演会やサイエンスカフェなどで、「ふははは、庶民どもよ、我が暗黒の微生物達の驚くべき生命力に跪け!」などと調子に乗ってホラを吹くわけですが、その後の質問タイムなどに5人に1人ぐらいの割合で(これはすこし誇張ですがホントによくおられるのです)「フン、そんなエラソーな事言っても、地球最強の生物はクマムシなんでしょ」とか「タカイ殿、クマムシは宇宙空間でも生きられるのですぞー」という質問をされる方がいらっしゃるんですね。
そういう質問を受けたときに、ニンゲンの器が小さいワタクシなぞは、精一杯余裕を装った笑顔をヒクヒク浮かべて、「ははは、よくご存じですね~。いやー、まいった、まいった、ペシペシ。確かにクマムシの生存能力はすごいものがありますね。でもあれは耐える能力で、ワタクシの申し上げているのは生育する(増殖する)能力なんですね」と池上彰風に取り繕ったりします。
= 生命の起源を探し求め、深海から宇宙へ…!=
JAMSTEC が誇る“しんかい6500”“ちきゅう”など世界有数の装備を駆使して、深海熱水に“生命の起源”解明のキーを求めてきた高井研さん。 新たに宇宙での生命探索として人類科学史永遠の謎に真正面から向き合う
深海熱水微生物の研究家・高井研が挑む人類史上永遠の謎 (3/3)
深海・地殻内生物圏研究分野/ 分野長 高井 研
宇宙に広がる“生命の起源”探索
深海熱水における“ウルトラH3リンケージ”研究に目途が立ちつつあった2011年。高井氏は新たな世界と出会うことになる。 土星探査機カッシーニが、土星の衛星エンケラドスで、地下海と水の噴出現象を発見。にわかに生命の存在の期待が高まったのだ。そこで、深海熱水の生物研究で知られる高井氏に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から、エンケラドス生命探査計画への参加が打診されたのだ。
「エンケラドスには深海熱水があるらしい。宇宙に海があって熱水があるなら、深海熱水の王者を自負する我々としては参加しなけりゃダメだろうと」 エンケラドスで地球外生命を見つけることにはさまざまな意義があるが、特に地球の“生命の起源”探索に大きな意義を持つ、と高井氏は力説する。
「“生命の起源”がなぜ解けないのか。それは、これまでは検証が不可能だったから。地球上での“生命の起源”は、1回起きて今も続いているだけなので、必然なのか偶然なのかもわからない。ところが、もしエンケラドスで生命が見つかり、それが地球と同じシステムだったとしたら生命の誕生は必然ということになります。初めて“生命の起源”を検証し、解き明かすことができるかもしれないんです」
“生命の起源”を巡る研究が宇宙に広がる一方で、深海への挑戦も新たなステージに入っている。海溝や中央海嶺にあるトランスフォーム断層(※3)など、超深海生命圏の解明だ。特にトランスフォーム断層は、マントル層の近くまで達しており、マントルによる未知の深海熱水の存在が期待されている。
※3)トランスフォーム断層/中央海嶺などプレート境界に生じる横ずれ状の断層。中には超深海に達する深さのものも知られるが、その奥底の大半はいまだ調査の手が及んでいない。
「宇宙の結果を待つ間に、まだまだ地球でやらなきゃならないことがいっぱいあります」 ………高井氏はこれから続く冒険に未来を見据えた。
・・・・・・・・つづく・・・・・・・
動画 : 熱水海底下生命圏を調査!(後編)
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