ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年08月22日<ⰧⰊⰧ ◆ 千島列島全部が日本の領土になる(1875年=樺太・千島交換条約批准)が、現在ではそのうち日本に近いほんの一部分さえも相手に実効支配を許している有様。 ◆ 世界の美術館に飾られている名画にとっての厄日。謎の微笑みをたたえた婦人(1911年=「モナ・リザ」が盗難)も絶叫するおっさんや磔された女(2004年=「叫び」と「マドンナ」が盗まれる)もこの日にご難。 ◆ アメリカの空襲に心配する必要が無くなったため、日本に於ける地球大気の情報公開が再開される(1945年=天気予報のラジオ放送復活)。
本日記載附録(ブログ)
物理学の理論を纏い、天文学の観測を駆使して天空に挑むドンキホーテ
== ビッグハ ゙ン、ダークマター、ダークエネルギー、インフレーション理論、宇宙背景放射、重力波 ==
宇宙の謎と万物の根源を解き明かすべく、観測衛星WMAPを駆使した宇宙物理学者
『天文学者ですがなにか?』と天空から話し掛け、時々 ピアノを弾くためで宇宙から地上に戻る
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
“宇宙論の黄金時代”のエースとして活躍するマックス・プランク宇宙物理研究所所長
=宇宙の始まりから終わりまでを理解するのを生涯の目標とするシニアフェロー小松英一郎=
小松英一郎(07/mn)
◇◆第3回 ビッグバンは宇宙の始まりではない =2/3= ◆◇
小松さんは、最初に広げた大風呂敷「宇宙マイクロ波背景放射を用いたインフレーション及び重力理論の検証」をすべて実現できたのだろうか。答えはどうやら、ノーらしい。
WMAPの観測はインフレーション理論を確からしいものにした。しかし、「インフレーションを発見した」と言い切れるほど十分な証拠ではない。また特別研究員に応募したときのもうひとつのテーマである重力理論の検証の方も志半ばである。
しかし、WMAPがなしとげたことは、実にすごいことでもあって、小松さんの言い方では「宇宙論を決めた」だ。
もっと、詳しく述べるなら、宇宙背景放射に含まれる「シワ」、つまり温度ゆらぎの精密観測で得た情報から、この宇宙を素描するために必要な6つのパラメータを決めようとした。
「6つのパラメータというのは、『温度ゆらぎの大きさ』、『バリオン(我々が知っている陽子や中性子など”重たい”粒子)の密度)』、それから『暗黒物質の密度』。さらに、宇宙の膨張にかかわる『ハッブル定数』、『原始ゆらぎのスケール不変性』、そして宇宙の『光学的厚さ』です。それらが分かれば、宇宙論が分かってくるんですよ」
バリオンは通常の物質の構成要素、陽子や中性子などだからともかく、暗黒物質やら、ハッブル定数やら、スケール不変性やら、光学的厚さなど、説明を要する言葉が出てきた。でもここでは、こういったパラメータを解き明かすことで見えてきた宇宙の歴史を一気に概観してもらったほうがいいだろう。WMAP研究グループがみずから描いた図があるので、それを見ながら宇宙の歴史を追いかけてみよう。
まず、宇宙の最初には、のちに「シワ」の原因になる量子ゆらぎがある。
そこに「瞬きもできない刹那」、インフレーションが起きる。
その後、しばらくは火の玉宇宙だ。電離したままの電子や陽子が宇宙に満ちていて、光子が散乱されるため、光がまっすぐ進むことができなかった。特に電子は光子を散乱する効果が強い。宇宙開闢38万年後になってようやく電子と陽子が結合したため、光が宇宙をまっすぐ進めるようになった。これを「宇宙の晴れ上がり」という。
なお、宇宙背景放射で見ているのは、「晴れ上がり」の時に出た光だ。最後に受けた電子による散乱の情報を今も残している太古の宇宙の証人である。
そして最初の星が生まれるのが4億年後。原初の量子ゆらぎを起源とする宇宙のシワゆえに、物質の偏りが生まれ、そこから最初の世代の星々が生まれた。
