ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年04月07日<ⰧⰊⰧ ☆ ベートーヴェンが民衆のために戦った革命の英雄に捧げた革命の英雄を僭称した権力欲の山師をdisる交響曲を発表(1805年)。
☆ 戦艦大和、沖縄県へ決戦の活躍の雄姿を見せる間もなく米軍の戦闘機にボコられて海の藻屑に(1945年)。
☆ 手塚治虫のノンフィクション漫画『豪腕アトム』が、月刊誌「幼年」で掲載開始(1952年)。&so、ジャパニメーションの代表格『機動戦士ガンダム(初代)』、起動する(1979年)。 本日記載附録(ブログ)
天狗を彷彿する長い鼻―ぽんぽこりんの太鼓腹-川に飛び込む豪快なダイビング
姿も行動もユニークなテングザルを、ボルネオ島で3500時間以上も観察次々と新たな発見と仮説を生み出し、従来の常識を覆すような研究成果は多岐に渡る
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)自らの足でジャングルに分け入り、より近くで長期間観察するというフィールドワーク
松田一希(17) ◇◆ 第6回 テングザルから問う「人間とはなにか」 =2/3= ◆◇
なんだかんだと、目の前のフィールドでがむしゃらに観察し、そのデータからあらたな興味関心、研究の方向性が広がる話をしてきた。胃の中の微生物、糞の中の粒の大きさから、ヒトの社会性の進化まで。話を聞いていて、くらくらする。よくもまあ、ここまで広い範囲に話を広げられたものだ。
松田さん自身、なんてことない、とでもいうふうに語る。
「ドクターのテーマに選んだ時には、テングザルの論文はほとんどなかったし、ちゃんとやれば新しいことが分かりそうだからいいなと。最初は、それだけだったんです。その頃、テングザルの分類群、コロブス亜科って、あんまり面白くないと思われていたんですよ。葉っぱばかり食べているから競合が少ない。一般的に葉っぱってどこにでもありますから。だから、あんまり政治的な社会交渉とかないし、ニホンザルなんかだとシビアにある順位関係とかもあまりない。本当に、面白くないサルだという認識だったんですね」
そして、松田さんが、その「面白みのないサル」という思い込みを覆した。
「いくら葉がたくさんあるといっても何でもいいわけではないし、特に若葉を好みます。若葉がでるサイクルがあって、それによって行動が変わる。それに、果実やシロアリの巣まで食べていた訳ですからね。やっぱり、そんなに単純じゃないと言われはじめて、さらに霊長類で初の反芻の話がでてきたりとか、あとは重層的な社会について分かってきたり、何か特別な他じゃ見られないようなことがいっぱいある。あの鼻の長さもそうですしね。だから、本当にテングザルをやって良かったなと思います。面白いテーマがたくさんあって、まだまだ解明しないといけないことが幾らでもありますから」
そして、その面白いテーマを逐一見つけて、追及し、発表してきたトップランナーは、この5年ほど、間違いなく松田一希という、日本人研究者なのだ。
松田さんは笑う。
「でも、なぜこのサルの研究が大事なのかと言われたら、正直わかんないですけど。本当、何のためなんでしょうね。結局、自分が楽しいんです。人類社会の起源を探るとかも、何だかんだいって、楽しいからやってるだけであって。こんなことが分かったと知らせたらみんなびっくりするだろうなと論文を書く。それを読んでもらえて引用してもらえたら2度美味しい、みたいなかんじですね」
飽くなき好奇心と、それを伝えたいという情熱、それらが両輪になった時に、松田さんのようなタフでクレバーなフィールドの研究者が生まれるのだった。
さて、「なにか言い足りないことはありませんか」と2時間以上のインタビューの最後にぼくは聞いた。
多岐にわたる研究だから、これだけ話を伺っても話題にしていないテーマがある。てっきり、そういったもののことを話してくださるかと思ったら、松田さんはこんなふうに切り出した。
「うちの嫁さんの話はしておかないと、と思いますね。ぼくが最初のフィールドでここにいる間、一緒に来てくれたんです。結婚したのは2010年で、当時は婚約すらしていませんでした。普通に彼女という関係で、ここまでついてきてくれたんです。田舎だから、水浴びもそんなにできるかわからないからと髪まで切って、彼女なりに決意を持ってくれて……」
