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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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宿主操作を行う寄生生物研究/佐藤拓哉(04/nx)_学究達=627

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=令和六年01月09日<ⰧⰊⰧ

☆ 内村鑑三が教育勅語のバカらしさに呆れて型通りの礼をしたところ、礼の角度が足りない!とブーイングの嵐を浴びる(1891年=内村鑑三不敬事件)。 ☆ 時計代わりに発破をやったら、雪崩で村一つが消えて無くなったでござる(1918年)。 ☆ 百合な女子校生のカップルが三原山からエクストリーム・自殺、これを切っ掛けに三原山でのエクストリーム・自殺が大流行(1933年)。 大流行を飛び越えた携帯品/Appleのスティーブ・ジョブズ、初代iPhoneを発表(2007年)。

本日記載附録(ブログ)

宿主を操り、自らに都合のよい行動を取らせる寄生虫がいる

聞いただけで気持ち悪いが、そんな寄生虫であるハリガネムシ

宿主カマキリから遺伝子を受けることで、宿主操作を成し遂げている

ハリガネムシと宿主の異常行動を、森と川の生態系の中に位置づけて研究

 専門分野は生態学、宿主操作のメカニズム研究者・佐藤拓哉(04/mn) 

【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

 第2回 まるで寄生獣!寄生虫ハリガネムシの恐るべき一生=1/2= 

 ある意味、強烈な存在であるカマドウマと森で出会った。

 その森に招いてくれた神戸大学の佐藤拓哉准教授は、「僕の研究室はフィールド」という生態学者であり、「我が研究のフルコースを味わってください」とばかりに、森の中の「好奇心のレストラン」に導いてくれた。そして、こってりと味わい深くカマドウマについて語ってくださった。

 しかし、それは前菜。

 今回は、主菜に登場いただく。

 カマドウマに寄生するハリガネムシだ。

 かなり嫌われ者昆虫であるらしいカマドウマで嫌な気分になった方には申し訳ないが、さらに衝撃的かもしれない生き物である。

 この時期に水辺で出会うカマドウマは、腹の中にハリガネムシを養っている可能性がある。しかし、実際に水に飛び込んで、ハリガネムシが出てくる瞬間に出会うには運が必要なので、ここはすでに脱出した後のハリガネムシを探すことにした。

 水の中でゆらゆら細長いものが揺れていたり、蠢いていたりするのを、注意深く見ていく。動いているものを見つけやすい水たまりに目を凝らしたり、たも網で小魚などを捕るいわゆる「ガサガサ」の要領で水中の枝や葉をすくいあげたりしつつ探した。

 4つめか、5つめかの水たまりで、とうとういた。

 ハリガネムシとはよく言ったもので、体長30~40センチ。その名の通り非常にハリガネっぽい。表面はクチクラでできており、甲虫の体表面に似たかんじでもある。

 しかし、なんというか。

 水中でクネクネしているのを見るとどきっとするし、陸上にあげて蠢いているのを見ても非常に異質な生き物だ。

「これはオスなんですが、先端が二叉になっているの、わかりますか。二叉になってクルッと巻いてる内側に排泄孔みたいな穴が開いていて、そこから精包を出します。メスの方はぱっと見て分かる生殖器ではなくて、精包を受け取る時に、マンガの『寄生獣』みたいに先端がバコッって開くんです。そこから、オスの精包をボコボコボコッって吸い込んで受精させるっていう、もう恐ろしいことがおきます」

 佐藤さんの語り口に、いやがおうにも想像力が刺激され、ぼくはたいそう恐ろしくなった。実際、寄生虫であるハリガネムシの異形の身体の先端が、『寄生獣』みたいに開くというのはどういうことなのか。出来すぎだ。

 そこまで「異形」であるハリガネムシは、生物学的にはどんな生き物なのか。

「近い生き物はというと、線虫の仲間なんですよ。類線形虫類って言われまして、線虫類から進化して分かれたような分類群の生き物です。淡水にも海水にもいるんですけど、海にいるやつは生活史がほとんどわかっていません。カニのお腹のハカマの中から出てきたりするんですけどね。一方で、陸のやつはわりと目につきやすいので、世界中に今326種記載されています。実際には、もっといて、2000種以上はいるんじゃないかという話もあります。日本のもので記載されているのは14種です」

 ハリガネムシというのはぱっと見たところ、無個性だ。単に細長い。体表のクチクラの構造や雄の排泄腔の形状などで分類されてきたのだそうだが、とうていすべての種には手が回っていないというのが現状。

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

【参考資料】 : ハリガネムシは寄生したカマキリを操作し

水平偏光に引き寄せて水に飛び込ませる(2/3)

この宿主操作の代表例として、「寄生生物のハリガネムシが、繁殖場所である川や池に移動するために、寄生相手であるカマキリやカマドウマ等 (以下、宿主) を自ら川や池に入水させる」という現象が知られています (図1)。先行研究では、宿主は水面からの反射光の明るさ (光強度) に引き寄せられて入水すると指摘されていました。しかし、川や池以外にも、河原の礫帯や光沢のある葉など、光を反射する環境は多くあります。宿主がそうした明るい場所にいちいち誘引されていては、ハリガネムシの宿主操作は失敗に終わります。そのため、単純な明るさへの誘引だけでは、入水行動がなぜ生じるのかをうまく説明できませんでした。

光の性質の一つに、電磁波の振動方向に偏りのある「偏光※3」があります。中でも、水面の反射光は、水平偏光を多く含んでいます。近年、多くの節足動物が、水平偏光を手掛かりに水辺を探索・忌避していることが明らかになってきています。本研究では、ハリガネムシに操作されている宿主は、水平偏光に誘引されて入水しているのではないかという仮説を立てました。

研究の内容

仮説を検証するために、まず室内実験によって、ハリガネムシ (Chordodes sp.) に寄生されたハラビロカマキリ (Hierodula patellifera) (以下感染カマキリ) と非感染カマキリがそれぞれ、水平偏光に誘引されるかを調べました。この室内実験では、筒の一方から偏光を、他方から非偏光を照射する装置を作成し (図2)、筒の中央から入ったカマキリが10分後に定位している場所を記録しました。この光選択実験を4つの光強度 (薄明薄暮:~150 lux、曇天:2000と6000 lux、晴天:15000 lux) で行い、水平偏光に誘引される確率が明るさによって異なるかを調べました。

その結果、感染カマキリは、非感染カマキリに比べて、水平偏光側を選択する確率が高まっていました (図3) 。この水平偏光への選択性は、光強度が2000ルクス以上で特に高い傾向がみられました。一方、偏光の角度を垂直に変えた場合には、光強度や感染の有無に関わらず、偏光側を選択する傾向は認められませんでした。これらの結果から、ハリガネムシに感染したカマキリは、水平偏光に誘引されると結論しました。

次に、実際の野外環境下で、感染カマキリが水平偏光を強く反射する池に入水するのかを調べました。神戸大学大学院農学研究科附属 食資源教育研究センターの圃場に、ビニールハウスを設置して、明るくない (光強度が弱い) が、水平偏光を強く反射する池Aと、明るいが水平偏光をほとんど反射しない池Bを造成しました (図4)。2つの池の間に配置した樹木に感染カマキリを放逐し、入水した池を定点カメラ・ビデオで観測しました。

続く・・・・・

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https://youtu.be/DJiXN90862M== ハリガネムシは寄生したカマキリを操作 ==

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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森のなかえ

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