〇◎ 未知の世界へ飛び込んでいく関野吉晴 ◎〇
= Webナショジオ_“北極探検 二つの物語”に転載・補講 =
☠ 関野吉晴の探求心はどこから来たのか ☠◇◆ グレートジャーニーで「闇」の大切さを知る =前節= ◆◇
1971年から20年間、ひたすら南米ばかりを歩いてきた。南米の特徴はその多様性だ。世界で一番広い流域面積をもったアマゾン。高さではヒマラヤにかなわないが世界で一番長い山脈であるアンデス山脈。西海岸には砂漠が続き、アルゼンチンの南にはパンパ(草原地帯)が広がる。その南には世界最大の山岳氷河を持つパタゴニアがある
自然だけでなく人も多様だった。先祖が1万年以上前にこの地にやって来た先住民。そのあとヨーロッパから征服者がやって来て、彼らがアフリカから黒人奴隷を連れてきた。北米にやって来たピューリタンは、先住民や黒人奴隷と滅多に混血しなかった。しかし南米にやって来たラテン系のカトリックのスペイン人、ポルトガル人、イタリア人は、混血は神の関することではないと言って盛んに混血を繰り返した。混血も先住民、白人、黒人のどの血が濃いかによって多様な人間模様ができる。文化も多彩になってくる。
私は雄大な自然、美しい自然、この世とは思えない自然、心ときめかす自然を眺め、中に入っていった。しかし、次第に興味の対象はその土地に生きている人間になっていった。
密林の奥地に外部の社会と接触を持たない人々がいると聞けば、1週間でも10日間でもかけて歩いて行った。むき出しの自然のなかで、自然と一体となって暮らしている人々がいる。彼らの村に入り、「泊めて下さい」「食べさせてください」「その代わりに自分ができることは何でもしますから」と頼み込んだ。実際は何もできなかった。それでもほとんどの村で、同じ屋根の下で寝て、同じものを食べて暮らすことを許してもらった。そしてできるだけ長く寝泊まりするという、定住型の旅が続いた。
南米の人里離れた村々を訪れていつも思うことは、そこに住む人々が我々日本人とよく似ているということだ。親戚の誰それと良く似ている、友人の某と瓜ふたつだという者があちこちにいた。いつしか自分が日本のどこかの村に滞在しているような錯覚に陥る。
南米先住民の先祖は、いつ、何処から、どのようにしてやって来たのだろうか。いつしか太古の人々がやってきた道を辿ってみたいと思うようになった。
=補講・資料=
人類の誕生(1/2)
1992年12月、アメリカ、日本、エチオピアの合同チームがエチオピアのアラミス地帯においてそれまで最古の猿人として知られていたルーシー(アウストラロピテクス・アファレンシス)よりも明らかに原始的な約440万年前の猿人の化石を発見した。現地の言葉で「ルーツ」を意味するラミダス猿人と命名されたこの猿人は人類の祖先として最古級のものと位置付けられ、研究・調査が進められている。さらに2000年10月にはミレニアム・アンセスターと命名された約600万年前のものとされる猿人の化石がケニアのバリンゴで発見されており、「最古の猿人」は研究・調査が進み、時代を経るごとに遡っている現状がある。
約400万年前から100万年前にかけて、人類は急速な進化を遂げ、東アフリカおよびに何アフリカのサバンナ生態系においていくつかの種類のアウストラロピテクスの化石が発見されている。1995年にケニアのトゥルカナ湖で発見されたアウストラロピテクス・アナメンシスは約420万年前から390万年前に生息していたとされ、ラミダス猿人とアウストラロピテクス・アファレンシスの中間点とされている。最近まで最古の猿人とされていたアウストラロピテクス・アファレンシスは約370万年前から300万年前の地層でエチオピア、ケニア、タンザニアなど各地から出土されており、この種あるいは類似した種が広く分布していた事が見て取れる。
その後、約300万年前には地球の寒冷化が急速に進行し、その影響でアフリカ大陸が乾燥地帯へと変貌していった。この影響で猿人の分化が発生し、咀嚼(そしゃく)力がより強化されたロブスト型猿人と呼ばれる種と、我々人類の直接の祖先となるホモ属と呼ばれる種が誕生した。世界最古の石器がエチオピアで出土したのもこの時代である。ホモ属が使用したとされるオルドワン型の石器は動物の骨を砕いたり、切断したりといった用途に使われ、動物資源の入手に大きな威力を発揮した。道具の使用を持って人類は劇的な発展を遂げ、各地に移動していく。
・・・・・後節につづく・・・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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