Quantcast
Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2016

研究は戦争を止められない!!/廣瀬陽子(20/nx) _学究達=484

$
0
0

ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年06月21日<ⰧⰊⰧ ◆ ハゲ呼ばわりされた明智光秀が、織田信長をエクストリームスポーツ・放火によって本能寺もろども焼失させる。(1582年) ◆ アメリカ合衆国の憲法が施行される(1788年)が、人権に関する決まりが記されていなかった欠陥が見つかり、翌年には早々と憲法改正を行う破目に。 ◆ 自民党に見切りを付けたムーミンやルーピーなど議員10人が新党さきがけを結成。これが後の民主党の原型となる。(1993年)

本日記載附録(ブログ)

ロシアがウクライナに侵攻した背景とその行方を広厚に理解すべく、旧ソ連諸国紛争や「未承認国家」「ハイブリッド戦争」の著作

日本の政治学者=国際政治・比較政治学・コーカサス地域が研究テーマ

=黒海地域の国際関係・政治経済変動などが主な業績=

研究課題“ロシアのハイブリッド戦争とその影響”/‘14年12月以降 継続中

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

廣瀬陽子(20/nx)

◇◆ 第7回 「ウクライナ侵攻はない」と旧ソ連の専門家はなぜ主張したのか=2/5= ◆◇

 廣瀬さんの進路を決めるにあたっての大きな助言が、その時にあった。

「母が、大学は偏差値で選ぶのではなくて、やりたいことができるところを選ばなきゃだめだと言うので、じゃあ、わたしにとっては何だろうと考えたんです。それで、東欧革命が連鎖的に次々起きることが面白いと感じたことを思い出して、じゃあ、そういうことをどこで学べるんだろうと調べました。すると、東大のような大きな大学でも学べそうになかったんです。政治も絡むし、経済も絡むし、もういろんなことが絡んでくる。

    そこで目をつけたのがSFC(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス)でした。社会変動を扱う先生もいらっしゃいましたし、地政学や国際政治も経済も学べるし、ここしかないと思って、AO入試を受け、合格をいただきました。そのため、ここしか大学を受けてないんです」

 まだ今のようなインターネット環境もない中で、どの大学にはどんな先生がいて何を研究しているのかというところまで調べた上で、廣瀬さんは受験校を決めた。また、当時はAO入試の草創期で、今のようにAO入試向けの学習塾などがない中、「素のまま」で難関を突破したことになる。

「それで、SFCに通った初めての日に、『ゴルバチョフ、日本の学生と語る会』に行きたい人は応募しなさいというようなポスターが貼ってあるのを見つけたんです。『おー』と思って、締め切りが翌日だったんですけど、頑張って書いたら選ばれたんですよ。そのとき来日したゴルバチョフ大統領はものすごくオーラがあって輝いて見えて。ああ、かっこいい! と思って。やっぱり、こういう人が国を変えるのよね、と思っていたのですが、それから4カ月もたたずに、いわゆる『8月クーデター』(1991年)が起きて、ゴルバチョフの権威は地に落ち、ソ連が解体していくのです。わたしは何か放心状態になってしまい、いったん旧ソ連に対する関心を失ってしまいました」

 次に廣瀬さんが、ソ連、いや、ソ連解体後の、旧ソ連国家群に関心を持つのは、東京大学の大学院に進学した後のことだ。

「最初、国際公務員になろうと思っていたんですよ。なので、SFCの大学院に行って留学しようと考えていたんですけど、当時SFCの先生方が、きみは研究者に向いているので研究のできる大学院に行きなさいと薦めてくださるので、東京大学大学院の法学政治学研究科の研究者養成コースを受験したんです。自分としては賭けで、そのコースはほとんど内部進学生しか取らないような狭き門と聞いていたので、もしも受かったらきっと本当に研究者に向いているということなのだろうと思って。

そして、実際に受かって、国際政治の理論をやろうと思ったのですが、指導教員のうちのお一人が、理論をやっていても結局机上の空論になるので、地域を持ちなさいとご指導くださり、では、どの地域かとなった時に、やはり旧ソ連しかないと思ったのです」

