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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知の世界へ 関野吉晴 =005=

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〇◎ 未知の世界へ飛び込んでいく関野吉晴 ◎〇

= Webナショジオ_“北極探検 二つの物語”に転載・補講 =

☠ 関野吉晴の探求心はどこから来たのか ☠

◇◆ 手造りの船でインドシナから日本へ =前節= ◆◇

 グレートジャーニーの旅のゴールである、ラエトリ(タンザニア、360万年前の2足歩行足跡化石がある)に着くまでに、世界中の辺境と呼ばれる地域を歩いてきた。旅の日数は5000日を超える。

 しかし外国ばかり歩いていて、自分の足元を見てこなかったことに気付いた。生まれたところ、住んでいるところがどんなところなのか。外国では日本について質問されることも多かったが、正確に伝えられない自分がいた。そこで私は国内を歩き始めた。同時に、日本列島にたどり着いた私たち日本人の祖先の足跡をたどる計画を立てた。

 4万年前の後期旧石器時代以降、グレートジャーニーの旅路から枝分かれするようにして、日本列島にはさまざまな地域から人類が入って来た。その中で、主要なコースを3つに決め、2004年からたどり始めた。シベリアからサハリンを経由し、北海道に至る「北方ルート」。中国から直接、あるいは台湾、朝鮮半島経由の「中央ルート」。この2つのルートは以前と同じように自分の腕力と脚力だけで踏破し、2008年に終えた。

自然から素材をとり、自分で作る

 最後のコースが東南アジアから日本列島に至る「南方ルート(海洋ルート)」だ。

 海洋ルートは自分の腕力と脚力で進むだけでなく、更なる縛りを設けることにした。ひとつはコンパスやGPS(全地球測位システム)、海図も使わずに航海するということ。そしてもうひとつは、航海に使うカヌーを自分たちで手造りするということ。日本列島にやってきた先人たちに思いを馳せる上で、その方が面白いと思った。加えて、ものづくりから始めることで、これまでにない新しい気づき発見があると思ったのだ。

 私は人類が日本にやって来た当時にインドネシアで造られ、使われていたカヌーを探した。そのカヌーをインドネシアで造り、日本列島まで航海したいと思ったのだ。しかし古い時代のカヌーや筏は見つかっていないことが分かった。熱帯の環境では木で造ったものは腐ってしまうのだ。

 考えた末、舟の時代性を追求するのではなく、造り方を追求することにした。そこで、縄文時代以前の人たちがそうであったように「自然から素材をとってきて自分で作る」ことを基本にカヌー造りをすることにした。

 はじめは石器を使ってカヌーを造ろうと思い、縄文石器の研究者の指導で、黒曜石から石器を作ってみた。実用的な石器を作ることができるし、それでかなり太い木が伐採でき、削れることも分かっている。実際に石器で丸木舟を造り、海を実験航海した例も数件ある。しかしインドネシアから日本列島まで4700キロなると、近代ヨット以外で、エンジンなしで航海した例はない。

=補講・資料=

日本人の起源

世界大百科事典』によると、主要に日本人を形成したのは、「ウルム氷期の狩猟民」と「弥生時代の農耕民」とが渡来したことだった。「ウルム氷期にアジア大陸から日本列島に移った後期旧石器時代人は、縄文人の根幹をなした」という。「ウルム氷期直後の厳しい自然環境」が改善され生活が安定化していくと、「日本列島全域の縄文人の骨格は頑丈」となり、独自の身体形質を得ていった。

そして縄文時代終末から弥生時代にかけて、「再びアジア大陸から新石器時代人が西日本の一角に渡来」した。その地域では急激に新石器時代的身体形質が生じたが、彼らが直接及ばなかった地域は縄文人的形質をとどめ、その後「徐々に均一化」されていった。「地理的に隔離された北海道や南西諸島の人びとは、文化の変革による身体形質の変化はあっても、現在なお縄文人的な形態をとどめている」とされる。

近年、埴原和郎尾本恵市などが、W・W・ハウエルズの分類による「モンゴロイドの2型」を用いている。すなわち「古モンゴロイド」と、寒冷に適応した「新モンゴロイド」である。「初め日本列島に渡来した後期旧石器時代人ないし縄文人は古モンゴロイド」であり、「縄文時代終末から弥生時代に渡来した新石器時代人を新モンゴロイド」と呼ぶ。「新モンゴロイドの影響がまったく及ばなかったアイヌや南西諸島住民は、古モンゴロイド的特徴を今もなお残している」と解されている。

かつては約3万年前に大陸から渡来して先土器時代縄文時代文化を築いた先住民を、大陸から渡来した今の日本人の祖先が駆逐したとする説があったが、現在は分子人類学の進展により完全駆逐説は否定され、混血説が主流となっている。

・・・・・後節につづく・・・・・

https://youtu.be/ld8b2WfUqms

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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