ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年06月24日<ⰧⰊⰧ ◆ とあるビジネスマンが仕事で自家用機を操縦している最中にUFOを目撃(1947年=ケネス・アーノルド事件)。三日月形の物体だったのだが伝言ゲームからか俗に空飛ぶ円盤と呼ばれることに。 ◆ ドイツの西側で通貨改革と言う騙し討ちをされたソ連、怒ってベルリンの西側を兵糧攻めにする挙に出る(1948年)。これに対し、翌々日から早くも西側の飛行機がソ連の占領している真上を飛び交うことに。 ◆ 京福電気鉄道が2年連続でエクストリーム・鉄道事故の快挙を達成(2001年)。余りの事態に国土交通省も看過できず、同社に対し福井県にある路線を没収・えちぜん鉄道へ移管という処分を下した。
本日記載附録(ブログ)
ロシアがウクライナに侵攻した背景とその行方を広厚に理解すべく、旧ソ連諸国紛争や「未承認国家」「ハイブリッド戦争」の著作
日本の政治学者=国際政治・比較政治学・コーカサス地域が研究テーマ
=黒海地域の国際関係・政治経済変動などが主な業績=
研究課題“ロシアのハイブリッド戦争とその影響”/‘14年12月以降 継続中
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
廣瀬陽子(22/nx)
◇◆ 第7回 「ウクライナ侵攻はない」と旧ソ連の専門家はなぜ主張したのか=4/5= ◆◇
「それで、ナゴルノ・カラバフ紛争も、調べれば調べるほど、様々な陰謀説のような怪しい話が多数出てきて、紛争自体、KGBがあえて憎悪をあおるような形で引き起こしたのではないかという説すらあります。すでにお話ししたスムガイト事件の後にも、多くの虐殺事件などが起きるんですけど、それらにはほぼ必ず陰謀説がくっついているんですよね。現地住民が真顔で話すストーリーは仮にそれが陰謀説だったとしても、極めて重く突き刺さってきますので、わたし自身が混乱しそうになったことは数え切れません」
ジャーナリストなら、「何が真実か」なのかを探究するのが仕事になる。研究者も、当然、実際に起きたことを正しく理解することを目指す。しかし、それと同時に「信じられていること」がどのように世界を動かすかに着目しなければならないことも多い。この地域をテーマにした廣瀬さんの研究が、未承認国家という、国際的には認められなくとも、その場にいる人たちには現実であり、実体である「国家のようなもの」、そして、虚/実、正規/非正規を織り交ぜたハイブリッド戦争といったテーマに沿って展開していったのは、まさに必然だったように思える。
さて、21世紀の最初の20年ほどの間、廣瀬さんが積み上げてきた研究の片鱗については、すでに語っていただいたので、あらためて2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まる前後の話に戻ろう。
あの「2月24日」の衝撃からある程度の時間がたった今、当初の茫然自失から立ち直って、顧みた時、どんなことが言えるだろうか。そもそも、廣瀬さんはなぜ、侵攻を「ありえない」と考えていたのだろうか。
「政治的整合性が全くないんですよね。全く論理的にメリットがないことであって、それをやることによって何の得もないわけですよ。どう考えても。そんなことをまさか政治家が行うのかというところに非常に大きな疑問を感じていました。未承認国家についても、これは旧ソ連の中で反ロシア的な国を制御するのに非常に便利な存在であって、ロシアはそれを持っておくと外交カードとして得なんですよね。それなのに、『ドネツク人民共和国』と『ルガンスク人民共和国』を国家承認してしまっては、もう未承認国家として使えなくなってしまいます。
それをやってしまった2月21日の段階で、侵攻は不可避となっていたと言えます。逆に言えば、侵攻の準備として国家承認を行ったと言えます。そもそも、2月24日の侵攻を宣言するプーチン大統領の演説で、プーチンはウクライナ東部2州がロシアに助けを求めてきたのを受け、『国連憲章第7章51条と、ロシア安全保障会議の承認に基づき、また、本年2月22日に連邦議会が批准した、『ドネツク人民共和国』と『ルガンスク人民共和国』との友好および協力に関する条約を履行するため、特別な軍事作戦を実施する決定を下した』と述べているんですよね」
