ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年05月31日<ⰧⰊⰧ ◆ 数学者のガロアが自分の数学的知見を説明してる最中に決闘して死亡(1832年)、あまりに端折った説明だったため後世の学者の苦悩の種となる。がしかし、恋愛を巡る決闘で死亡と史実は言う。 ◆ 第一次世界大戦で変態紳士の艦隊と技術大国の艦隊が双方で撃ち合いを始め、あまりの激しさに双方で何隻か沈んだため、参加した誰しもが今日の我が艦隊はなにかおかしいんじゃないかと呟いたという(1916年=ユトランド沖海戦が始まる)。 ◆ 33年の時を経て、リチャード・ニクソンのスキャンダル絡みでぴーしたディープ・スロートが名乗り出る(2005年)。 おオ---今日は、拝火教信者にとっては地獄の一日とも言うべき世界禁煙デーであった。
本日記載附録(ブログ)
ロシアがウクライナに侵攻した背景とその行方を広厚に理解すべく、旧ソ連諸国紛争や「未承認国家」「ハイブリッド戦争」の著作
日本の政治学者=国際政治・比較政治学・コーカサス地域が研究テーマ
=黒海地域の国際関係・政治経済変動などが主な業績=
研究課題“ロシアのハイブリッド戦争とその影響”/‘14年12月以降 継続中
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
廣瀬陽子(04/nx)
◇◆ 第2回 ロシアが旧ソ連諸国の紛争で使う「未承認国家」とは =2/3= ◆◇
ジョージア共和国はさらに複雑な状況にあって、2つの「未承認国家」を国境線の内側に抱える。まず、黒海沿いにはアブハズ人による「アブハジア共和国」があり、ロシアの支援を受けている。また、ロシア連邦の北オセチア・アラニヤ共和国と接する形で、やはりロシアをパトロン国家とする「南オセチア共和国」があり、コーカサス山脈に分断された同胞の国・ロシア領内の北オセチアとの統合、ひいてはロシアへの併合を求める紛争が続いている。
コーカサス地方は、有史以前より様々な民族が居住して、その時々に紛争を経験してきた要衝であり(廣瀬さんの言葉では「国際関係の十字路」)、20世紀末から21世紀にかけても名だたる紛争、戦争の場となってきた。だから、わたしたちは、日本からは意識の上で遠いにも拘らず、近年の紛争の舞台になった地名だけは、耳にしたことがある場合が多い。この地域に未承認国家が乱立するのは、多民族が混在しまさにそれだけ紛争の火種が多いことの反映でもある。
特にソ連の求心力が薄れて崩壊していく中で、大国のイデオロギーによる一体感を失ったソ連の周辺域では、それに代わる社会的アイデンティティを担うものとして民族主義が勃興した。ソ連崩壊後の国家ができた後にも、その国境線の区切りに齟齬を感じる少数民族がそれぞれの主権を求めたことから、未承認国家も乱立することとなった。国際的に承認された国境と、その地域に住んでいる民族集団の境界は必ずしも一致しない。そこで、民族主義的な分離運動が起きるわけだが、その際、国際社会のルールである「領土保全」と「民族自決」が、正面からぶつかり合うことになる。未承認国家は、そういう国際秩序の間隙をついた存在ともいえる。
さらに、もう少し地図を広く見ると、今回、2022年のロシアによるウクライナ侵攻について直接かかわる未承認国家も比較的近くにあることがわかる。
2014年に主権を宣言したウクライナ東部にある、「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を、2022年2月、「侵攻」の直前にロシアが国家承認したことは、すでに触れた。クリミア半島にも、親ロシア派の未承認国家がほんの数日だけ存在したことも前述の通りだ。
さらにウクライナの西のモルドバとの国境地帯(モルドバ領側)には、「沿ドニエストル・モルドバ共和国」がある。ドニエストル川沿いの細長い地域を実効支配しており、ロシアがパトロン国家となっている。現在「ソ連の名残を最も残した」未承認国家だそうで、「国旗」にはソ連国旗に由来する「鎌と槌」が使われている。
また、旧ソ連ではないものの、未承認国家の歴史において、廣瀬さんが「パンドラの箱を開けた」(後の回で触れる)とも表現する「コソボ共和国」も重要だ。旧ユーゴスラビア連邦解体でできたセルビア共和国の領土内にあり、隣のアルバニア共和国や欧米各国をパトロンとしている。日本も含めて国家承認している国は多い。近年、セルビアの積極外交により承認を取り消す国も出てきているものの、それでも、今、「最も国際的な承認に近い」未承認国家であると言われる。
