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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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霊長類学者”フィールドワークの鬼”/松田一希(02/nx)_学究達=417

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年03月18日<ⰧⰊⰧ

★ オラガ大将の新居が完成するものの、僅か4ヶ月で昭和天皇に追い出される(1929年)。 ★ 明治村が開村し、明治時代にタイムスリップが可能になる(1965年)。 &so、識者よ、視野を広く!!! この年に、ソ連の宇宙飛行士アレクセイ・レオノフが宇宙船ヴォスホート2号から離れて、史上初の船外活動を行った。 ★ 名古屋で勝手に帝王切開をされた妊婦が死亡、執刀医が失踪したまま事件は迷宮入りに(1988年=名古屋妊婦切り裂き殺人事件)。

本日記載附録(ブログ)

天狗を彷彿する長い鼻―ぽんぽこりんの太鼓腹-川に飛び込む豪快なダイビング

姿も行動もユニークなテングザルを、ボルネオ島で3500時間以上も観察

次々と新たな発見と仮説を生み出し、従来の常識を覆すような研究成果は多岐に渡る

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

自らの足でジャングルに分け入り、より近くで長期間観察するというフィールドワーク

松田一希(02) ◇◆ 第1回 野生のテングザルの研究フィールドに行ってみた! =2/3= ◆◇

 

 それにしても、オスのルックスは何度見ても異様である。巨大な鼻と太鼓腹に象徴されるのだが、双眼鏡で見ていると、やはり、非日常的な何かを感じてならない。

 というのは、単なる生き物好きの観光客の視点だが、松田さん以前の研究者は少なくとも観察場所だけは観光客と同じ距離で川から見て研究していた。その水準から研究をいっきに別次元に引き上げた松田さんは、はたしてどんなことをしたのか。

「足下が悪くて林の中での観察が難しいと言われていました。それと、夕方になれば必ず川辺に戻ってきて眠るので、ボートによる川からの研究が主流だったんです。僕はドクター論文のためのフィールドを探してここに来た時、言われているほど足下は悪くないと思ったんですね。だから中まで入って群れを追跡できないかと。その上で、個体識別して、長期間観察を続ける。それくらいやらないと新しい研究にならないと思っていました」

 実は、松田さんは、修士論文を南米コロンビアのクモザルの調査で書いている。個体識別した上での行動調査だったが、現地の治安が悪くなり、研究を継続できなくなったため、新たなフィールドが必要だった。その時に目をつけたのが、これまであまり研究されてこなかったテングザルなのである。

 群れで行動する野生動物を個体識別して研究するのは、日本のお家芸。ただし、この時点で、テングザルの個体識別法はまだ確立されていなかった。鼻の形でオスは識別できても、メスはさっぱり区別が付かないという状況が続いていた。また、前述のとおり、足下の悪さから、終日、群れを追っての観察も行われていなかった。やられていないことが多いため、挑戦しがいのあるフィールドだったわけである。

 

 松田さんは、初見で「足下が悪くない」と判断したわけだが、たしかに松田さんの決意と覚悟をもってすれば、歩いて追跡できる範囲ではあったらしい。ただ、毎年の洪水期には足下が悪いどころの騒ぎではなく、「足下がなくなる」ことも身をもって知ることになる。ワニの存在を知りつつ水につかりながら調査し、13カ月間で3506時間もの観察時間を稼いだことは、超人的な努力だ。

    朝6時から18時半まで、つまり、陽の光がある間はずっと観察する日々。つまり、テングザルが川辺で眠る時間以外ずっとくっついてまわった。また、これまで誰もできなかったメスの個体識別法を尻尾の形を詳しく見ることで確立するなど、厳しいフィールドを、体力と知力で乗り越えた。その挿話と成果は、博士論文として世に出、また、その後も様々な専門雑誌に発表され続けている。

