ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年04月06日<ⰧⰊⰧ ☆ 1868年-五箇条の御誓文発布。14年後、御誓文は立憲政治の実現を公約したものと信奉する板垣退助が遊説先で斬りつけられる。板垣が「板垣死ストモ自由ハ死セズ」と叫んだ事で一躍有名に。なお板垣は命に別状はなかったが、「自由さん」はのちに死亡(1882年)。
☆ 児玉清が手の平を広げてアタックチャンス!と呟くクイズ番組が放映開始(1975年)。
☆ 旧制四高漕艇部員11名が琵琶湖で練習中に突風で遭難・死亡(1941年)。「琵琶湖哀歌」が女学生の必須唱歌に。
本日記載附録(ブログ)
天狗を彷彿する長い鼻―ぽんぽこりんの太鼓腹-川に飛び込む豪快なダイビング
姿も行動もユニークなテングザルを、ボルネオ島で3500時間以上も観察
次々と新たな発見と仮説を生み出し、従来の常識を覆すような研究成果は多岐に渡る
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
自らの足でジャングルに分け入り、より近くで長期間観察するというフィールドワーク
松田一希(16) ◇◆ 第6回 テングザルから問う「人間とはなにか」 =1/3= ◆◇
霊長類研究は、人類に近い動物の研究であって、人間を知る鏡であるという側面もある。特に、チンパンジー、ボノボ、ゴリラ、オランウータンなどの大型類人猿の研究は人類学と密接にかかわっている。ほかの霊長類研究も、しばしば、「人間とはなにか」を問う時に参照される。
実はテングザルも、そうだ。今までほとんど言及しなかったが、この点にも松田さんはかかわっている。
「重層化社会っていうんですが、人間がその最たる例で、家族という最小単位のグループがあって、そのまわりにも小さな社会があって、それがもっと高次の社会の一部になっていたりしますよね。霊長類でそういうのって意外と少なくて、人間の他には、ゲラダヒヒ、マントヒヒ、シシバナ属のサル(キンシコウなどを含む少なくとも3種)、そして、テングザルなんです。テングザルって、1頭のオスが複数のメスと一緒にいるハレム型だと思われていたんですが、それが川沿いの泊まり場などで、一緒になって重層化しているように見えるんですね。森の中ではその重層化が不明瞭になるので、ゲラダヒヒなんかとはまた違うものかもしれないんですが」
じゃあ、チンパンジーは? ゴリラは? と疑問に思うわけだが、チンパンジーは多夫多妻の群れ、ゴリラは基本的に一夫多妻のハレム型だが、それらを束ねる高次の社会があるわけではない。なぜ、ゲラダヒヒ、マントヒヒ、キンシコウなどのシシバナ属、そして、テングザルなのかと不思議だが、このあたりに目を付ける研究者は昔からいた。宮崎県幸島にてニホンザルの文化的行動を発見したことで有名な河合雅雄京都大学名誉教授(霊長類研究所元所長)など、「ゲラダヒヒは人類進化の隠れ里」という名言を残しているそうだ。だから、テングザルも、人類進化の隠れ里かもしれないのである。
では、松田さんは、こういった「大きな風呂敷」についてどう考えてきたのだろうか。
「重層化社会は、やはり昔から研究されているゲラダヒヒとマントヒヒが有名です。河合先生がやられたときに、霊長類で重層化社会があるのはその2種類しか知られていなくて、ここからヒトの社会の重層化のシナリオが分かるんじゃないかと話題になったんです。で、その後、中国のキンシコウで見つかって、テングザルでも何となくそれがあるんじゃないかという話になってきて、僕も絡んできたわけですね。ただ、マントヒヒでは、複雄複雌の大きな群れだったのが、乾燥地で食物が少なく、あってもそれが分散しているような環境に適応するために、小集団に分かれたり、またくっついたりを繰り返す過程で、小集団(ハレム)間の親和的な関係をある程度残しつつも、独立した小集団が形成されたというシナリオなんですね。崖の上の泊まり場では、たくさんの小集団が集まって眠るんです。テングザルの場合は、系統的にハレムがオリジナルな群れタイプなので、そのハレム同士が、何かしらの要因で集まって重層的な社会を形成しているという点で、ヒヒのシナリオと異なると思っています。川沿いの泊まり場だけで重層化が観察されていて、ちょっと違うかも知れないと、僕は言っているんですが」
