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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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宿主操作を行う寄生生物研究/佐藤拓哉(05/nx)_学究達=628

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=令和六年01月10日<ⰧⰊⰧ

☆本邦では十日戎。 &so 「賽は投げられた」と部隊に檄を飛ばしてユリウス・カエサルがルビコン川を渡りイタリアに侵入(紀元前50年)。 ☆ 武士のみならず町人・農民の別無く、一定期間兵士となることを義務付けられる(1873年=明治政府が徴兵令公布)。無論、その支払いは戦場での血と生命だったりするが・・・・・・。 ☆ 不審な商品に「どくいり きけん」と親切なことをしてくれるキツネ目の男が、キツネ目萌えもしくはキツネ萌えの対象になるかどうかの議論が巻起こり収拾がつかなくなる(1985年)。

本日記載附録(ブログ)

宿主を操り、自らに都合のよい行動を取らせる寄生虫がいる

聞いただけで気持ち悪いが、そんな寄生虫であるハリガネムシ

宿主カマキリから遺伝子を受けることで、宿主操作を成し遂げている

ハリガネムシと宿主の異常行動を、森と川の生態系の中に位置づけて研究

 専門分野は生態学、宿主操作のメカニズム研究者・佐藤拓哉(05/mn) 

【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

 第2回 まるで寄生獣!寄生虫ハリガネムシの恐るべき一生=2/2= 

「僕たちも、遺伝子なんか使って、どういう種が渓流にいるか見始めたんですけど、そうするとここのような小さな川の中からだけでも、7種、8種とかいうハリガネムシの種が出てきたりします。遺伝子のマーカーで見ても結構離れていて、これだけ違ったら遺伝的に交われないんじゃないかっていうようなやつです。なんで何種類もが小さな川で共存できるのかとか、わからないことがますます増えてしまって」

 それでも、生活史については、だいたい同じであるらしい。佐藤さんに、ざっくりとした「ハリガネムシの一生」を語っていただいた。

「川に成体が出てきたところから始めます。オスとメスがいるので、どうやってか相手を探し当てなければならないんですが、その方法はまだ分かりません。とにかく、クネクネときれいな動きをしているのを見ます。あれは、泳いでいるんやと思います。それでオスとメスが出会うと、クルクル巻き付きあって、オスは精子の詰まった嚢(精胞)をあげて、それがメスに入ると。そして、メスがバババッと、糸くずみたいな受精卵の塊(卵塊)を大量に生むんです」

 この瞬間が、前に言及した『寄生獣』的な、メスのさきっぽがパカッと割れる時だ。

「糸くずみたいな卵塊は、大体1カ月、2カ月ぐらいかけて卵の中でちっちゃなイモムシみたいなのものになるんですよ。そのイモムシは実はちょっと変わった性質を持っていて、体の先端にノコギリみたいなのが付いてるんです。そのノコギリを出し入れすることができるようになっていて、孵化するとワラワラと川底蠢きます。川の中のいろんな小さな有機物を吸い取ってエサにしている漉し取り食者っていうタイプの水生昆虫が、それを取り込むんです。取り込まれると、ノコギリで腸管の中をグズグズ掘り進んでいって、腹の中で『シスト』という状態になります。自分の体を折りたたんで、自分で殻をつくって、完全に眠ってしまうとマイナス30℃に冷凍しても死なない休眠状態です」

 水生昆虫の「漉し取り食者」の中には、カゲロウやユスリカといった、成長すると川から出て飛び立つ者もいる。

「春になると、ワーッと羽化して陸に飛んでいきますよね。お腹にシストを持ったまま陸域に飛んで、結構川の近くで死ぬんですね。渓流釣りする方とかだとよく見かけていると思います。そうするとカマドウマは森の中から夜な夜な出てきて、落ちている水生昆虫をいっぱい拾い食いしていくんです」

 これでやっと、ハリガネムシがカマドウマまでたどり着いたことになる。

「今までの研究では、カマドウマみたいな陸域の消費者であっても、川の資源に依存して暮らしているというふうに言われてきました。でも、この場合は、実はそれは毒リンゴみたいな感じで、食べてしまうと寄生されて、2~3カ月の間にお腹の中でヒモみたいにボワーッと成長して、下手すると30~40センチもの長さになっている。成長したハリガネムシは産卵したいわけですが、そのためには水に帰らなければならない。それで行動を操作するんです。脳にある種のタンパク質を注入すると言われています。それでカマドウマが飛び込むと、おしりからムニューっと脱出して、ぐるりと生活史が1周したことになりますね」

 水生昆虫やら、カマドウマやら、様々な宿主を渡り歩いて、最終的には生活史をぐるりと1周回す。寄生虫の面目躍如(?)である。

 ここで興味深いのは、やはりカマドウマに寄生した後で、水に帰る方法だ。行動を操作するというのだが、はたして何をしたらそんなことが可能なのだろう。

次回記載“ 第3回 寄生虫ハリガネムシはどうやって宿主の心を操るのか ”に続く・・・・・

【参考資料】 : ハリガネムシは寄生したカマキリを操作し

水平偏光に引き寄せて水に飛び込ませる(3/3)

その結果、入水行動が確認された16個体の感染カマキリのうち、14個体が水平偏光を強く反射する池Aに入水していました (図4)。室内実験と野外実験の結果に基づき、感染カマキリは、水平偏光に誘引されて、自ら入水していると結論しました。

本研究から得たもう一つの興味深い発見は、多くの感染カマキリが正午付近に入水することでした (図5A)。正午付近というのは、歩行量を計測する室内実験において、感染カマキリがよく歩く時間帯でもありました (図参照)。これらのことは、カマキリやハリガネムシの概日リズムの下で、水平偏光への誘引や活動量の上昇が引き起こされる結果、特定の時間に入水行動が集中するのではないか、という新たな問いにつながります。

本研究の意義と今後の展開

自然界に生きる動物は、光の強度や色、明暗、そして偏光など、多様な光を視る能力を進化させています。本研究は、動物たちのそうした能力を、寄生生物が巧みに操作し、自らの利益になる宿主の行動を引き出していることを示唆する世界でも初めての研究です。

本研究チームでは、現在、そもそも非感染カマキリは水平偏光を視るどういった仕組みをもっているのか?ハリガネムシはその仕組みをどのように操作しているのか?を調べ始めています。それらを明らかにすることは、寄生生物による行動操作の解明はもちろん、動物行動を制御する新たな仕組みの発見に繋がる可能性があります。

用語解説

※1 水平偏光

電磁波の振動方向が水平方向に一定になっている偏光であり、水面からの反射光に多く含まれる。水辺の水深が深く、底面が暗いほど、反射光に含まれる水平偏光は多くなる。

※2 延長された表現型

ある生物個体の遺伝子が、その個体の形態や行動の表現に留まらず、他個体や周囲の環境の表現に寄与すること。寄生生物による宿主操作では、寄生生物のもつ遺伝子が、宿主の形態・行動発現に寄与することと定義される。

※3 偏光

自然界において、太陽から放射される光は非偏光である。しかし、非偏光が空気上の粒子や物体、水面等に反射すると、電磁波の振動方向に偏りのある偏光が含まれるようになる。

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https://youtu.be/DJiXN90862M== ハリガネムシは寄生したカマキリを操作 ==

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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