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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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万物の謎・宇宙根元に挑む/小松英一郎(06/nx) _学究達=526

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年08月20日<ⰧⰊⰧ ◆ 日本で小学校令が改正。授業料が無料化、それをきっかけに子を小学校に行かせる親が急増。その日に500万人の子供が自由を奪われ、胡乱になったとか(1900年)。◆ 人やら馬やら路面電車・自動車やら、おまわりさんの手に負えないくらい交通量が多くなった東京の34地点で3色灯自動信号機が取り付けられる(1930年)。見物人が屯することになり益々混乱。◆ プラハでソ連主催による5,000輛の戦車による戦車道のデモンストレーションが始まる(1968年= プラハの春: チェコ事件)。

本日記載附録(ブログ)

物理学の理論を纏い、天文学の観測を駆使して天空に挑むドンキホーテ

== ビッグハ ゙ン、ダークマター、ダークエネルギー、インフレーション理論、宇宙背景放射、重力波 ==

宇宙の謎と万物の根源を解き明かすべく、観測衛星WMAPを駆使した宇宙物理学者

『天文学者ですがなにか?』と天空から話し掛け、時々 ピアノを弾くためで宇宙から地上に戻る

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

“宇宙論の黄金時代”のエースとして活躍するマックス・プランク宇宙物理研究所所長

=宇宙の始まりから終わりまでを理解するのを生涯の目標とするシニアフェロー小松英一郎=

小松英一郎(06/mn)

◇◆第3回 ビッグバンは宇宙の始まりではない =1/3= ◆◇

 アメリカの観測衛星COBE(コービー)が、宇宙背景放射の温度ゆらぎを発見したのは、1992年。小松さんは高校3年生だった。

「天文学や宇宙論をきちんと勉強したいと思って東北大学に入って、こんなすごいことがあるのか! と知って、わー、すげーって思ったわけです。理論も一生懸命勉強していましたね。大学4年生になった頃に、アメリカでMAP(WMAP衛星の当初の名前)という観測衛星の計画があると指導教官から聞いて、興味をもったんです。COBE衛星の角分解能は7度、満月20個並べたぐらいの非常に大きな角度です。でもMAPだと、0.2度までわかるっていうんです。ものすごい精度が上がる。これで観測すると、宇宙の始まりのことがわかるかもしらんと」

 その時、小松さんが念頭に置いていたのは、やはりインフレーション理論だ。COBE衛星が宇宙背景放射の温度ゆらぎを発見して、理論にはかなり有利な証拠となった。それでも、宇宙が「瞬きもできない刹那」に原子1個分の領域が太陽系規模まで膨張したという「信じがたい話」であり、さらに検証が必要だった。また、かりにインフレーションが実際に起こっていたとしても、当時の知見と矛盾しない理論のバリエーションはたくさんあって、どれが一番現実と合っているのかもわからなかった。そのような場合、理論が「予言」する現象を観測で確認できるかどうかがキモになる。

「MAPのことを知って、これは願ったりかなったりということで、ぜひ自分の手でインフレーション理論を検証したいと思いました。でも、アメリカに行こうにも、学生なんでお金がないわけですよ。そこで日本学術振興会の特別研究員制度っていうのに応募して、『宇宙マイクロ波背景放射を用いたインフレーション及び重力理論の検証』を、MAPに参加して全部やってやる! みたいなことを書いたら、無事通って大学院生のままプリンストン大学に行きました。それでMAPに入れてくださいと頼み込みながら、2年間経過して(笑)。やっと認めてもらえて、そこからスタートですね。打ち上げが成功した2001年から2006年ぐらいまでは、僕、ほぼ寝てないんじゃないですかね。本当、悲惨でしたね。まあ楽しかった。やりがいはあったんでよかったんですけど。今やれって言われても無理でしょうね」

 と笑いながら述べる小松さんは、観測データの解析に大きな貢献をして信頼を得た。チームが疲れ切っている時にでも、手のかかる厄介な解析に自ら「やります」と手を挙げ成し遂げた。そういった努力で、道は開けた。プリンストン大学で学ぶ大学院生から、博士研究員、更にはテキサス大学の助(アシスタント)教授、准(アソシエイト)教授、教授とキャリアアップしつつ、2年に1度行われる観測データと解析の結果をまとめた論文の筆頭著者を2009年、11年と2度にわたって任された。前に「年間論文引用数ナンバー1」と述べたのはこれらだ。