 調査の中でも、基本的かつ特別きつかったこととして松田さんが述べるフェノロジー調査について、最初に触れておこう。

 フェノロジーとは「生物季節学」などと訳されることが多く、つまり、テングザルの森にどのような植物があり(これだけなら植生調査とも言うだろう)、どの時期にどういう植物が花を咲かせたり、実をならせたりといったことを理解するものだ。テングザルが何を食べ何を食べないのか、いつどのような行動をとるのか、などを見ていく際に、こういった調査を同時進行しておけば、森の環境変化と行動との関係を議論できるようになる。

 松田さんの場合、一定の基準で選んだ2000本以上もの木について、毎月1度、葉の量や開花、結実の状況など調べ続けた。テングザルの群れそのものを追い、超人的な観察時間を確保しながらのことだから、その「きつさ」は想像を絶する。

・・・・・・明日に続く

 

…… …… 参考資料: 松田一希はテングザルを愛している霊長類学者!(1/2) …… ……

=松田一希(テングザル研究者)___【情熱大陸】より=

プロフィール

松田一希(まつだ いっき) / 年齢:38歳 / 生年月日:1978年 / 出身:静岡県 / 職歴:京都大学霊長類研究所、日本学術振興会など。 / 出身校:同志社大学工学部 卒業後、北海道大学大学院地球環境学科研究科の博士課程を修了。 / 所属:現在は中部大学創発学術院准教授、京都大学野生動物研究センター特任准教授も兼任。

【霊長類学者の知られざる経歴】

まず名前を聞いても、なかなか存在を知っているという視聴者は少ないかもしれません。さらに松田一希さんの肩書となる霊長類学者なるものが、ごく一般的であれば何を意味するのか、少々分かりにくい分野です。

まず松田一希さんの現在の仕事先とは中部大学の創発学術院にて、准教授を務めます。さらに京都大学の野生動物研究センター特任准教授も兼任します。

この就業先だけでも、松田一希さんはエリートと察せられますが、ただし進学した同志社大学は一浪してから、入学を果たしています。ただ学生時代は現在と、あまり縁のない工学部に在籍しました。

その当時はセラミックスについて研究していたので、もともと松田一希さんは学生当時に霊長類学者になりたくて、そのための知識を専門的に学んだわけでないというのが伝わる経歴になるでしょう。もちろん霊長類学をめざすために、何かしら英才教育を受けたわけでもありません。

しかし松田一希さんが、霊長類学に興味をもつようになったきっかけは、まさに進学した同志社大学で工学部により、そこでセラミックスの研究に取り組むことが関係しています。

 【霊長類学者になるきっかけとは】

同志社大学の工学部に進学し、そこでセラミックスの研究をしたことが、霊長類学者に進む意識に向かうとは、なかなか興味深い出来事でしょう。

松田一希さんは霊長類学者に進む選択に至るのは、セラミックスの研究が直結するわけではなく、たまたま他の研究室がクモザルの調査をおこなう研究に、同行したのがきっかけになります。

そこで動植物に触れることで初めて知ることから、動植物について松田一希さんの目には不思議なことが多く、謎めいた存在として映ります。

そこから動植物の生態に魅了されていくことになり、現在は本格的な研究に取り組む専門の学者にまでなるほど、松田一希さんが霊長類学者に進むきっかけになります。

【テングザルの研究とは】

2005年からテングザルの研究を開始しています。霊長類で唯一の反芻(はんすう)行動を発見。反芻とは一度飲み込んだ物を再び口に戻して、再び咀嚼(そしゃく)する事です。これにより効率よく栄養を吸収できるそうです。牛やヤギなども行う行動です。

その発見も松田一希さんの調査によるものです。主流だったボート上からの観察を止めました。これだと観光客と同じですからね。森や川にどんどん入って行きました。そして個体を識別して長期観察を行ったそうです。

これがフィールド調査の鬼と呼ばれる所以です。今はテングザルの鼻はなぜ大きいのかを調べているそうです。誰もが抱く素朴な疑問ですよね。その謎が明かされるのが楽しみですね。

・・・・・・明日に続く

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=Regurgitation and remastication in Nasalis larvatus (adult male)=

https://youtu.be/1Qth6oP84Uo  

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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森のなかえ

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