なんだかんだと、目の前のフィールドでがむしゃらに観察し、そのデータからあらたな興味関心、研究の方向性が広がる話をしてきた。胃の中の微生物、糞の中の粒の大きさから、ヒトの社会性の進化まで。話を聞いていて、くらくらする。よくもまあ、ここまで広い範囲に話を広げられたものだ。
・・・・・・明日に続く・・・
…… …… 参考資料: サル特集 / チンパンジーの好奇心 (1/4) …… ……
コンゴ共和国の密林で暮らすチンパンジーは、人間観察が大好きだ。
熱帯雨林に雄のチンパンジーたちのけたたましい鳴き声が響いた。数年前、霊長類学者のデイブ・モーガンとクリケット・サンズがコンゴ共和国の奥地でキャンプを設営していた時のことだ。鳴き声はますます大きくなっていく。その群れは森の林冠を猛スピードで移動しているようだった。
チンパンジーたちは自分たちのキャンプを目指しているのだと二人は気づいた。しばらくして森は静かになったが、その数秒後、サンズとモーガンのほぼ頭上の木で穏やかな鳴き声がした。見上げてみると、大人のチンパンジーが当惑した様子でこちらをのぞき込んでいたのだ。
野生のチンパンジーが人間に遭遇すると、普通は驚いて逃げ出す。それも無理はない。人間はチンパンジーの命を奪うことが多かったのだ。野生のチンパンジーの調査が極めて困難なのは、チンパンジーのこうした“遠慮がちな”態度のせいでもあり、研究を始めるにあたっては、人間を見ても逃げ出さないように、長い時間をかけて、慣れさせる必要がある。
しかし、この時は予想外のことが起きた。人間に慣れていないはずのチンパンジーが逃げ出すどころか、仲間を呼び集めたのだ。間もなく別のチンパンジーが姿を現し、さらに3頭目、4頭目と増えていく。
林冠は騒がしい鳴き声に包まれた。研究者であるモーガンとサンズよりも、チンパンジーたちのほうが重大な発見をしたかのように大騒ぎをしている。彼らは夕方いっぱい、キャンプの上に伸びた大枝に座り込んだまま、人間が火を起こし、テントを張り、夕食の準備をするのを興奮した様子で観察した。
「伐採業者はアフリカ中部の至る所で、同じような光景を見てきたでしょう。そして密猟者はチンパンジーをすべて撃ち殺したのです」と、米国シカゴのリンカーンパーク動物園と野生生物保護協会(WCS)の自然保護研究員を務めるモーガン(40歳)は話す。彼はサンズとともに、過去10年間の大半を、コンゴ共和国北部に位置するグアルゴ三角地帯の研究エリアで過ごしてきた。そこはンドキ川とグアルゴ川の合流地点付近に広がる380平方キロの原生林だ。
二人はチンパンジーとの遭遇に畏敬の念を抱いたが、やがて、「この観察はいつ終わるのか」と思い始めたという。周囲は暗くなっていく。チンパンジーたちはどこにねぐらを作るつもりなのか。「案の定、彼らは私たちのテントの真上にねぐらを作りました」と、モーガンは言う。「私は『すごいぞ! 』と言いましたが、現地のガイドたちは『とんでもない! 最悪だ』と言って頭を抱えました」。チンパンジーの群れは一晩中、叫び続け、枝をゆすり、テントに尿や便をかけ、小枝を人間に投げつけた。
グアルゴの好奇心旺盛なチンパンジーが本誌で初めて紹介されたのは1995年。その記事では、人間との不幸な出会いを経験していないだけでなく、人間の存在自体を知らないとされたが、当時はこの報告を一笑に付す霊長類学者も少なくなかった。「人々の反応は、『好奇心? どう定義するのか』というものでした」と、米ワシントン大学の教授を務めるサンズ(34歳)は振り返る。「デイブから初めて話を聞いた時は、私も信じられませんでした」。アフリカ中部のジャングルには、探検家の後を付けまわし、人間を見るのは初めてであるかのように振る舞う霊長類がいるという逸話が以前からささやかれていた。しかし、森全体のチンパンジーがそうだという説は信じ難いものだったのだ。
・・・・・続く・・・・
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=Watch: Most Monkeys Don’t Swim, But These Do | National Geographic=
https://youtu.be/DfU7tTn2XF8
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森のなかえ
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