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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知なる深海へ 高井 研 =012=

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〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠ 青春を深海に掛けて=高井研= ☠

ᴂ 第一話 実録! 有人潜水艇による深海熱水調査の真実 ᴂ 

◇◆ その2 マリンスノーってきれいなんですか? =1/3= ◆◇ 

実際のしんかい6500の潜航自体は、どんなに海が荒れようが、いったん潜ってしまえばそこは静かな深海なので、全く危険性はない。しかし、海況が良くないと「潜航中止」となる。しんかい6500の誇る「無事故無違反」というのは、実はこの着水・揚収作業の成否に大きく依存してきたのだ。

 海況が良くないとき、キャプテンも司令も、そう簡単には「潜航OK」なんて言ってくれない。

しかしボクら研究者も、もちろん最終決断には従うが、スゴスゴと最終決断が下されるのを指をくわえて待ってはいないのだ(ガッツのある研究者達の例なので、決してマネしないように)

とりあえず、船尾で海を見つめながら、ボソボソ話し込むリョーノさんとサクライさんを、10人近くの研究者が一列になって、ジッと凝視する。そして心で、「モグラセロ、モグラセロ、モグラセロ、モグラセロ」と念じながら電波を送る。

何か背筋に悪寒を感じたのか、リョーノさんとサクライさんがこちらを振り向く。研究者、いっせいにさらに険しい顔で念を送る。

あっ。二人がこっち来る。とうとう決断したようだ。

「2時間ぐらいしか潜れないかもしれませんが、いいですか? しかもこれよりちょっとでも海況が悪化したら、いかなる状況でも浮上してもらいますけどいいですか?」

「よっしゃー」。たとえ2時間といえども、潜れないよりは潜れるほうがいいにきまってる。なんてたって今日は、航海最後の日なのだ。中止になればそれでおしまい。「あきらめたらそこで試合終了ですよ」。スラムダンク安西先生の名言。

潜航開始が決まった。「行くぜ、ヤナギタニさん、イイジマさん!」。ボクらはいそいそと準備し、しんかい6500コックピットへと急いだ。「よこすか」の司厨から、お弁当も届いた。「タカイさんのご要望の和風お弁当セットではなく、通常のサンドイッチで申し訳ないですけど」。おっと、そうだった。

図々しくもボクは、「たまにはパンじゃなくてお米がいいニャー♥ 」などと司厨長さんにお願いしていたのだったっけ。厚かましい男よのぉー。でも、昔は「カツ丼」までリクエストした強者もいたのだ。もっといえば、フランスのノチールという有人潜水艇では、潜航調査にはフランス料理のコース料理が持ち込まれ、当然ワインが添えてあると聞いている。なんとまあ、フランス的なんだ。

=補講・資料= 

高井研・深海で生命の起源を探る(4/9)

──生物学が真の学問になるとはどういうことですか?

 物理学や化学は地球だろうと宇宙だろうとどこにでも当てはめられる学問です。でも今の生物学は、地球の生物に限っての学問なのです。地球外の生物を知ることによって、地球の生物が宇宙共通のものなのか、特別なものなのかが分かる。これは、2600年の歴史を持つ生物学に革命を起こす、すごく劇的な瞬間になると思います。そういう意味では、地球に近い火星には地球の生命と共通の歴史がある可能性が考えられるので、エンケラドゥスで生命を見つける方がより大事だと思います。もちろんエンケラドゥスの方が、生命が存在している可能性が圧倒的に高いということも重要なポイントです。

──それを実現させるためにも、JAXAは「はやぶさ2」でサンプルリターンを成功させなければなりませんね。

 「はやぶさ2」は生命の前駆物質を見つけに行くというミッションですよね。これによって太陽系の起源物質を知り、どのようにして生命が生まれたのか、生命が何なのかを、JAXAが組織として真剣に考えてほしいなと思っています。残念ながら、JAXAの研究者から、生命とは何かという「JAXAならではの生命観」を聞いたことがないので、「君たちは本当に生命について真剣に考えたことあるのか!」と言いたくなる時があります。

  生命のことをきちんと知らなければ、宇宙の生命を科学的に探すことは不可能です。たぶん僕は誰よりも生命の本質を真剣に考えているので、ぜひJAXAは僕を宇宙生命探査のキャプテンに任命する事をお薦めします(笑)。

──JAXAの本気度がもっと国民に伝われば、国民を巻き込んで盛り上がれるかもしれません。

 JAXAの持っているフライバイや無人探査などの技術を使って、こういうものを探すんだというビジョンを打ち出す。そして、今まで NASAができなかったような生命探査をやるんだということを国民に示せば、「ウォー!日本スゲー!」となるわけですよ。それがホントかどうか分かりませんが(笑)。世界でまだ誰もやったことがないこと、日本オリジナルのことをやらなければいけないと思います。そういう意味で、JAXAに無理難題を突きつけるだけでなく、JAMSTECにもマリアナ海溝の最深部を複数の研究者で長時間科学探査できる、「日本スゲー!」の無理難題プロジェクトを突きつけています。

・・・・つづく・・・

動画 : ~深海に潜む不思議な生きものたち~

https://youtu.be/4F0Xmd79vqM

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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