ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年07月30日<ⰧⰊⰧ ◆ こんなクソ暑いのに、今日の記念日はなんと筋肉の日。筋肉ひとつでボディビル界の重鎮(アンバサダー)となり映画俳優から外国の州知事にまでのし上がった生きる伝説の生誕日を讃えてのこと。 ◆ 日本人を助けてあげたのでお引き取りを、とやって来た黒船に対し、お断りしますと大砲の弾で返事する(1837年=モリソン号事件)。 ◆ この国の政権与党が自由と民主主義の政党を名乗るなど片腹痛いとばかりに日本共産党が自由と民主主義の宣言を採択(1976年)。
本日記載附録(ブログ)
ハワイ島のマウナ・ケア山山頂(4,205m)のすばる望遠鏡と並ぶ「ダブル・エース」として
チリのアタカマ砂漠の海抜五千に設置されているアルマ望遠鏡
未知の宇宙空間に穿つ電子観測視点、アルマ電波望遠鏡
このアルマ計画の最初期からかかわり、壮大無限な宇宙空間に対峙する
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
東京大学大学院天文学教育研究センター 銀河天文学 河野孝太郎
=宇宙におけるさまざまな天体の形成や進化、特に、活動的な銀河の形成と進化の過程を解明することに興味を持っています=
河野孝太郎(05/mn)
◇◆第3回 ブラックホールの素朴な疑問に答えます =1/2= ◆◇
ブラックホールとよく聞くけれど、それはどこにあるのか、どれだけあるのだろうか。
すべてを吸い込んでしまうというブラックホールは、子どもの時に初めて知った時には怖かった。いきなり、地球の近くにあらわれて吸い込まれてしまったらどうしようか、とか。
長じて、地球の近くにそう大きなものはなさそうだと知ったが、それでも、ブラックホールがこの宇宙で珍しい存在ではないことは、折に触れて見る天文ニュースからしてもどんどん明らかになってきているようだ。
では、ブラックホールはどこにあるのか。銀河の中心(バルジ)にあるというのは、わりと知られていると思うが、それ以外は?
大学院生である泉さんの研究について興味深く聞いた後、そんな素朴な疑問に、研究室の主、河野さんが答えてくれた。
「銀河中心にあるものは、やっぱり有名で、しかも大抵重たいですから見つけやすいですね。ただ、最近X線天文学で、スーパールミナスX線源(直訳すれば「超明るいX線源」)といって、銀河の円盤の真ん中ではなく、端っこにあるものが話題になってます。いろんな説があるんですが、1つは質量が、太陽質量の数100倍から数千倍くらいの、銀河中心のものから比べたらかなり小さめのブラックホールがあって(恒星質量ブラックホールより大きく超巨大ブラックホールよりは小さいな「中間質量ブラックホール」と呼ばれる)、何か物が吸い込まれる時に光ってるんじゃないかと。これは、アルマで見て調べれば分かるのではないかと期待されています。そういうトピックがあることはあるんですが、銀河の中心の超巨大なブラックホールを除けば、本当にランダムに近い形で見つかっているというのが現状です」
では、ランダムにどこにでもあるかもしれないブラックホールは、いったい「どれくらい」あるのだろう。
「今回、最初に話題にしたような銀河の中心の超巨大ブラックホール、太陽質量の数百万倍から数億倍とかっていうものについて言えば、多分、銀河の数だけあるっていうことになるんで、銀河って何個あるんだっけ(笑)。バルジにブラックホールがない銀河というのも見つかってはいるんですが、基本的にはブラックホールがある、と。で、さらに小さな恒星質量ブラックホールまで含めたら、幾つになるのかもう分からないですね……」
河野さんに後で確認してもらったところ、教科書的には宇宙に銀河は約千億あることになっているそうなので、銀河中心の超巨大ブラックホールだけでも、それくらいはあることになるのだろう。そして、恒星質量、中間質量のものを含めると、もう試算すらできない、というというわけだ。
なお、前回出てきた、ブラックホールが活動しているという表現に違和感を抱いた人がいるかもしれない。「ブラックホールと銀河の共進化」ともかかわるテーマのようなので、説明していただいた。