 では、小松さんは、最初に広げた大風呂敷「宇宙マイクロ波背景放射を用いたインフレーション及び重力理論の検証」をすべて実現できたのだろうか。

・・・・・・・・・明日に続く・・・

【参考資料】 : 暗黒物質・暗黒エネルギーの謎に迫る (4/14) ;

Ω ―我々の住む宇宙は何からできているのか/ 村山 斉 東京大学特別教授― Ω

前記載の図5右中のまだら模様の写真がビッグバンの写真である。ビッグバン発生時は、どこを見てもビッグバンが見える状況なので、四方八方にビッグバンが見える。つまり球面に張り付いているビッグバンの様子を、ミカンの皮を平面上に広げたように見せているのがこの楕円型の写真である。このまだら模様というのは、場所によって若干だけ温度が違うということを誇張して表したものである。やや温かい所を赤色で塗り、やや冷たい所を水色で塗っている。赤色部分と水色部分はほんのわずかな違いである。

実は、10万分の1の違いでしかない。海で言うと、100 mの深さの海にさざ波があって、さざ波の高さが1 mmというほとんど波がないくらいの海面を上から見ると、鏡のように光って見えると思うが、それぐらいのっぺらぼうだった。この写真は若干の違いがあることを誇張して表している。

    現在、地球に居ながらにしてビッグバンを見ることができている。この二人はこの偉業でノーベル物理学賞を受賞した。図5右上にノーベル賞のメダルがあり、その下に村山斉とあるが、これは、筆者がノーベルシンポジウムに招かれて、帰宅途中にストックホルムにあるノーベル博物館で購入したチョコレートの写真である。

 カリフォルニア大学バークレー校のキャンパス内には駐車場がほとんどない。しかし、キャンパス内にはNLと書かれた駐車場が並んでいる。NLはNobel Laureate(ノーベル受賞者)の略だ。ノーベル賞受賞者専用の駐車場となっている。

 米国西海岸では、ノーベル賞受賞者に午前2時頃電話がかかって来る。なぜかノーベル委員会は、受賞者の携帯電話の番号を割り出してかけて来る。ジョージ・スムート氏の場合も午前2時ころ電話がかかって来た。スムート氏は電話に出るが、就寝中をたたき起こされて怒ってしまった。スムート氏は電話を切ると、大学のキャンパスにノーベル賞受賞者専用の駐車場があることを思い出し、ふだんは歩いて来るのに、翌日自家用車でキャンパスにやって来て、ノーベル賞受賞者専用駐車場に駐車した。ところが、チケットを切られてしまった。なぜなら、ノーベル賞受賞の一報は受けたものの、ノーベル賞授賞式前だから駐車する資格がなかったからだ。

 さらに研究が進んで、2010年代に入り、ヨーロッパが打ち上げたプランク衛星が撮影したビッグバンの写真が図6である。図5右中に比べて図6は解像度が高くなっている。このように138億年先にあるビッグバンを今でも見ることができる。

 しかし、本当に宇宙の始まりが見えているのかというと、実は見えているのはビッグバンの表面である。例えば、太陽を見た時に見えるのは太陽の表面である。なぜなら、太陽は熱くて濃いガスの塊なので、太陽の中に光が真っ直ぐ入ることはできないからである。太陽を見ようとしても、途中で霧がかかったようになって、太陽の中心を見ることはできない。

 同様にビッグバンも、138億年よりも昔を見ようとすると、宇宙が小さくて熱くて濃くなってしまうから、光が真っすぐ入ることが出来なくて、先が見えないところが出てくる。そのように、ビッグバンの写真はビッグバンの表面を見ていることになる。本当の宇宙の始まりは見えていない。これ以上先は光が行かないわけであるから、決して見ることはできない。これは宇宙の果てと言っていいかもしれない。

・・・・・・・・明日に続く

⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡

https://youtu.be/tEceDQZnKys ==異次元過ぎる4つの性質!暗黒物質ダークマターの正体!(中編)==

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森のなかえ

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