 ここで、廣瀬さんは「ロシア研究」を志したのだと思う人も多いかもしれない。ぼくも最初、そう思った。しかし、廣瀬さんは、その点について強いこだわりを持っている。

「旧ソ連とロシアはイコールではありません。ロシアにはロシアのアイデンティティがあるわけで、ロシア人はロシア=ソ連って思われるのが嫌なんですよね。ロシア以外の旧ソ連国家も同様で、『ロシア』とは別の国家、アイデンティティを持っていますので、ロシアと同一視されることは好みません。わたしは、そこにはこだわりがあって、自分の紹介をされるとき、専門をロシア研究とされることが多いんですけど、変更していただける場合は『旧ソ連研究』にしていただいています。ロシアだけじゃなく、旧ソ連を全部見るという視点が重要だとも思っているので」

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

Ω・Ω・Ω 「ロシアのウクライナ侵攻」 なぜそこまでウクライナに執着するのか=2/4= Ω・Ω・Ω

ドンバス住民はロシアにとって「国外の同胞」

まず、ロシアにとってのドンバスが持っている意味だが、これはプーチン大統領が2月21日に行った国民向けの演説でも繰り返し言及しているように、ロシア語、ロシアの伝統や文化を守っているロシア系住民の居住地である。2020年のロシア憲法改正において、「国外の同胞の権利、利益の保護、ロシア文化のアイデンティティの維持」を新たに追記している。ドンバス住民はロシアにとって「国外の同胞」にほかならない。

つまり、ロシアは憲法に従って、ドンバス住民の権利と利益を保護する義務を負っていることになる。2014年のウクライナの政変で民族主義色の強いポロシェンコ政権が誕生したことで(現在のゼレンスキー大統領はその後任)、ドンバスの分離派勢力は彼らの権利が侵害されることを危惧して独立を宣言し、武装闘争を開始した。当然ウクライナ政府はこれを認めず、激しい戦闘が起こった。これが2014年から2015年の初めにかけてのウクライナ情勢である。

ロシアは憲法に定められた国是に従ってこの問題に介入し、分離派勢力を軍事的に支援したが、ドイツやフランスの仲介で、停戦合意に至った。これがミンスク合意である。

ミンスク合意はドンバス地域の自治を拡大するという内容を含むものだった。ロシアとしては、ドンバスの自治が確立されればドンバスのロシア系住民の権利が守られると考えたのである。一方、ウクライナはドンバスに強い自治を与えることは、ウクライナの統合にとって望ましくないと考えるようになり、ミンスク合意の内容は7年以上にわたって履行されなかったわけだ。

軍事力を増したウクライナに脅威

このような中、アメリカがウクライナへの数十億ドルに上る軍事支援を行ってきたことで、同国は欧州地域でロシアの次に軍事力が大きい国に成長してしまった。プーチン大統領は、この事実を強く非難する。なぜだろうか。

ウクライナは、ドンバス地域の紛争が「凍結された紛争」となり、分断が固定化されることを望まなかった。自治を与えれば分断が固定化されてしまう。何としてもドンバスとクリミアを取り返さなければならない。そのためには軍事的に制圧する選択肢も捨てていなかった。ウクライナがミンスク停戦合意の履行を渋っていた理由である。

ウクライナがアメリカの軍事援助で強化されればされるほど、ドンバスにおけるウクライナ政府軍と分離派勢力の軍事バランスは崩れてしまう。というよりも、すでに崩れていたのである。

それゆえに、昨年末、ロシアはウクライナ東部国境に10万規模の軍部隊を集結させて圧力を加えた。ウクライナ政府軍を牽制し、東部の軍事バランスを回復するためだ。これが、ロシアがアメリカによるウクライナの軍事力強化を非難する本当の理由である。

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡

https://youtu.be/M97oDTh-Qf8  ==ロシアが仕掛ける「ハイブリッド戦争」でウクライナが善戦している理由 ==

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/2dfd1e717f7560877959f2c3ba59d7ee

後節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/ 学485 /e/xxx

----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------

【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【壺公夢想;如水総覧】 :https://thubokou.wordpress.com/

================================================  

森のなかえ

================================================


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2016

Trending Articles