ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年09月01日<ⰧⰊⰧ ◆ 日本全国で地震の怖さを伝える政府主導のイベントが開催されるが、1月17日や3月11日を経験した今では、寧ろ火遊びの楽しさ。誰が言ったか“二百十日”、誰が決めたか“防災の日”でおじゃる丸。 ◆ 70年以上も自分の国を玩具にするばかりか矢鱈喧嘩を吹っ掛けていた、フランスのクソ爺ぃ=ルイ14世=様がお逝きになる(1715年)。 ◆ 長らく鍔迫り合いを続けていた名古屋の2つの新聞が国策の線に沿い合併(1942年)、因みに、大阪朝日新聞と東京朝日新聞が題字を「朝日新聞」に統一したのは二年前の本日夕刊紙。
本日記載附録(ブログ)
物理学の理論を纏い、天文学の観測を駆使して天空に挑むドンキホーテ
== ビッグハ ゙ン、ダークマター、ダークエネルギー、インフレーション理論、宇宙背景放射、重力波 ==
宇宙の謎と万物の根源を解き明かすべく、観測衛星WMAPを駆使した宇宙物理学者
『天文学者ですがなにか?』と天空から話し掛け、時々 ピアノを弾くためで宇宙から地上に戻る
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
“宇宙論の黄金時代”のエースとして活躍するマックス・プランク宇宙物理研究所所長
=宇宙の始まりから終わりまでを理解するのを生涯の目標とするシニアフェロー小松英一郎=
小松英一郎(15/mn)
◇◆第6回 ダークエネルギーは一般相対性理論を書き換えるか =1/3= ◆◇
小松さんが今後の研究の目玉として考えているのが、「暗黒エネルギーの解明」だ。
この謎だらけのエネルギーは、エネルギーと言われているものの、様々な意味で、よく分からない。
「まず、インフレーションが証明されたとして、それを引き起こしたエネルギーが何かっていう問題が、やっぱり根源にあるわけです。現在の宇宙も加速膨張しているわけですから、宇宙の始まりと現在っていう、ある意味特別な時期にですね、宇宙の加速膨張を引き起こすエネルギーが存在して、その2つが全く関係ないっていうのは、やっぱりちょっと考えがたいんですね」
宇宙が加速膨張する作用をもたらすものが、暗黒エネルギー。それはインフレーションのような宇宙の起源にかかわる現象、そして、今の宇宙の加速膨張、両方に関わっているであろう、という見立てである。ならば、その正体を問うのが次のステップだ。
「インフレーションもそうですけど、暗黒エネルギーもめちゃくちゃなんですよ。高校の物理で習ったことと全然違うことですから、嘘つきと言われても仕方ない。でも嘘つきじゃなくて、宇宙を見ると、こっちのほうが当たり前の現象なんだということになります。地球にいてリンゴが木から落ちてくるのは、決して普遍的なことじゃないっていうとこまで納得してもらいたいですよね」
ここで素朴な疑問。
林檎が落ちてくるのが決して普遍的ではないという。
でも、地球上では、林檎は木から落ちる。木から落ちなくても、ぽんと放り投げれば必ず落ちてくる。
なぜなのだろう。
「それは非常にいい質問で、やっぱり地球、いえ、銀河は物質が集まってできたところですよね。今、僕たちのまわりに一番多いのは、普通の元素。だから、普通の元素の密度が、暗黒エネルギーの密度よりも圧倒的に高いんです。そのおかげで林檎は落ちてきます。でも、宇宙空間に飛び出して、平均的なところにいくと物質はすごく薄くなると。でも、暗黒エネルギーの密度はどこも一定なので、その影響が強くなるんです」
ここで思い出すのは、宇宙において、普通の物質の密度はたかだか5%ぐらいであり、暗黒物質は23%で、暗黒エネルギーが72%、という観測事実だ。たまたま我々のまわりは局所的に、普通の物質が多く、暗黒エネルギーの影響が相対的に少なくなる、ということ。なんと、特別な世界に、我々は住んでいることか! というのが今の宇宙論から、ぼくが抱く感慨だ。
また、ここで注目すべきは、普通の物質が宇宙のあちこちに偏って存在しているのに対して、暗黒エネルギーはどこでも同じ密度であるとされていることだ。小松さんは、その点に違和感を抱いているという。