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
Ω・Ω・Ω 「ロシアのウクライナ侵攻」 なぜそこまでウクライナに執着するのか=4/4= Ω・Ω・Ω
ロシアの4つの狙い
ロシア軍はすでにウクライナの空港を始めとする軍事施設を攻撃している。一部地域については制圧したとしている。プーチン大統領は、「ウクライナの占領は計画していない」とし、ウクライナの非武装化が目的だと発言している。ここでこの「非武装化(demilitarization)」とはどこまでを意味するのかが焦点になってくる。上で解説したロシアの立場を踏まえれば、ロシアの狙いはウクライナの"中立化”であり、具体的には次の4点に絞られる。
① ウクライナの軍事力をロシア(というよりもドンバス)に脅威にならないところまで破壊する。
② アメリカによるウクライナへの軍事支援をあきらめさせる。
③ ウクライナのNATO加盟を絶対に認めないことを思い知らせる。
④ 欧州の安全保障体制についてのテーブルにアメリカをつかせる。
この観点から見れば、現時点ではウクライナが反撃できないようになることが、最も重要な目標となるだろう。どこまでやればウクライナが反撃できないまで非武装化されたと言えるのか、それは正直わからないが、プーチン大統領が言うように、ウクライナを占領下に置くことまではしないだろう。そこまでしては、②、③、④といった次の目標を達成する可能性がなくなるからである。
この「非武装化」というのは奇妙な戦争である。プーチン大統領はこれを戦争とは呼んでいない。「特殊軍事作戦」だという。これもまた、いわゆるハイブリッド攻撃、マルチドメインオペレーションと言える。つまり、占領を目的とせず、ある程度の攻撃で無力化したら、交渉によって目的とする成果を勝ち取る、というある意味で柔軟な戦術である。
注意すべきは、「非武装化」というのは、単に現存する軍事施設を破壊することを意味するだけではなく、将来にわたってウクライナが軍事力を一定以上に強化しないことを意味しているだろうということだ。これが、②以降のウクライナの中立化という戦略目標にかかわってくるのである。
ロシアの作戦がいつまで続くのかだが、ウクライナやアメリカがロシア側との交渉のテーブルにつくまでということになるだろう。
日露戦争との奇妙な類似点
以上、ロシアの立場をロシア側の発言に即して分析してきたが、ロシアが抱いている懸念を妥当と見るかどうかはそれぞれだろう。ただ、1つ興味深い参照例をあげてみたい。今回のウクライナをめぐる事案は、日露戦争における極東の状況と類似しているところがあるということだ。
日露戦争前夜、ロシア軍は満州に駐留し、ロシアが朝鮮にも手を伸ばそうという形勢の中、満州はロシア、朝鮮は日本の勢力圏として認め合おうという日本側の提案をロシア側は拒否。このままでは時間とともに日本が不利になると考えた日本はついに日露開戦を決定している。
ここでロシア帝国をアメリカ・NATOに、NATO加盟の東欧を満州に、朝鮮をウクライナに、日本をロシアに置き換えればどうだろう。何となく、現在のロシアの置かれた立場が見えてくるのではないだろうか。
もちろん、日露戦争は100年前のことであり、国際社会は全く変わっているので、単純に比較することは適切でない。しかし、国際社会一部の国にとって、国際政治の現実は100年前と比べて、思ったよりも変わっていないのかもしれないということを頭の片隅に置いておくべきだ。
” 首脳会談も無力「ロシア軍侵攻」欧州が見誤った事”に続く・・・・・
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https://youtu.be/K6vKrX7-Bpc ==廣瀬陽子×小泉悠 司会=上田洋子「ハイブリッド戦争と『大国』ロシアの地政学==
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