他にも、歴史上、あるいは現在も、世界には様々な未承認国家があるが、今回は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻について、ある一面を理解するために必要なものとしてこの程度に留める。
それでも、日本とかかわりの深い「その他」の未承認国家を挙げるなら、まず歴史的には、日本がパトロン国家となって成立させようとした「満州国」があることを指摘しておきたい。また、「台湾」も、自律性、独立性が高いために「国」であるように感じられることも多いものの、やはり「未承認国家」だ。さらに、国際関係の議論で、常に焦点となる「パレスチナ」も同様だ。
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
【参考資料】 : ロシアとウクライナが「こじれた」複雑すぎる経緯(4/5)
Ω・Ω・Ω 歴史で紐解く「ウクライナは民族国家なのか」 Ω・Ω・Ω
=東洋経済ONLINE /政治・経済;ウクライナ侵攻、危機の本質= 的場昭弘: 哲学者、経済学者=
地理的にも不幸なウクライナ
ウクライナにとって不幸なのは、地理的問題だ。ウクライナは今のロシアにとってEUとの緩衝地帯である。さらに、ウクライナを流れるドニエプル川そしてドネツ川(ドン川)が、ロシアへつながっていることだ。北の海しか持たないロシアの重要な輸送路は、黒海である。黒海に入った船はロシアに向かってこれらの川を上る。これと良く似た不幸な地理的地域がドナウ川流域だ。ドナウ川はルーマニア、ブルガリア、セルビア、ハンガリー、スロバキア、オーストリア、ドイツ(流域を含めるとウクライナも通る)を流れる。これらの国は、一蓮托生であり、勝手な行動を取ると紛争に発展する。
ましてウクライナの東部の天然ガスが、西欧へ流れていく点で、ウクライナは重要な地点である。しかし、一方でロシアとドイツとのノルドストリーム1、2が建設され、さらにはトルコからブルガリア、そしてドイツへと流れる天然ガスのパイプラインができれば、ウクライナは取り残される。それはロシアとドイツの協力による、戦後のヨーロッパ体制の崩壊であり、またEUの崩壊であり、アメリカとフランスにとっても傍観はできない。
だからこそ、この地域はバルカンと並んで重要な地域であり、アメリカの軍事戦略とロシアの軍事戦略が真っ向から対立する地域でもある。巻き込まれているのは、ウクライナだけではない。ルーマニア、ブルガリア、セルビア、ポーランド、バルト3国など周辺諸国も巻き込まれている。NATOとEUの拡大は、これらの地域をロシアとの対立へ誘うことになる。不幸な話である。
ウクライナは歴史に翻弄されてきた地域である。オスマントルコの時代には黒海沿岸部はオスマントルコの支配を受け、ロシアの南下によってロシアの支配を受け、つねにいずれかの強国の支配を受けざるをえなかった地域である。それはバルカンに極めて似ている。
今ウクライナに似ているのは、バルカンのセルビアだ。セルビアは、EUとロシアの狭間に立っている。セルビア大統領ヴチッチは、アメリカとロシアの2つの大国を天秤にかけながら外交しているが、場合によってはセルビアの大統領だったスロボダン・ミロシェヴィッチ(1941~2006年)のように大国によって失脚させられるかもしれない。
最初にあげたゲルツェンの書簡は、こうした地域にとっての1つの示唆を与えてくれるかもしれない。彼はこう述べている。
「中央集権化はスラブ精神と相容れない。連邦組織の方がその性格にとってはるかに固有のものである。自由な独立的な諸国民の同盟として結集することによってのみ、スラブ世界はついに真の歴史的存在となるだろう」
・・・・・・・・明日に続く
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https://youtu.be/FFT7iCHrvA8 ==【旧ソ連国がロシアに距離】侵攻開始に“不信感”勢力圏に亀裂==
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