「ブラックホール周りに物やガスが供給されると、それがブラックホールの周りをグルグル回って落ちていきつつ降着円盤というのを作るのですが、その中で互いに摩擦したりすることで加熱されて光ります。そこに加わる物質の量が多ければ、たくさん光ることになるので(中にはそうならない、ヘンな奴もありますが)、それを指してブラックホールの活動と言っているわけです。活発に活動しているものは活動銀河核といいます。我々の銀河の中心にあるブラックホールはあまり活発ではないですね」
通常の恒星なら、星の内部で起きている核融合などを「活動」の本質的な部分と捉えることになると思うのだが、ブラックホールに関しては、その外側での活動が問題になるというのが面白い。
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
【参考資料】 : Black Hole(3/6)
Ω ブラックホールは宇宙空間に存在する天体のうち、極めて高密度で、極端に重力が強いため
物質だけでなく光さえ脱出することでがきない天体である。 Ω
観測
ブラックホールの存在はあくまで理論的な存在に過ぎなかったが、1970年代に入りX線天文学が発展したことで転機を迎える。宇宙の激しい現象からはX線が放出されるが、X線は地球の大気に吸収されてしまうことから人工衛星で観測する必要があった。アメリカのマサチューセッツ工科大学を中心とするグループがケニアから打ち上げたX線観測衛星“ウフル”は4年間、数々の天体を継続的に観測し、X線の発生源が中性子星や超新星の残骸、パルサーであることを突き止めるが、数々の天体の中でもはくちょう座X-1のX線データは不規則で激しく変化し、どのデータにも当てはまらず科学者の注目を集める。
その後の精密な観測と分析の結果、太陽の30倍の質量を持つX-1が自己重力によって潰れた星を周っている事が判明した。X線が極めて早く変化している事象により、見えない天体の大きさは大変小さいと推測されるものの、質量は太陽より遥かに大きいという事実を受け、“ウフル”打ち上げ担当者のリカルド・ジャコーニは一般相対性理論に基づき、その天体は“ブラックホールである”と述べている。このX線は晩年を迎えたX-1の膨張により星の表面が引力圏に達して吸い込まれることにより、ガスの温度が1000万℃以上にもなる降着円盤が発するX線波形だと結論づけられた。
その後の観測で、四つの天体がブラックホール候補に挙げられたが、中でも地球から最も近い銀河で16万光年の距離にある、大マゼラン雲内の二つの天体は、いずれも太陽の10倍程の質量に対し直径は50kmと極端に小さく、先のX-1と同様のX線を放出している事が確認された。他の銀河系にも同様の天体が複数発見されている。
1990年代、銀河中心部から放出される電波の観測や銀河系中心付近の恒星運動の長期に渡る追跡観測が行われた。カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)の観測では、銀河中心を取り囲む直径1200光年の暗黒星雲の内側に円筒状の激しい物質の流れがあり、その中には球状のガスの塊、さらに内部にはもう一つの暗黒星雲から中心に向けて3本のガスが流れ込んでいることが確認された。
カイパー空中天文台が実施した銀河中心核の観測では、太陽質量の300万倍にもなるガスが中心部分に向けて3方向から秒速200kmの速さで流れ込み、膨大なガスの一部は溢れ出て宇宙に放出されていることが判明した。観測の中心人物であるチャールズ・タウンズは銀河系中心がブラックホールである可能性は極めて高いと語っている[10]。また、数多くの銀河の中心部に太陽質量の数百万倍から数十億倍という大質量のブラックホールが存在することが確認されている。
2011年9月5日、国立天文台とJAXAは、世界で初めてブラックホールの位置を特定することに成功した、と発表した。これは地球から約5440万光年彼方にあるおとめ座A(M87)銀河に潜む超巨大ブラックホールの位置を、電波観測により特定したもの。
2011年8月25日には、JAXAが国際宇宙ステーションの全天X線監視装置(MAXI)を使って地球から39億光年離れた銀河の中心にある巨大ブラックホールに星が吸い込まれる瞬間を世界で初めて観測したと発表した。
・・・・・・・・明日に続く
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https://youtu.be/jcR1QaRSP2U ==【検証】ブラックホールが地球に急接近したら?!(3/4) =
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