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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知なる深海へ 高井 研 =004=

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〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠ 宇宙・深海・地殻、生物の根源を求める学究=高井研 ☠  12p黄色/サブタイトル変更有

◇◆ インタビュー:まだ見ぬ生命を深海・宇宙に求めて =1/5= ◆◇

──海洋研究開発機構(JAMSTEC ジャムステック)はどのような組織ですか?

 JAMSTECは地球と海洋の最先端研究機関です。「海を知ることで地球を理解したい」という理念を持ち、海だけでなく大気や海底下の地殻やマントル、海洋生物やその生命現象を包括的に研究しています。また、「清く・明るく・楽しく」も私たちの理念です。国の財政から研究資金を支援され研究を行っている以上、人と社会のために何ができるかを考えるのは当然のことです。でも僕たちは、自分たちが好きで面白いと思うことを研究し、それを皆さんに楽しんでいただくことを大切にしたいと考えています。

──高井さんはどのような研究をしていますか?

 高温、高圧など過酷な状況で生きる極限環境生物の研究を行っています。具体的には、深海や深海の海底の下といった太陽の光が届かない暗黒の世界に生きる生物、特に、微生物の営みを研究しています。この「暗黒の生態系」を調べることによって、この地球でどのように生命が誕生したのか、初期の生物がどのように地球の至る所に拡がっていったのかを理解することができると考えています。僕の研究のゴールは生命の起源を明らかにすることです。

──生命の起源を宇宙に求めず、なぜ深海へ?

 生命にとって深海も宇宙も変わりはないと僕は思っています。深海の生物を見ながら、地球以外の星にもこのような生命があるんだろうなあとよく想像しています。深海生物を調べるのは、生命の起源を明らかにするためにはまずこの地球の生命の奥深さを知ることが重要だと思うからです。だから、その生命圏の限界を調べています。例えば、深海や海の下の地殻に生きている生物は、生命が生きられる場所と生きられない場所の際に住んでいます。だからその環境を調べることによって、生命が存在できる領域が線として描けるわけです。その境界線の内側と同じ条件をある惑星で見つけたとしたら、そこに生物がいてもおかしくないと強く信じられるようになりますよね。そういう意味で、暗黒の世界の生命現象を調べることは、地球外生命を探すことにもつながると思っています。

──地球の生命圏の境界はどのような環境ですか?

 僕の研究によって、122℃の高温、pH12.4の強アルカリ性の環境で生命が生きることを確認しています。これが今の世界記録です。超高温で生きる生命は、インド洋の「かいれいフィールド」と呼ばれる熱水噴出域から。強アルカリ性については、マリアナ海溝からマリアナ諸島に続く海底火山の一つ、南チャモロ海山海底下から採取したサンプルで見つけました。

 今年の夏(6~7月)に行われる、有人潜水調査船「しんかい6500」による世界一周航海「QUELLE(クヴェレ)2013」では、カリブ海の英領ケイマン諸島周辺を調査します。カリブ海には世界で一番深い熱水域があります。5,000mを越える水深で、400℃の熱水。しかも、その熱水の水素濃度は20mM以上で世界最高記録です。そこで新しい生命を発見すれば、地球生命の限界はさらに拡がります。2013年6月22日(第一候補日。状況によってはスケジュールが変更する可能性は大いにありますが。)にはカリブ海からインターネット中継をして、リアル「しんかい6500」潜航調査を皆さんにご覧いただく予定です。日本中が震撼する大発見をお伝えできるかもしれません。楽しみにしていてください!

──それは楽しみですね! 熱水の近くに生き物がいるのですか?

 海底で噴出する熱水の周りにできる煙突状の構造物を、深海熱水噴出孔(チムニー)といいます。温泉の温度は高くても120℃くらいですが、水深2,500mの深海になると、水圧がかかって350℃くらいの熱水が噴き出しています。そのようなところには超好熱菌をはじめとする極限環境微生物が生息していて、1gのチムニーの中に2万種類の微生物がいるんです。

──2万種類も!そんな極限環境下でどうやって生きているのでしょうか。

 チムニーの熱水からはエネルギーが噴き出ていて、生命はそのエネルギーを食べて生きています。熱水がエネルギーとなる物質を海底に運び、それを微生物が有機物に変換します。その微生物のおかげで栄養が豊富だからこそ、太陽の光も当たらない深海で生物がたくさん生息できるのです。熱水のエネルギーは、地球内部のエネルギーが支えています。そして、この超好熱菌は地球上最古の生命と考えられています。この深海の熱水こそが地球生命の起源かもしれないのです。

 深海の世界は真っ暗ですが、赤外線カメラで見ると、熱水が噴いているところが光っています。その光の周りに、地上のものとは似ても似つかない形をした生物がワサワサと生きているのです。その光景を見ると「生命の奥深さや力強さ」を感じます。これこそが、我々が解明しようとしていることです。

=高井研の人生訓(WIRED_Newより選出) 1/5=

EDITED BY IKUKO NODA :

高井 研 | KEN TAKAI  / 海洋研究開発機構プログラムディレクター。1969年生まれ。京都大学農学部の水産学科で微生物の研究を始め、1997年から海洋研究開発機構(JAMSTEC)の研究者に。現在は、同機構、深海・地殻内生物圏研究プログラムのプログラムディレクターおよび、プレカンブリアンエコシステムラボラトリーユニットリーダー。2012年9月からはJAXA宇宙科学研究所客員教授を兼任。著書に『生命はなぜ生まれたのか──地球生物の起源の謎に迫る』(幻冬舎新書)など。ナショナルグラフィック日本語公式サイトで「青春を深海に賭けて」を執筆。

 物事を究極に成し遂げたいなら、他人をいいわけにするな

生命の起源は深海の熱水にある──。その仮説を実証すべく、大深度有人潜水調査船「しんかい6500」に乗り込み40億年前の海で起こった事件を探り続けた地球生物学者、高井 研。自分のプロジェクトに人を巻き込み、マネジメントする中で必要なのは「人間力」だと高井氏は説く。地質学者や化学者など、あらゆる研究者を巻き込む大きな組織の中でどうコミュニケーションを取り、多様な国籍や機関に所属する研究者の力を束ねながら共同作業をする上でどのように信頼関係を築いているのか、また彼らを引き付け、結びつけているものは何なのか。

・・・・・つづく・・・・・

URL:https://youtu.be/BWTjK9KRDN8 

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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