「今の定説では暗黒エネルギーの密度、単位体積あたりの量っていうのは変わんないと。観測結果をうまく説明しますし、アインシュタインが重力場の方程式に導入した宇宙定数という概念があって、それと似ています。そうするのが一番単純なんだから、いいじゃないかっていう考えがありつつ、定数って言われてしまうと、自由度がなさすぎて、性質を追求しようがないんですよ」
・・・・・・・・・明日に続く・・・
【参考資料】 : 暗黒物質・暗黒エネルギーの謎に迫る (9/11) ;
Ω ―我々の住む宇宙は何からできているのか/ 村山 斉 東京大学特別教授― Ω
多元宇宙論(マルチバース)
暗黒物質と暗黒エネルギーの塩梅がちょうど良かった時だけ、我々が生まれる宇宙になる。その話を聞くとすごく不安定な感じがする。宇宙は不安定であるというのが物理法則の帰結なのかと心配になるが、そこで出てきたのが宇宙はたくさんあるという学説だ。我々が住む宇宙は暗黒物質と暗黒エネルギーの塩梅がちょうど良い状態だが、宇宙はきっと試行錯誤で、ほとんどの宇宙は暗黒物質と暗黒エネルギーのバランスが良くなくて、そういう宇宙には我々は生まれなかった。しかし、宇宙がたくさんあって、その中にたまたまいい塩梅のものがあって、そこに我々が住んでいるのであって、我々から見える宇宙はアンバランスに見えているだけではないかという考え方があるが、この考え方は「人間原理」と呼ばれている。
宇宙には複数の宇宙が存在するのではないかと仮定した学説を多元宇宙論(マルチバース)と呼んでいる。マルチバースではそれぞれの宇宙の中の暗黒エネルギーの量が違う。暗黒エネルギーが多すぎる宇宙はすぐに引き裂かれてしまって、我々は生まれない。暗黒エネルギーが少なすぎてマイナスだと宇宙は減速して止まってしまい潰れてしまう。
試行錯誤でたくさんの宇宙をつくることによって、その中のごくわずかの宇宙だけが暗黒物質と暗黒エネルギーのバランスに成功して、星や銀河や生命が生まれたのではないか。物質の基本的単位を、大きさが無限に小さな0次元の点粒子ではなく、1次元の拡がりをもつ弦であると考える弦理論に、超対称性という考えを加え、拡張したものを超弦理論と呼ぶが、超弦理論では宇宙が10の500乗あったに違いない。それだけ多くの宇宙があれば、その中に1個ぐらい成功するものがあってもおかしくないだろうと考える。
暗黒エネルギーの正体を知りたいので、研究したいが、宇宙は加速膨張しているから、遠くの銀河は今観測できるが、どんどん遠くに行って、いずれ見えなくなる。近くの星は観測できるかもしれないけれども、遠くの星は観測できなくなるので、早くしないと宇宙の歴史を調べ、宇宙の未来を考えるということができなくなるので、研究への予算をもっと積んでほしいものだ。
これまで取り組んできているのは、すばる望遠鏡(国立天文台)を使った研究だ。すばる望遠鏡を使って宇宙の傾向を知りたい。1個1個の銀河を調べるのではなく宇宙の「国勢調査」をして宇宙の傾向を調べる必要がある。つまり、国勢調査のようにたくさんのものを調べなければならない。
その意味ではすばる望遠鏡はすばらしい。すばる望遠鏡には広視野のカメラを取り付けた。すばる望遠鏡のカメラはハッブル望遠鏡の1000倍の視野がある。ハッブル望遠鏡で千年かかる観測を1年でできる計算になる。そのためにカメラは巨大で、9億ピクセルあり、重さは約3トンだ。
この超広視野カメラ(HSC)を使って10億個の銀河を観測する。その銀河の中で選んだ銀河を超広視野分光器(PFS)で距離や宇宙膨張を観測する。1個1個観測していたのでは埒が明かないので、一度に2400個の銀河を観測できる。これを「宇宙ゲノム計画」と呼んでいる。目に見えないゲノムのようなものだが、宇宙の運命、過去、進化を決めてきたものなのできちんと理解したいと考えている。
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
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