・・・・・・明日に続く・・・
…… …… 参考資料: サル特集 / チンパンジーの好奇心 (2/4) …… ……
人間を知らないチンパンジー
だが、グアルゴ三角地帯を含む広大なヌアバレ・ンドキ国立公園は人里から遠く離れており、人間の立ち入りがきわめて困難な場所だ。そのため、この地域のチンパンジーはこれまで人間との接触がほとんどなかった。最も近い集落はボマサという人口400人ほどの村だが、それでも50キロ離れている。このエリアには密猟者も伐採業者も、森を通り抜ける旅人もいない。
コンゴ共和国の国立公園2カ所を同国政府と共同管理するWCSは、グアルゴ三角地帯を「保護区の中の保護区」として、研究目的も含めて、完全に立入禁止にする考えだった。だが、1997年の内戦中に状況が変わった。近隣のカボ地区の伐採権を持つコンゴ林業(CIB)という会社が、ンドキ川とグアルゴ川の合流地点から数キロ南に材木運搬用の船着場を建設したのだ。「私たちは木材会社に後れを取るわけにはいきませんでした」と、モーガンは言う。1999年、彼はコンゴ人の助手一人を連れてグアルゴの森を徒歩で踏破し、大型霊長類の研究施設を開設した。その後、2001年にグアルゴを訪れたサンズがそのままとどまり、公私ともにモーガンのパートナーになる。深い森のただ中で、二人は研究に励んだ。
2008年、この「エデンの園」と無垢(むく)な住人たちの変化を知りたいと思い、私はグアルゴ三角地帯を訪れた。ここは今でも霊長類の楽園で、驚くほど多数のゴリラとチンパンジーが密集して暮らす。アフリカのほかの場所ではあまり観察されないことが、グアルゴでは頻繁に起きる。モーガンとサンズは、チンパンジーとゴリラが同じ木の果実を食べているのを目撃したことがあるし、チンパンジーがゴリラの物まねをするかのように、握りこぶしで胸をたたくのも見た。
だが、この数年で最も目覚しい発見は、チンパンジーの「道具セット」の使い方が詳しく分かってきたことだ。彼らの間で代々受け継がれてきた道具の使用は「文化」と呼ぶしかない。モーガンとサンズによる10年に及ぶ研究の結果、グアルゴの物語のテーマは、チンパンジーがどれほど人間を知らないかではなく、私たちがどれだけ彼らを知っているかに様変わりした。
雨期が始まる9月の蒸し暑いある朝、私はモーガンとサンズ、ガイドのボスコ・マングーソーと一緒にグアルゴの研究拠点を夜明けと同時に出発し、森へと続くゾウが踏み固めた小道を歩き始めた。一帯には、バスケットボールほどの大きさのトレクリア・アフリカナと呼ばれるクワ科植物の実から、アカテツ科のクリソフィルム・ラコルティアナのソフトボール大の実まで20種類以上の果実が落ちている。この多様さのおかげで、グアルゴはチンパンジーにとって魅力的な生息地になっているのだ。
私たちが目指していたのは、グアルゴ三角地帯に暮らしている14の群れの一つ、「モト・コミュニティー」の生活圏だ。やがて、チンパンジーの鳴き声が遠くから繰り返し響いてきた。その声を聞いて、私たちは大急ぎで移動を始めた。先頭を行くのは、バベンゼレ・ピグミーのマングーソーだ。5分ほどして、センダン科の木に5~6頭のチンパンジーがくつろいでいる姿が見えた。地上40メートルほどの高さだ。
私たちは双眼鏡で観察を始めた。群れに加わったばかりの若いいたずら好きの雌が、最近母親をヒョウに殺されたオーウェンとふざけ合っている。この新入りの雌(後に、モーガンとサンズは、私の妻にちなんでダイナと名付けた)はオーウェンを追い回し、近くの大枝に追い込んだ。
・・・・・続く・・・・
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=Why | (Nose) Size Matters=
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森のなかえ
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