◆ 七(な)二(に)八(は)の日。この日も電化製品を買う客はヨドバシ梅田でかわずかに難波のビックカメラ・ヤマダ電機へと流れ、またナニワナンバーの車も黄色い信号で進むことに特別変わりは無い。 ◆ 隣の国に後れること1000年、ようやく日本でも貨幣による納税に切り替わる(1873年)。 ◆ 大日本帝国が蒋介石の息の根を止めようとしてベトナムへの進軍を全域に拡大し、アメリカをブチ切れさせる(1941年=仏印進駐)。だが皮肉にも、アメリカも24年後に同じ様なことをやる破目になる。
ᙡᙢᙡ 幕間の迷言・狂言・毒舌 = 夏 (あの頃) = ᙡᙢᙡ
夏(なつ)とは、青い空、白い雲、照りつける太陽。二度とは訪れないあの季節。
早起きしてラジオ体操に向かい、夏休み中であんまり会う事が無くなったクラスメイトとふざけ合い、誰かのお母さんにちょっと怒られたりして、ハンコを貰った。特に意識はしてないけど、貰えるなら貰っておきたい皆勤賞。帰宅すると朝ごはん。お父さんはいつも通り慌ただしく食事を済ませて仕事に行く。普段なら同じように慌てて学校に行かなくちゃいけないけど、朝からのラジオ体操で汗をかいたからシャワーを浴び、たたまれた制服を尻目に、短パンとTシャツを手に取る。夏は始まったばかりだ。
今日はどうしようかなと思案する。川に行ってもいいし、暑いから図書館に行って漫画を読んでもいい。今日はお昼から学校でプールもあるから川に行くのはやめて、来週はおばあちゃんの家に行くから、やっぱり今週は友達といっぱい遊ぼう。でも朝から行ったらお母さんに「迷惑でしょ!」って怒られるから、プールの後に遊ぶことにしよう。
おばあちゃんの家は何も無いから退屈だけど、おばあちゃんは優しいし、内緒だよってお小遣いくれるから、ちょっと楽しみ。おばあちゃんの家はすごく広くて、なんだか変な匂いがする。去年おじいちゃんが死んじゃったからか、余計に広く感じるし、お線香の匂いも混じった気がする。おばあちゃんに連れられてお仏壇で手を合わせる。おじいちゃんとの思い出はあんまり無いけど、心の中で「またきたよ」とだけ、伝えておいた。
夜になるとお父さんが「バーベキューをしよう!」と言い出した。すごく嬉しかったけど、火をつけるのは本当はすごく難しいらしくて、なかなかお肉を焼けないから、おばあちゃんが「ご飯食べたらと思ってたけど、先にやっちゃおうか」って花火を持ってきてくれた。お母さんと、おばあちゃんと一緒に花火して、お父さんはすごくがんばってた。花火で地面に名前を書いたら、お母さんには怒られたけど、おばあちゃんは笑ってた。
お父さんが大きな声で準備が出来たと呼ぶから、急いで花火の後片付けをした。汗をかいたお父さんが大きな声で「これで絵日記に書ける思い出ができたな!」って言うから、夏休みの宿題のことを思い出して、少し落ち込んだけど、バーベキューは楽しくておいしかった。また来年もやりたいな。
青い空、白い雲、照りつける太陽、夏は昔から暑かった。でも楽しいことがたくさんあった。何度も同じような夏を繰り返していたはずなのに。中二の頃に祖母は他界してしまったが、それでもまだ、暑く、楽しい夏だった。
今年も夏が来た。夏は今年も暑い。いつからだろう。夏がただ、暑いだけのものになったのは。
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