ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年08月11日<ⰧⰊⰧ ◆ ベルリンオリンピックで試合を観戦していた一個人の前畑ガンバレが、公共の電波に乗るアクシデント(1936年)。いや、作家マーガレット・ミッチェル、風と共に去る(1949年)。…ともにフェィクだね。 ◆ ロナルド・レーガンがラジオ演説前の予習で「今から5分後にソ連攻撃を始める」と口走って、ボケているんじゃないか?と全世界から訝しがられる(1984年)。 ◆ 初の4日間開催となったコミックマーケット3日目で待機列が実に3時間以上炎天下にさらされて、熱中症で危篤状態になる人も。これも全部来年の東京オリンピックのせいだ(2019年)。
本日記載附録(ブログ)
ハワイ島のマウナ・ケア山山頂(4,205m)のすばる望遠鏡と並ぶ「ダブル・エース」として
チリのアタカマ砂漠の海抜五千に設置されているアルマ望遠鏡
未知の宇宙空間に穿つ電子観測視点、アルマ電波望遠鏡
このアルマ計画の最初期からかかわり、壮大無限な宇宙空間に対峙する
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
東京大学大学院天文学教育研究センター 銀河天文学 河野孝太郎
=宇宙におけるさまざまな天体の形成や進化、特に、活動的な銀河の形成と進化の過程を解明することに興味を持っています=
河野孝太郎(11/12)
◇◆第5回 定説を覆したブラックホールの新たなる謎 =2/3= ◆◇
「遠い宇宙で見えているものは、まだ銀河が形成段階にあるわけです。そこには、一定の割合で、固体粒子、ダストもあると期待されます。そのダストが周りの星によって温められて、大体数10ケルビンぐらいになります。その数10ケルビンぐらいの温度のものが、黒体放射としてどのくらいで見えるかというと、大体波長100ミクロンぐらいにピークを持つんです」
前にも述べたが、温度というのはエネルギーのひとつの現れだ。その温度に応じて放射する光(電磁波)の波長が決まっている(黒体放射)。数10ケルビンというのは、摂氏で言えばマイナス200℃以下で、日常感覚からは、相当、冷たい世界なのだが、背景放射が3ケルビン程度である宇宙空間にあっては、かなり熱いといえる。そして数10ケルビンの温度の物質から出る波長のピークが例えば100ミクロン(0.1ミリ)ほど。これは、ぎりぎりサブミリ波に入るかどうかというあたりだ。
「宇宙は膨張していて、遠くに行けば行くほど、波長が引き伸ばされて見えるんですね。だから、100ミクロンがどんどん200ミクロン、300ミクロン、500ミクロンとなってくるわけです」
500ミクロンともなれば、0.5ミリということだから、サブミリ波ど真ん中の波長である! 元の波長がもう少し長ければ、今度はミリ波の領域に入ってくるだろう。
「そうやって見えるのは、宇宙始まってから10数億年とかですかね。宇宙の年齢の大体10%から20%ぐらいの初期宇宙です。そういう時代に出たものが今、見えるわけです。一番放射が強いところがどんどんミリ波・サブミリ波のあたりに落ちてきているので、明るさは変わらないことになるんですね」
本当に驚きなのだが、初期宇宙の銀河形成の時に出た「光」が、宇宙の膨張によって、いい具合に引き延ばされて、ミリ波・サブミリ波で観測できるあたりに「落ちてくる」。偶然とはいえ、なんと便利! なのである。
宇宙の膨張に伴って、遠くの天体からの光の波長が引き伸ばされる現象は、高校の物理学で習うドップラー効果が宇宙規模で起きているということで、赤方偏移と呼ばれる。背景にあるドップラー効果自体は、救急車とすれ違った時などに日常的に(?)感じることができるので、公式を忘れても現象自体は覚えている人が多いだろう。あの原理によって「ミリ波・サブミリ波、最強!」と言いたくなるような事態になっているというのは感慨深い。
というわけで、アルマの射程は、「近くから遠くまで」すべてだ。
近くといっても、太陽系内、銀河系内、そして比較的近くの銀河まで、いろいろな対象があり、ダストで見えない「ブラックホール探査法」の研究は、4500万光年という「近傍の銀河」の話だった。しかし、実はそれだけでは終わらない。なぜなら、「遠く」もアルマの得意分野であるから。
河野さんは、初期宇宙の観測と最初期の超巨大ブラックホールという話題を語ってくれた。
「超巨大ブラックホールがいつできたかというのは、実は大きなテーマでして。活発に活動している状態の超巨大ブラックホールとして、クエーサーというのがあります。比較的、遠くにある銀河で超巨大ブラックホールを持っているとされていますが、それが今、どんどん初期宇宙で見つかってしまっているんです。宇宙年齢でいったら多分8億年になっていないという時代なんですよ」
