ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年07月20日<ⰧⰊⰧ ◆ あるリア充によってアドルフ・ヒトラーを爆発させる試みがなされるも、非モテでなかったせいか失敗に終わる(1944年=ヒトラー暗殺未遂事件が発生)。 ◆ アポロ11号が月に着陸(多分)。肝心のウサギは発見されず、世界が絶望する(1969年)。 ◆ ダリの娘を名乗る人物の要請に応じ、ダリのDNA型を採取すべく墓から遺体が掘り出された(2017年)。シュールレアリスムでは、永眠出来ない。 本日記載附録(ログ)
人の耳には聞えていないけれど、脳の活動にポジティブな影響を与える高周波音
“ハイパーソニック”と言われ、その積極的効果を利用した医療技術の確立に奮闘・傾注
うつ病をはじめ、さまざまな現代病の治療と予防を目指した「情報医療」を切り拓く本田学 !!
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第七部 部長 本田学
本田 学(13/16)
◇◆ 第6回 なぜ人は「神経神話」を信じてしまうのか =1/2= ◆◇
ハイパーソニック・エフェクトについて、「信じられない!」「摩訶不思議!」と感じる人が多いだろうし、「音で健康になる新手の疑似科学?」「なんにでも効くって言われているみたいで気持ち悪い」という感想も以前紹介した。
それは実は健全な感想だと、ぼくは思う。というのも、脳科学の周辺領域には、研究者自身がちょっとおかしなことをしてしまったり、そうではなくても、社会的な受け止められ方が短絡的でおかしなことになってしまう例がよくあるからだ。そのことについても触れておこう。
神経神話、という言葉がある。
2009年、OECD(経済協力開発機構)が発表した報告書の中で使われた"Neuromyths”という英単語がもとになっている。脳科学は、なぜか誤解を招きやすく、曲解されやすい。そのため、神経(Neuro)にまつわる根拠のない「神話」(Myths)がまかり通っていることを、OECDが指摘したものだ。
報告書内で挙げられた、「神経神話」の例としては以下のようなものがある。
「脳に重要なすべては3歳までに決定される」「我々は脳の10%しか利用していない」「右脳型の人と左脳型の人がいる」「男性の脳と女性の脳は違う」などなど。
いずれも脳科学、神経科学の成果が誤解されたり曲解されて生まれたものだ。信じていた人は、「神経神話」などのキーワードと一緒にネット検索してみれば、それらが科学的な議論ではないと分かっていただけるはずだ。
まったく、脳科学のこの誤解されやすさ、拡大解釈されやすさ、というのはいったいどういうことなのだろう。
「たしかに、そうなんですね」と本田さん。
「最近のイメージングの関係で言えば、例えば、脳をスキャンしてしまえば、大体その人の能力がわかるんじゃないかみたいな感じに捉えられます。脳機能が部位ごとにどんどんマッピングされるようになって、ここが発達している人はこういう能力が高いですとか言うことも、統計的な処理で不可能じゃなくなってきてるわけです。行きすぎると骨相学みたいにならないとも限らないと」
たしかに、これは危険かもしれない。
骨相学は、頭蓋骨の形から、人間の気質、性質が判断できるとするもので、19世紀に欧州北米で流行した。今では根拠がないものとされており、差別や優生学的な発想へとつながったことから評判が悪い。例えば、日本人などモンゴロイドの頭蓋骨の特徴は、「倫理的に劣る」など、やはり差別的なものであったようだ。
そして、最新のイメージングを使った脳科学も同じような決めつけや差別につながりかねない面があるというのだ。なぜこうなってしまうのだろう。
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
【参考資料】 : 考える脳・動かす脳・感じる脳(2/5)
Ω・Ω・Ω 「協調と制御」領域=本田 学= Ω・Ω・Ω
2.研究経緯と成果 / 「考える脳」と「動かす脳」の共通性
「考える脳」と「動かす脳」との共通性を探るにあたり、私たちは比較認知科学的な視点を導入しつつ、「考える」ことに必須の基礎的な過程は何かを考えてみた。そして運動の必要条件が「実空間に存在する物体の物理的パラメータを更新する」ことであるのと対応して、思考の必要条件は「メモリー空間に展開する表象を更新する」ことであると仮定し、表象の更新に関わる脳(「考える脳」)と物理的パラメータの更新に関わる脳(「動かす脳」)との関連を検討した。
そろばん熟練者の優れた暗算能力は「動かす脳」が支えるまず私たちは、そろばんの熟練者が示す優れた暗算能力に着目した。そろばん熟練者は、ルールに従ってそろばんを指で操るという複雑な視覚運動制御の学習を通して、数の表象を空間表象に変換して脳のメモリーの中にインストールしその表象を操作することにより、そろばんを使うことなしに驚くほど大きな桁数の計算を正確におこなうことが可能になる。そのトレーニングの過程は「動かす脳」と「考える脳」との関連を考えるうえで示唆に富んでいる。すなわち最初は耳で問題を聞き、指でそろばんをはじき、その結果を目で確認しているのであるが、段階的に視覚情報を取り除き、道具を使用せず、指運動を抑制することにより、すべての計算を頭の中でおこなってしまう。
すなわちこうしたトレーニングによって、実空間に存在する物体(そろばんの珠の配列パターン)を更新する行為が、メモリー空間の表象(脳内そろばんの配列パターン)を更新する思考へと徐々に切り替わっていくと考えられる。私たちは、そろばん熟練者が6桁の加減算をそろばんを用いずに暗算で行っているときの脳活動を磁気共鳴機能画像で計測したところ、複雑な視覚運動制御で重要な中枢である両側の頭頂葉皮質と背外側運動前野が強く活動することを見いだした。
さらに、そろばんの熟練者が数列を単純に記憶しているときの脳活動を計測したところ、数を空間表象に変換して保持するときに、「動かす脳」の重要な要素である背外側運動前野が強く活動することを示し、背外側運動前野は操作の種類によらず空間表象に特異的な役割を担っていることを明らかにした。これらの実験事実は、現実世界を「動かす脳」のもつ底知れない能力を活用することの有効性を示しているのではないかと考えられる。
両側の頭頂葉皮質と背外側運動前野が強く活動することを見いだした。さらに、そろばんの熟練者が数列を単純に記憶しているときの脳活動を計測したところ、数を空間表象に変換して保持するときに、「動かす脳」の重要な要素である背外側運動前野が強く活動することを示し、背外側運動前野は操作の種類によらず空間表象に特異的な役割を担っていることを明らかにした。これらの実験事実は、現実世界を「動かす脳」のもつ底知れない能力を活用することの有効性を示しているのではないかと考えられる。
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