星が生まれると局所的に高温な領域ができるので、そこでは電子と陽子が再び離れて、「再電離」する。ここで、一部の光子が再び散乱する。晴れ渡った宇宙に少し霞がかかったことになる。実は、小松さんは、この「再電離」の分析を任されて大きな成果を挙げた。
そして、誰もが非常に興味を持つであろう宇宙の年齢(ビッグバン膨張の期間)は、137億年とされた。
これらは、のちのプランク衛星の観測で微修正された部分もあるが、基本的にはWMAPの観測によってだいたい固まった。まさに「宇宙論を決める」感じがするのではないだろうか。
・・・・・・・・・明日に続く・・・
【参考資料】 : 暗黒物質・暗黒エネルギーの謎に迫る (4/14) ;
Ω ―我々の住む宇宙は何からできているのか/ 村山 斉 東京大学特別教授― Ω
つまり、下記イラスト=図7=の左端で宇宙が始まった。その後、宇宙は大きくなった。ある時点まではあまりに濃く熱い宇宙なので、光が届かず見ることができない。図5右中や図6に写ったビッグバンは、矢印時点のビッグバンを撮影したものである。これがビッグバンの表面にあたる。この時点は、宇宙が始まってから37万歳の時点であると考えられている。37万年は我々にとっては長い時間だが、138億歳の宇宙にとっては生まれたばかりの赤ちゃんの時代である。その写真を実際に撮影することができた。
我々がどこから来たのかを知るためには、これより前の宇宙を知ることが重要である。宇宙の歴史は人間の歴史と似ている。ヒトの誕生時は受精卵が細胞分裂を起こして、指数関数的に細胞が増えていく。そのようにインフレーションという宇宙があった。その後宇宙が大きくなると、細胞分裂は収まってくるが、エラや尻尾ができてみたりして、様々な進化の過程を再現しながらいずれ人間になってくる。
観測できたビッグバンの表面は、宇宙の生まれた瞬間で、初めて赤ちゃんを見ることができた。その後、成長はゆっくりになった。現在の宇宙は少子高齢化しているというのが宇宙の歴史である。
宇宙が胎児の時に、どうやって我々の体が生まれたかというのは、我々のルーツを知るには大事なことなので、37万歳より先をどうしても理解したい。しかし、見ることができない。どうやって調べるのか。そこで使うのが加速器と呼ばれる装置である。これはビッグバンをやり直してみるという装置である。見ることができないので、やってみるのだ。作ってみるのだ。
実際にこの加速器という装置を使用すると、我々の体の中にある原子の原子核、原子核をつくっている陽子と中性子を投げて衝突させることができる。加速器を使用することで、宇宙が生まれて3分という姿を実験室内で再現することができる。
加速器で中性子と陽子を衝突させてみると、たまにくっつくということがわかる。中性子と陽子が2つずつくっついたものがヘリウムである。ヘリウムは風船や飛行船に使用される。
このような衝突実験は、加速器を使用した実験室でできるが、どのくらいの確率でこの反応が起きるかがわかる。ビッグバンのセッティングの中で水素の中性子と陽子を衝突させると、水素とヘリウムの比が3:1で、ヘリウムができることがわかった。実際に望遠鏡を使用して宇宙にあるガスを調べて、その中で宇宙の中に水素とヘリウムがどの位あるのかを観測してみると、宇宙における水素とヘリウムの比も、3:1であるという答えが出る。したがって、現実の観測で見ることができる宇宙というのが、実験室の中で行う実験から来ているということが確認できたことになる。
望遠鏡で見るには残念ながら限界があるが、望遠鏡で見えるより昔の宇宙を、加速器を使用することで再現することができるということが手法として確立した。
・・・・・・明日に続く・・・
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https://youtu.be/VMFToTgpPHI ==最新研究で明らかに!?暗黒物質ダークマターの正体!(後編)==
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