宇宙の年齢は138億年と言われており、今のところ見つかっている一番初期の銀河は、宇宙が始まって6億年くらいのものだそうだ。最初の8億年にもならない時期というのは、初期宇宙の範疇である。
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
=アルマ望遠鏡=国立天文台(NAOJ) =とは(2/2)=
アルマ望遠鏡を構成する66台のアンテナのなかで、日本が開発した16台のアンテナ群(愛称:いざよい)と受信機、相関器からなるシステムを、「アタカマコンパクトアレイ(愛称:モリタアレイ)」と呼びます。たくさんのアンテナを連動させて、巨大な1つの望遠鏡とする「干渉計」方式の電波望遠鏡では、アンテナの間隔を広げれば広げるほど解像度が上がりますが、逆に視野は狭くなります。逆に、大きく広がった天体を広い視野で観測するためには、アンテナの間隔を小さくする必要があります。モリタアレイは、口径の小さなアンテナを狭い範囲にまとめることで、それを実現しました。 モリタアレイの名は、その設計に大きな貢献を残した、故・森田耕一郎 国立天文台教授にちなんでつけられたものです。
=すばる望遠鏡とは=
すばる望遠鏡は、ハワイ島マウナケア山頂に設置された大型光学赤外線望遠鏡です。主鏡は単一鏡としては世界最大級の8.2メートルの口径をもち、その強力な集光力で天体からの微弱な光も捉えることが可能です。その主焦点は、他の大型望遠鏡に比べて圧倒的な視野の広さを誇っており、すばる望遠鏡の大きな特徴となっています。また、高性能な補償光学装置など、集めた光からシャープな天体像を得るためにさまざまな工夫が施されており、すばる望遠鏡の解像力の高さは世界の大型望遠鏡の中でも特に高く評価されています。これらの性能は、望遠鏡を設置する場所を慎重に選び、最新の技術を駆使することによって実現されたと言えます。
研究
近くは流れ星から、遠くは131億光年彼方の銀河まで、これまでにすばる望遠鏡が観測の対象とした天体はさまざまです。他の8メートル級望遠鏡に比べて広い視野を誇る主焦点カメラなど、すばる望遠鏡が持つ多彩な装置によって得られた観測データは、日本だけでなく、世界中の研究者によって使われてきました。これらの観測データは広く一般にも公開されており、高校生や大学生による教育利用など、さまざまな用途にも用いられています。運用が開始されてからすでに20年近くが経過しましたが、依然として第一線で活躍し続ける、日本の誇る望遠鏡です。
所在地;アメリカ合衆国、ハワイ島マウナケア山頂(標高4139メートル)/ 主な製造メーカー; 三菱電機株式会社 他 / 主鏡有効口径 8.2メートル / 主な観測装置(主焦点の装置) :超広視野主焦点カメラ HSC (Hyper Suprime-Cam) / ナスミス焦点の装置(可視光):高分散分光器 HDS (High Dispersion Spectrograph) / ナスミス焦点の装置(赤外線):近赤外線分光撮像装置 IRCS(Infrared Camera and Spectrograph)、188 素子波面補償光学装置 AO(Adaptive Optics) / カセグレン焦点の装置 :多天体近赤外撮像分光装置 MOIRCS(Multi-Object Infrared Camera and Spectrograph)、冷却中間赤外線分光撮像装置 COMICS(Cooled Mid-Infrared Camera and Spectrometer)、微光天体分光撮像装置 FOCAS(Faint Object Camera And Spectrograph)
特徴 主焦点、カセグレン焦点、2つのナスミス焦点の4つの焦点を持つ。8メートル級望遠鏡で主焦点を持つのは「すばる」のみ。
1991年(平成3年)4月 大型光学赤外線望遠鏡計画が正式に発足。望遠鏡の建設開始。主鏡材の製作と総合設計を開始。望遠鏡の愛称を日本全国から公募
1999年(平成11年)1月 ファーストライト(試験観測開始)
2000年(平成12年)12月 共同利用観測開始
2006年(平成18年)2月 多天体近赤外撮像分光装置MOIRCS利用開始
2006年(平成18年)11月 レーザーガイド補償光学のファーストライト
2010年(平成22年)11月 ファイバー多天体分光器FMOSのファーストライト
2013年(平成25年)7月 超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Camのファースライト
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https://youtu.be/kRs8uYgrd4A ==すばる望遠鏡誕生=
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