◆ フランスでオバタリアンがヴェルサイユ宮殿に乗り込んで、ルイ16世やらマリー・アントワネットやらをパリに引き摺り出す(1789年=フランス革命: ヴェルサイユ行進)。 ◆ 自分とこの大陸のこと以外は表向き無関心を決め込んでいたフランクリン・ルーズヴェルト、枢軸国を隔離せねばと公言(1937年=隔離演説)。 ◆ 愛と平和を説くカルト教団「ビートルズ」が結成される(1962年=『ラヴ・ミー・ドゥ/P.S.アイ・ラヴ・ユー』)。&so、ジェームズ・ボンドの第1作『007 ドクター・ノオ』がイギリスで公開。豊国では」磯野家の団らん風景がブラウン管に初めて映し出される(1969年)」
本日記載附録(ブログ)
宇宙から観測する地表付近に起伏する雨や雲を見てみたい
より綿密正確な天気を予報、防災の役に立っ観測が出来るはないか
地球規模で高精度の観測ができる「GPM主衛星」での研究をスタートさせ
2022年にNASAから名誉な「Exceptional Public Service Medal」が授与される
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
地球観測研究センター主幹研究員;研究領域リーダ・沖 理子 (04/mn)
◇◆第2回 大雨や大雪を降らせる「南岸低気圧」の3Dスキャンに成功? =1/2= ◆◇
GPM主衛星からの初データは、日本列島の太平洋側に雪を降らせる、いわゆる「南岸低気圧」を想起させると書いた。
この連想を抱きつつ、JAXA地球観測研究センターの沖さんと一緒に「雨雲スキャンレーダー」DPRのデータを見た。図表の右側で上下2段になっているのは、降水に換算する前の「反射因子」を示したものだ。
横軸の左側が北西、右側が南東。そういう軸で切っている。一方、縦軸が地表からの高さ。また、「反射因子」の強さが色で示してある。反射が強い順に、赤、黄、緑、青だ。降水に換算せずに反射因子のままで見ることで、分かることがあるのだという。
「ブライトバンドというのがあるんです」と沖さん。
「Kuバンドでも、Kaバンドでもそうなんですが、上空の降雪粒子がとけ始める気温0℃の高さ付近の厚さ数100メートルの層内では、反射が強くなるんです。つまり、降雪粒子がとけ始めて液体と固体が混じっているようなところです。そこをレーダーで観測すると明るい帯のように見えるので、ブライトバンドと呼ばれます。降水のモデルを作る時はそういうことも考慮するんです」
ここで面白いのは、降雨の分布ではなく、この「生データ」に近いものを見ていると、雨と雪が区別できるということだ。
「ブライトバンドの高さに注目しますと、この場合、北西にいくと低くなって、そのうちに海面に接していますよね。そこより北西では雪、南東は雨だと考えられるんです」
その時、北海道では大雪が降っていた。この温帯低気圧は北海道からかなり離れているので、北海道の雪そのものを捉えたわけではないのだが、整合する観測をしているわけだ。実に興味深い。
さて、このように細かなことが分かるのが「雨雲スキャンレーダー」の特徴なのだが、目下のところは、本格運用する前の校正調整のための期間だ。初公開のデータについても、なにかと解釈の余地があるとのことだった。
「これを見ながら、一緒に考えてほしいんですけど……」と沖さんは、いくつかの図表をテーブルの上に広げて言った。こういう語り口は、沖さんのフランクな人柄にもよるのだが、ぼくはかなり面食らった。
テーブルの上に示されたのは、これまで議論してきた「雨雲スキャンレーダー」に加えて、GPM主衛星に搭載されているマイクロ波放射計(降雨の立体構造は見えないが、観測範囲が広いメリットがある)の観測結果(図a)。さらに、ほぼ同時刻の日本の静止気象衛星「ひまわり」やアメリカの静止気象衛星「GOES」の赤外雲画像(図b)、そして、気象庁が発表した3月10日21時の実況天気図などだった。
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
【参考資料】 : 対談「空のなかの出来事が、私たちの営みを変える」(3/6)
Ω・Ω 新海 誠 × 沖 理子 Ω・Ω
(アニメーション監督) x (第一宇宙技術部門地球観測研究センター研究領域リーダ)
人の目で見る地球とは違う、様々な色彩の地球を見る
新海 : GPMによって雲の解像度が上がった、と。
沖: おっしゃる通りです。解像度をあげてその中身を立体的に見なければ、本当に知りたいことがわからないということなんです。
新海 すごいですね。解像度があがっていくことで僕たちの生活の何に活かされていくのでしょう?
沖 : 淡水資源の源である降雨を正確に把握することで、水資源を適切に管理することにつながります。また、天気予報の精度向上、洪水警報システムの改善、地球温暖化による異常気象の解明などにも活かされています。つまり地球上の水循環をよりよく知ることにつながります。
空の魚は 水と風のミックス
沖 : 『天気の子』の舞台は東京で、渋谷スクランブル交差点や新宿歌舞伎町など、実在する街の風景がリアルに描かれています。そして降り止まない雨が、街の景色を変えていきますが、雨の観測をしている研究者の身としては、新海監督がどのように雨を描こうとしたのか、お聞きしたいです。
新海 : 雨が降ると、世界の情報量があがる気がしませんか?例えば東京で雨が降ると地面が濡れて水たまりができます。するとその水たまりに街のネオンやビル群が映り込んで、街全体の色彩の量が一気にあがって鮮やかになります。あるいは雨粒がついた窓ガラスに目を近づけてみると、ひとつひとつの雨粒に世界が映り込んで見えて、まるで世界が無数に増殖したような感覚になります。また雨粒が落ちる場所によって、雨音は変わりますよね。木々に落ちる音、コンクリートに落ちる音、水たまりに落ちる音。その雨音が世界のかたちを教えてくれます。それがすごく魅力的だなと思いながら描いていますね。
沖 : 雨を描くことは難しいことだと思うのですが、新海監督が描く天気は精密で表現豊かで、解像度が高くて驚いてしまうんです。
新海 : 解像度という視点でお話すると、『天気の子』のヒロインである陽菜は天気の巫女として、人間よりも高く、また人間とは違った解像度を持った存在として描けるといいなと思っていたんです。例えば最初に陽菜が空の世界へ訪れたときに、魚のような小さなものがたくさん飛んでいるのを見ますよね。先ほど人間が見える可視光のお話が出ましたけど、陽菜は、可視光以外の光の波長が見える存在として描いているんです。
沖 : まさにその空の魚の存在が気になって、今日お聞きしたいと思っていました。
新海 : あれは実は水と風のミックスのようなイメージで描いています。普段から観測されている沖さんは別ですが(笑)、人間には大気中に溶け込んでいる水蒸気は見えませんよね。でも水蒸気は確かに実在していて、陽菜は天気の巫女としてその水蒸気の流れが見えているんです。水蒸気が上昇気流に乗って、空の高いところに持ち上がっていく様子を描いてみたいという発想もありました。
・・・・・・続く
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