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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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研究は戦争を止められない!!/廣瀬陽子(03/nx) _学究達=467

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年05月30日<ⰧⰊⰧ ◆ 聖女ジャンヌ・ダルクが汚染されたので、焼いて消毒した(1431年)。百年戦争: ジャンヌ・ダルクがピエール・コーション司教による異端審問により火刑。  ◆ 全米の自動車バカがインディアナポリスに集結し、500マイルのチキチキマシン猛レースを挙行(1911年)。  ◆ 全国の名無しさんのパラダイス「2ちゃんねる」が開設。その影響によりネット中毒が急増(1999年)。仕掛け人は西村博之。

本日記載附録(ブログ)

ロシアがウクライナに侵攻した背景とその行方を広厚に理解すべく、旧ソ連諸国紛争や「未承認国家」「ハイブリッド戦争」の著作

日本の政治学者=国際政治・比較政治学・コーカサス地域が研究テーマ

=黒海地域の国際関係・政治経済変動などが主な業績=

研究課題“ロシアのハイブリッド戦争とその影響”/‘14年12月以降 継続中

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

廣瀬陽子(03/nx)

◇◆ 第2回 ロシアが旧ソ連諸国の紛争で使う「未承認国家」とは =1/3= ◆◇

 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の廣瀬陽子さんは、「旧ソ連」の研究者だ。20世紀末にソ連が崩壊した後にできたロシアと周辺の国家群の関係を見てきた。現在、進行中の「ロシアによるウクライナ侵攻」の背景を、より広く厚く理解することを目標にして、まずは廣瀬さんのもっともコアな研究対象である、旧ソ連の紛争や未承認国家について教えてもらおう。

「旧ソ連の国家の中で、わたしが一番の専門として見ているのはコーカサスと呼ばれる地域なんです」と廣瀬さんは切り出した。

 ちょうど「侵攻」の開始から4カ月がすぎた頃の、慶應義塾大学藤沢湘南キャンパスの研究室だった。6月だというのに最高気温が35度に近い酷暑の午後で、建物全体が熱を帯びていた。そんな中で、日本から何千キロも離れた、あまり馴染みのない地域について、話を伺っていくことになった。

「コーカサス地域とは、その名の通りコーカサス山脈の南北の地域のことで、北コーカサスはロシア連邦のチェチェン共和国や北オセチア・アラニヤ共和国などを含みます。南コーカサスは、東西をカスピ海と黒海に区切られて、南側にはトルコ、イランとの国境線があり、ここには、ソ連崩壊後に独立国となった、アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアの3国があります」

 地図を見てみよう。近頃、わたしたちはメディアに掲載されるウクライナの地図をよく見ることが多いけれど、コーカサス地方はその「見慣れた地図」からさらに東側に視線を移したところにある。東西をカスピ海と黒海に挟まれ、中央部分にはコーカサス山脈があって、その南北に広がる地域をコーカサス地方と呼んでいる。なお、「コーカサス」は英語読みで、ロシア語では「カフカス」だ。ナショジオでは「カフカス」を使っているが、今回は、ロシア領内ではない南コーカサスの話が中心となるため、「コーカサス」と呼ぶ。

 さて、南コーカサスには、コーカサス3国、アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアがある。これらの国々は、それぞれ国内に未承認国家を抱えていたり(アゼルバイジャン、ジョージア)、密接な関係にある未承認国家を隣接国に持ったり(アルメニア)している未承認国家問題の当事者国だ。ということは、紛争の当事者国でもある。一方、北コーカサスは、ロシア連邦内だが、チェチェン紛争の舞台となってきたチェチェン共和国など「紛争」と密接に関連した名が見える。

「わたしは、アゼルバイジャンに留学して、旧ソ連の小国からロシアの外交政策を検討する研究をしてきました。その中で、主権国家であると宣言しながらも国際的に承認されていない『未承認国家』が、ロシアにとっての『近い外国』、つまり、旧ソ連諸国を勢力圏に留めるために利用されていることを見てきたんです」

 それでは、さきほどの地図に未承認国家の「仮」の国境を含めて描き込むとどうなるだろう。

 アゼルバイジャン共和国国内には、「ナゴルノ・カラバフ共和国」(未承認国家であることを括弧で表現。以下同様)があり、アルメニア人が実効支配している。「ナゴルノ・カラバフ共和国」に対して、アゼルバイジャン共和国は「法的親国」(国際法上、領土である)という立場で、一方、アルメニア共和国が「パトロン国家」として支援する立場だ。

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

【参考資料】 : ロシアとウクライナが「こじれた」複雑すぎる経緯(3/5)

Ω・Ω・Ω 歴史で紐解く「ウクライナは民族国家なのか」 Ω・Ω・Ω

=東洋経済ONLINE /政治・経済;ウクライナ侵攻、危機の本質= 的場昭弘: 哲学者、経済学者=

親米政権の発足が問題の発端に

第二次世界大戦では、ソ連はヒトラーのバルバロッサ作戦(1941年)によるソ連侵入によって、大きな被害を受ける。連合軍の勝利の後、ロシアはウクライナ共和国を拡大し、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、チェコスロバキアと直接接するように国境地域を拡大する。結果的にウクライナにロシア人以外が住むようになる。とはいえ、ウクライナの人口の多くはロシア語を話すロシア人であった。

1991年のソビエト崩壊によって、ソ連の共和国が独立していく。その中にウクライナもあったが、ロシアはこれらの地域がNATO(北大西洋条約機構)に入らないという条件付きで、独立を認めた。

ウクライナは、2014年の「マイダン」のクーデターで、ロシアと対立する資産家ポロシェンコが、大統領ヤヌコヴィッチをロシアに追放し、親米政権を創る。ここからウクライナ問題が起こる。ロシアは東部に軍隊を送り、その結果、ウクライナの中にロシアに近いルガンスク共和国とドネツク共和国が生まれたが、これをウクライナも西側も国として承認していない。一方クリミアは、ロシアに編入された。もちろんこれも承認されてはいないが。

ウクライナにとって不幸なことは、エネルギー資源を含め最も豊かなのが、この東部であることである。だからウクライナはこれらの地域の分離独立を認めることはできない。こうした問題は、何もウクライナだけではない。

ボスニア・ヘルツェゴビナの北にあるスルプスカヤ共和国も同じような状態が続き、ユーゴでの紛争を長期化させた。またスペインのカタロニア独立を求める運動を、スペイン政府が認めていないという問題もある。要するに近代国民国家の独立には、認められるものと認められないものがあるということだ。

ここに当然、大国が介入する余地がある。そもそもウクライナはヨーロッパに属するのだが、EUには軍事組織がない。あるのはNATOである。ソ連時代はワルシャワ条約機構があり、それが東欧を束ねていたのだが、今ではNATOが束ねている。しかし、ウクライナがこれに入るとなると、ロシアはNATOに包囲されることになる。

EUは独自の軍事組織を持つということを課題にしていたのだが、実際にはNATOの傘下に入ることになる。これがウクライナ問題をこじらせている最大の原因である。EUに参加すると、結果的にNATOに入ることになり、ロシアと敵対することになるからだ。もちろんEU独自の軍事組織をもてば、ロシアの近隣にアメリカ中心のNATOが軍事組織を持つことはない。しかし、EUの中でそうした軍事組織をアメリカが認めるはずはない。この問題がウクライナ問題を袋小路に導いているといえる。

・・・・・・・・明日に続く

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