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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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動物園を学問の場と捉え探究 /村田浩一(04/nx) _学究達=409

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年03月06日<ⰧⰊⰧ

☆★ 倶知安町で豪雪の最中に映画でも観て楽しもうとしたら、観衆の熱狂が過熱する大事に。単独の建物としては日本最悪の犠牲者を生み、余りの惨禍に先帝陛下が見舞金を下賜するまでに至った(布袋座火災・1943年)。☆★ この季節、大学の卒業旅行で世界一周をさせようと日本航空が世界一周便を就航させる(1967年)も、パンナム・BOACなどの欧米大手の競合に敵う筈も無くたった5年で終了。☆★ リクルートの創業者から未公開株を貰って得をしたNTTのドン(1989年)やゼネコンにも政界にも睨みを利かせた小沢一郎の師匠(1993年)など政治とカネをめぐる一件でお縄になる特異日。

本日記載附録(ブログ)

「動物園」は福澤諭吉が『西洋事情』ではじめて使った言葉だ

英語は”Zoological Park”/“Zoological Garden”であり、 忠実に訳せば「動物学公園」

「横浜動物園ズーラシア」の 村田浩一園長は学者であり教育者である

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

人はいかにして大切な価値観に気づき、人生の軸を見つけるのか

村田浩一(04) ◇◆ 第2回 村田園長が動物園に科学が必要と思いいたるまで =2/2= ◆◇

 動物を馴らしておかないと、いざ病気になったり怪我をした時に、治療のために近づくことすらできない。人間よりも力の強いチンパンジーはそうだし、クマやゾウなどもそうである。亀井さんは、それを「コーヒー牛乳」などで解決していたわけだ。投薬したり、採血したりする必要がある時にどうするかというのは、動物園では常に問題になっていて、今ではターゲットトレーニングなどが取り入られることが多い。

 ターゲットトレーニングについて簡単に解説すると……差し出した棒(ターゲット)などに、体の一部を触れるように指示を出し、指示どおりにできたら「ごほうび」(たいていは、食べ物)を与える。それを日々繰り返すことで、採血の時には腕を差し出させたり、投薬の時には口を開けさせたりできるようになる、といったものだ。しかし、当時はそのようなものは知られておらず、亀井さんはまさに独創的な方法で解決していたわけである。

 村田さんが、亀井さんのやり方を超えなければならないと考え始める契機は亀井さんが退職した後、高齢のチンパンジーが死に始めた頃だったそうだ。

「解剖して骨格標本をつくると、骨がボロボロなんです。大学の歯科学の先生に見てもらったら、完全に骨粗鬆症だって。栄養面のバランスが崩れた結果だと言われて。亀井さんの背中を見ながら動物飼育はこういうもんだと思ってたのは、実は違うんじゃないかなって思いました。それで、アメリカに行ったり、海外の文献を読んでみると、向こうは飼育をサイエンスとして考えていますよね。感情に欠けるようにも思うんだけど、非常にクリアで実用的な考え方を持ってて、飼育のスタンダードをつくろうとするわけです。亀井さんのやり方は普遍化できないけど、誰でもできるスタンダード。キュレーターが、実際に飼育するキーパーやアルバイトに情報を与えて、生理的に正しい栄養成分とか、飼育方法とか、マニュアル化するわけです」

 このあたりが、村田さんが、動物の飼育をサイエンスとして考え、ひいては、動物園にまつわる応用科学、動物園学が必要だと信じるようになる変わり目だった。「動物園学」という言葉は、実は1975年、村田さんが海外の大学に行くためにアルバイトに明け暮れていた頃、上野動物園園長だった中川志郎氏が『動物園学ことはじめ』(玉川大学出版部)という本で使っている。村田さんもその認識にやっと追い付いた。

 マニュアル化というと、日本では役立たないものの代名詞のように語られることがあるが、その点はどうなのだろう。

「たしかに、マニュアルって金太郎飴的な感じで印象がよくない。でも、実際はそうじゃなくて、サイエンスとして動物を飼育することを、アメリカの園長やキュレーターはしっかり認識しているんです。例えば、最近は私たちが、きちんと栄養学の知識が必要なんじゃないかと話し始めたときに、彼らはもっと先のことを議論してる。クマに必要な栄養で、あるたんぱく質、それもアミノ酸レベルでどれぐらい必要なんだろうだとか。その差は大きいですよ」

