○◎ Great and Grand Japanese_Explorer ◎○
探検家になるために必要な資質は、臆病者であることです =植村直己=
= Webナショジオ_“河江肖剰-新たなピラミッド像を追って”より転載・補講 =
☠ 自分が主役になるよりは常にメンバーを影でサポートするような立場でいたい ☠
◇◆ 現地から届いた手紙 =6/6= ◇◆食事は一日一食、一日の行動終了後、犬に与えたカリブーの凍肉の残りを2、3個テントに持ち込み、紅茶とビスケットと共に可能なかぎり胃につめ込める。 朝は紅茶をとるが、日中冷えこむ体に、素手になりマッチに火をつけ、石油コンロをたく動作がたいへんで殆んどとらず。思うように狩ができないことや、グリーンランド以上に寒いマイナス40℃50℃という気温、位置のつかみどころのない単調なツンドラに、前半と違った真冬の旅の厳しさがあります。
これからは、パウラトックで2、3頭の犬をとりかえ、15頭の犬で出発予定。 2月3日 : パウラトック出発 / 2月中旬 : タクトヤクトック到着(5日~7日休養) / 3月上旬 : カナダよりアラスカ国境入り / 3月下旬 : 石油の基地プルドー湾通過 / 4月中旬~下旬 : ポイントバロー到着 / 5月中旬~下旬 : コツビュー到着、終了 / 現在のところ可成り予定より遅れているので、ノームまで下ることは不可の模様です ※日記はタクトヤクトック到着時、郵送致します。
お金はこのパウラトックに入り、2月1日イエローナイフから送られてきました。 これで全金額受けとりました。 後半の旅は先に述べましたように決して順調とはいえませんが、遅れながらも、どうにか少しずつ、西へ向け前進しています故、何とか今春までにアラスカ・コツビュー到着を果したいと思っております。 このために後半の旅は、少しでも早く進めるべく、可能な限りエスキモー部落で元気な犬を手に入れ、とりかえてゆくことにしています。 タクト到着後、また連絡致します
パウラトックにて 2月植村直己》
惨たんたる旅のようすである。『北極圏一万二千キロ』の記述では、このあたりの行程は難儀ではあってもわりと淡々としているせいで、この手紙にあるようなギリギリの厳しさを感じさせないのだが、現地からの手紙は植村が立ちいたっている困難がじつになまなましく伝わってくる。この手紙は、典型的なその一例だろう。
植村は過ぎてきた行程を思い出し、少し興奮しながら書いているようだ。 文章に切れ目がなくなり、くりかえしが多くなる。彼がなにかに思いをこらしているとき、日記でも手紙でもそれが記述の特徴になった。
ほんとうはもう2通、一万二千キロの旅の手紙を紹介したいと思ったのだが、紙数が尽きようとしている。それは別の機会にしよう。
植村から私宛に長い手紙が来たのは、この時期が多かった。 いわば手づくりの冒険の時期といってもいい。 彼には手紙を書く必要があり、私にはそれを読んで何かしらなすべきことがあった。
その後、78年の北極点・グリーンランドの単独行からは、冒険の規模がぐっと大きくなった。 単独行であってもサポート隊が組まれたり、場合によっては報道陣が冒険に密着して取材したりした。 したがって、私への便りもハガキで用が足りるていどになっていった。それは植村の夢を実現するために私自身が望んだ体制でもあった。
植村からの最後の便りは、アメリカのミネソタから発信された、1984年の年賀状である。ミネソタの野外学校のゲストを、年末までつとめていた。
《賀正___ 大変お世話になりました。今年もよろしく。指導員の訓練行がカナダ国境へ2週間。マイナス48℃を記録、厳しい中にも楽しさあり、元気に頑張っています。 一月中旬からアラスカへ極地のマッキンリーの冬に試みます。》
私は83年の年末に、ミネソタにいる植村と短い電話で話している。 だから、このハガキで冬のマッキンリーに登るのを知ったというわけではないのだが、――これはやはり読み返したくない年賀状になってしまった。
=補講・資料=
メスナーだけじゃない!すごい海外の登山家まとめ= トミー・コードウェルとアレックス・オノルド
動画資料:Everest The Australian Challenge: 1984 Part 7 =クリック➡ https://youtu.be/CtV55Ykrg8o 動画資料:ラトミー・コールドウェルとアレックス・オノルドがパタゴニアで大成功:パタゴニア=クリック➡ https://youtu.be/EwpkAFwYakA 動画資料:The North Face: Alex Honnold - El Sendero Luminoso=クリック➡ https://youtu.be/Phl82D57P58 動画資料: Emily Harrington and Alex Honnold Free Climb "Solar Flare" (5.12d) =クリック➡ https://youtu.be/E6vWUHYhSnI
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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