ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年08月12日<ⰧⰊⰧ ◆ サルの言いつけで三河の狸親父が関東地方全域の支配者に(1590年)。そして、時は流れ、のび太行きつけの三河屋でコカ・コーラが1本しか売れず、その王冠が一時はウン千万円の値がつく(1975年)。 ◆ キツネ目の男がグリコ・森永事件の事件終息を宣言(1985年)。ちなみに、この事件に巻き込まれていたハウス食品の社長は事件終息を先代である父の墓前に報告しに行く途中、下の日航機事故=御巣鷹の尾根=で死亡。運が悪すぎる… ◆ 四万十川の水まで温まりアユも水煮になり兼ねないくらいの猛暑で、真夏の暑さにしても限度があるだろ!って誰もが思った日(2013年=日本国内観測史上最高の41.0度)。…今年を経験する以前のお話。
本日記載附録(ブログ)
ハワイ島のマウナ・ケア山山頂(4,205m)のすばる望遠鏡と並ぶ「ダブル・エース」として
チリのアタカマ砂漠の海抜五千に設置されているアルマ望遠鏡
未知の宇宙空間に穿つ電子観測視点、アルマ電波望遠鏡
このアルマ計画の最初期からかかわり、壮大無限な宇宙空間に対峙する
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
東京大学大学院天文学教育研究センター 銀河天文学 河野孝太郎
=宇宙におけるさまざまな天体の形成や進化、特に、活動的な銀河の形成と進化の過程を解明することに興味を持っています=
河野孝太郎(12/12)
◇◆第5回 定説を覆したブラックホールの新たなる謎 =3/3= ◆◇
河野さんは、初期宇宙の観測と最初期の超巨大ブラックホールという話題を語ってくれた。
「超巨大ブラックホールがいつできたかというのは、実は大きなテーマでして。活発に活動している状態の超巨大ブラックホールとして、クエーサーというのがあります。比較的、遠くにある銀河で超巨大ブラックホールを持っているとされていますが、それが今、どんどん初期宇宙で見つかってしまっているんです。宇宙年齢でいったら多分8億年になっていないという時代なんですよ」
宇宙の年齢は138億年と言われており、今のところ見つかっている一番初期の銀河は、宇宙が始まって6億年くらいのものだそうだ。最初の8億年にもならない時期というのは、初期宇宙の範疇である。
「そういう時代に超巨大ブラックホールがあるということ自体、大問題です。質量も、一応推定されていて、太陽質量の1億倍ってことになってるんですよ。これ、我々が知っている超巨大ブラックホールのできかたでは、時間が足らないんです。恒星の終末段階にすごく重たい星が爆発を起こしてブラックホールができる。で、周囲がどんどん”ご飯”を食わしていって、太陽の1億倍にまで太らせる。それしか、今のところは方法は考えられないんですが、それにも限界があります。余りたくさんいっぺんに食べられないんです」
ブラックホールが「食べる」「太らせる」といった表現は、実に生々しい気がするが、この分野の研究者のあいだでは、ごく普通に使われるそうだ。
「ブラックホールが物を”食べる”と、光が出ます。光は圧力を持ってますから、周囲の物を吹き飛ばすようになります。あまりに光りすぎてしまって、物がそれ以上落ちられなくなる限界があって、今見つかってるそのクエーサーは、現在の超巨大ブラックホール形成理論からいったら早すぎるんです。こういうものは1個しか見つかっていないんですが、それに近いものは既に複数あります。で、今すばる望遠鏡のハイパー・シュプリーム・カムという新しいカメラで探していまして、それよりも古いクエーサーが、10個、20個見つかるんじゃないかという予測があります。だから、多分これからどんどん問題は深刻化します(笑)。では、なぜ超巨大ブラックホールがそんな時代にできてしまったのか。手前みそになりますが、それを知るには、濃いガスの塊に埋もれたものを見なきゃいけませんから、アルマが大事ですねというのが、我々の主張ですね(笑)」
非常に面白い特徴を持つ、ミリ波・サブミリ波で、最高の感度・解像度。今後数10年、トップに君臨するであろう、アルマについて、表層を引っ掻いただけでもこれだけの話題が盛りだくさんだった。それだけでもお腹いっぱいに「食べさせて」いただき、さらに今後への期待をふくらませた。
おわり
次回は”宇宙の始まりの光を求めて/小松英一郎”に続く・・・・・
=大型低温重力波望遠鏡KAGRAとは=
大型低温重力波望遠鏡KAGRA(かぐら)は、岐阜県飛騨市にある神岡鉱山の地下に建設中の重力波検出器です。3キロメートルの基線長を持ったレーザー干渉計で、完成すれば世界でも最高精度の重力波検出器のひとつとして、アメリカのLIGO(ライゴ)、ヨーロッパのVirgo(バーゴ)などと共に世界的な重力波検出器ネットワークを構築することを目指しています。東京大学宇宙線研究所を中心として、国立天文台重力波プロジェクト、高エネルギー加速器研究機構など国内外の多くの大学、研究機関が協力して建設を進めています。
研究
重力波とは、時空を伝わるさざ波のようなものです。すばる望遠鏡のような光赤外望遠鏡や、アルマ望遠鏡のような電波望遠鏡は、電磁場の振動である電磁波を捉える装置です。それに対して、KAGRAは時空の歪みが波として伝わる重力波を捉えます。そのため、その検出原理も電磁波を捉える望遠鏡とは大きく異なります。KAGRAで使われているのは、レーザー干渉計という技術です。重力波によって空間が伸び縮みする様子を、直交する方向に飛ばしたレーザー同士の干渉縞を見ることによって検出しようとするものです。
この干渉計の精度を高めるためには、長い基線長を持つことだけでなく、高出力のレーザー光源、大口径・超低損失ミラー、超高真空装置などが必要となります。KAGRAではさまざまな最新技術を開発・導入し、来たるべき重力波天文学の時代をリードすべく準備を進めています。
重力波の発生源として考えられているものの1つに中性子星連星の合体があります。この天体現象はガンマ線などの電磁波でも観測されるのではないかと考えられており、すばる望遠鏡など重力波以外の観測装置とどのような連携が可能かも検討しています。
所在地 岐阜県飛騨市神岡町
検出器 レーザー干渉計(マイケルソン干渉計)
基線長 3キロメートル
特徴 KAGRAの大きな特徴として、3キロメートルに及ぶ検出器の大きさ、重力波の検出に有利な設置場所として検出器を地盤の安定な地下に建設したこと、鏡を揺らす熱雑音を減らすためマイナス250度まで冷却すること、鏡の材質に低温特性に優れたサファイアを用いるという4つが挙げられます。
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https://youtu.be/X598MZRUb0c ==重力波望遠鏡KAGRA ー時空のゆがみで宇宙を暴くー =
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