 村田さんは、2001年に王子動物園の職を辞して、大学研究者のキャリアに足を踏み入れた。そして、野生動物医学、野生動物学の研究者として、外側から動物園とかかわる研究にも手を染めてきた。そして、2年前から再び動物園に深くかかわることになったわけだ。今度は園長として。

 信念はさらに強くなっている。動物園は科学に基づくべき。今回のインタビューは主に飼育技術について語ることが多くなるが、それだけではなく、展示についての科学、建築についての科学、教育についての科学、動物の福祉についての科学、動物園の経営についての科学、それぞれがあってよいし、なければならない、と強く思うようになったという。

 例えば、建築についての科学というのに違和感を覚える方もいるかもしれない。しかし、前にも例えに出した畜産学であれば、ある家畜に適した建築というのは常に研究され進化している。

 畜産は、我々の社会で大きな産業活動だが、もしも、我々が動物園を社会にとって大事なものと感じ、よりよい機能をになって欲しいと願うなら、こういったことをひっくるめて、応用科学の1分野として動物園学があるべきだというのは非常に説得力がある。

次回は“第3回 ペンギンを全滅させる鳥マラリアを「再発見」”に続く

…… …… 参考資料: チャンスをつかむかどうかは自分次第(4/4) …… ……

動物園から伝える環境保全の大切さ
【よこはま動物園ズーラシア園長/日本大学生物資源科学部特任教授・村田浩一】

次に思いを引き継ぎたい

現在もズーラシアの園長として、野生動物の魅力を多くの人に伝えています。 同時に、環境保全の重要性を伝える活動も実施。 社会や経済、政治、教育も含め、自然環境と人、そして動物の健康をひとまとめに考える「ワンヘルス」の考え方を普及する役目も動物園は担っています。

ワンヘルスは世界では2000年代初頭から知られていますが、日本ではまだまだ認知度が低い考え方です。 私はOIE(国際獣疫事務局)という、家畜の健康を司る国際機関の野生生物専門家グループに属し、他の国際機関と共にワンヘルスの取り組みを実施。 日本大学の特任教授としても、学生たちに野生動物保全の大切さを伝えています。

動物園では、小学校高学年の子どもたち向けに「ズーラシアスクール」という保全教育プログラムを開催。 半年間、月1回土曜日に動物園に来てもらい、講義やワークショップなどを通して環境保全について学んでもらいます。 最後に迎える卒業式では、子どもたちに発表をしてもらうのですが、こちらの予想を超えてくる内容が多く、毎回驚かされています。

環境保全について学んだ子どもたちは、家に帰ると親に「どうしてそんなにゴミを捨てるの?」「プラスチックって使っていいの?」と質問を投げかけているそうです。 そんな彼らも、10年すれば大人になります。 知識や環境保全について考えることを当たり前だと感じる価値観を持った大人が増えて社会を変えることで、未来はきっと明るいものになる。 そう私は希望を抱いています。

環境教育はネガティブな印象を与え、不安をあおるものが多くありますが、私は自然の素晴らしさや動物の魅力をポジティブに伝えていくことが大切だと思っています。 その役目を担えるのが動物園であり、逆に担えなくなるなら世界に動物園は不要となるでしょう。

生物の進化を一年間に置き換えたとき、私たち人類は「12月31日の23時37分に生まれた存在」と言われます。 その中でどう生きていくかは自由。 最悪の結果を受け入れる覚悟さえあれば、意にそぐわない生き方に耐える必要はありません。 しかし、私を動物園に引き入れてくれた園長や大学に呼んでくれた研究者などがいてくれたように、人は独りではなく、誰かに支えられて生きています。 自分の出した成果も、一人で成し得たものではないのです。 そうして磨かれてきた自分の思いを、大切な人に引き継ぎたい。 子どもたちや園の職員たちにつないでいく努力を続けたいと思っています。

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=【ズーラシア公式】よこはまのどうぶつえんのプロモーション映像=

https://youtu.be/eFvI6etTUKc  

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/c9eed68f95129d1e9ba741a243068283

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森のなかえ

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