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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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“バッタの子孫”の活動録/前野ウルド浩太郎(28/30)_学究達=462

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年05月23日<ⰧⰊⰧ ◆ ナポレオン・ボナパルト御一行がロシアへの遠足に出発、物見遊山の長期滞在、その後の地獄を誰もが予想できなかった(1812年)。◆ アメリカ軍が沖縄を解放した記念日。沖縄県民にとって最も大切な聖日で、毎年盛大に祝われる(1945年-沖縄戦の組織的抵抗が終結)。◆ 日米安全保障条約が、ゲバ棒やら火炎瓶が飛び交う中で大騒ぎした挙句、無事安穏に自然延長(1970年)。

本日記載附録(ブログ)

アフリカでしばしば大発生し、ユーラシアの農作物に深刻な被害を及ぼすサバクトビバッタ。

防除のために巨額の費用が投じられているが、未だに根本的な解決策は見出されていない。

『バッタを倒しにアフリカへ』と単身、西アグリカ・モーリタニアに渡った日本人がいる。

”愛するものの暴走を止めたい”と語る前野ウルド浩太郎、秋田市土崎港出身の人である。

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

参考資料: バッタに人生を捧げます!!

番外編 ;前野ウルド浩太郎(28)

◇◆ 天災レベルに大発生する害虫を愛する男が行き着いた"ある場所" ◆◇

――私もニコニコでの発表を拝見しましたが、その前に、池袋のジュンク堂で行われた博士の講演も拝見しています。すでに達人の領域でしたが。

前野「ああ(遠い目)……。よく人に『プレゼン上手だね』って言われるんですけど、がらっと変わったのはニコニコからです。あそこで、自分の今までのスタイルをぜんぶ変えました。スライドもデザイン的にものすごくかっこよくするとか。正直、ニコニコのプレゼンは自分の研究者としての人生賭けたくらいの思いでやりました。研究者としてまずバカにされないようにというのもありますし、かつ、『こんだけ研究ってアツいんだよ!』っていうのも伝えたかったし。研究者がダサいと思われているのは屈辱で、『研究者舐めんな』というのもあって」

――スライドのことばづかいもシンプルでしたね。

前野「あのスライドも、グラフィックデザイナーをやっている弟に、文字の大きさとか配置とか色使いとか、プロの人として訊いて。使う単語も、アニメやマンガの闘いの中のことばとか、シンプルかつ力強いものをのチョイスして。自分、ああいう場でつねに心がけているのは、1枚のスライドをTシャツにして自分が着たいかどうかを自らに問うというか」

――なるほど。確かに「我が生涯に一片の悔いなし」とかTシャツになってますね。

前野「自分のプレゼンでも文字だけのスライドも出てきてしまうんですけど、それをTシャツにして着たいか、ポスターにして自分の部屋の壁に貼りたくなるかを基準にしてます。料理人が自分で食べたい料理を出すのと同じかんじで、プレゼンは、つくります」

――そうやってプレゼンを鍛え上げてきた博士からすると、国際学会での発表デビューも、うまくいったという手応えがありますか。

前野「……いや……ヘコんで帰ってきました……」

博士はなぜヘコんだのか /

――前回のインタビューで、博士は「ヘコんで帰ってきました」とうなだれていました。何が原因ですか。

前野「……英語ですね。英語が自分はぜんぜん駄目なんだと。ネイティブの人たちが持っているものとは違う。足元にも及ばない。プロとしてやっていくための武器が、かなり欠けすぎていたなと。これはものすごく恥ずかしいんですけど、正直、他の人の発表を100%理解できていない。これはもう、お話にならない」

――なるほど、まず聴くほうの問題ですね。

前野「ほんとうに基礎的な話なんで恥ずかしいんですけど、正直『わかんねえわ……』というのがあって。きちんと鍛えないといけないなと。自分は、自分の納得いく仕事を発表する準備がまだまだできていないんです。早く自分の研究で世界中を『あっ!』と言わせたい。正直言って今回した発表は、まだ不本意なんです。ふつうの発表なんス。手元に温存しているアイデアをきちんとかたちにできたときは、『サバクトビバッタって、そんなことしてたのかよ!』と、世界の生物学者を驚かせる自信が自分はあるんです。早く、納得いく発表をしたい。そのための武器、英語をちゃんとしたい。これをいちばん思いました」

――ここで肝心なことを訊いてしまいます。なぜ学者さんは国際学会で発表するのですか? 研究成果を発表するのであれば、学術雑誌に投稿すれば足りるのでは。今はそれを世界中でインターネットを使って互いに見ているわけですし。

前野「国際学会に出るということは、名前を売るというメリットがあるんです。今回、恐ろしいと思ったのは、自分の名前が売れていないということです。自分、バッタの論文を23本出してますけど、ほんの一部の人しか自分の研究のことを知らなかった」

判明! 論文が読まれない理由 / 1--

――33歳で23本の論文、かなり多いほうだと聞きますが。

前野「多いと思います。けど、届いてない。自分としては『これだけ徹底的にやってるのに、なんで引用されないの?』って不思議だったんですけど、名前が売れていないということが理由だったんだと。学会で会って、話して、仲良くなって、そこでようやく、論文をチェックしてくれるようになるんだとわかりました」

――けっこうアナログな人間関係の世界なんですね。

前野「ええ。『人間関係? そうなのかっ!』とびっくりしたところはありました」

――会場での出会いはありましたか。ブログに《「お前があの研究した前野かっ!!」みたいなことがあったら超嬉しいな》と書かれていましたが。

前野「……一部、何人かはそういう人もいたんですけど……。中国人でトノサマバッタの研究している人と名刺交換したんです。『ああ、プログラム見たけど、私と同じような研究をしてるんだね』って程度で……。こっちは『いやいやいや、論文出してんスけど! 読んでないんじゃーん!』と、かなり衝撃を受けました」

――しかし、ババ所長の代打で、次回開催地の誘致活動プレゼンもやった。名前を売ることはできましたか。

前野「所長にも考え、あったと思うんです。所長はバッタ学会ではけっこう有名人で、西アフリカの代表も務めています。今回も何人もの人に『所長に会えなくて残念。よろしく言っておいてね』と言われました。誘致の会合に代打で出たことで、トップレベルの人たちとも顔見知りになれました。これは、大役を若者に与えることで、ふつう会えない人に会えるトレーニングをさせたいという所長の配慮もあったんじゃないかなと」

明日に続く・・・・・

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https://youtu.be/rx4_vv1Atbo  == Locust Invasion - Go Wild ==

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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森のなかえ

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