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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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動物園を学問の場と捉え探究 /村田浩一(03/nx) _学究達=408

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年03月05日<ⰧⰊⰧ

☆★ 3・5の語呂合わせで巫女の日。 &so、ミスコンの日。これも語呂合わせと思いきや、本当に日本初のミスコンテストが開かれた日だったりする(1908年)。☆★ 日本初のスッチー採用試験結果が発表された(1931年)ことから、スチュワーデスの日でもある。フェミニストから苦情が出そうな一日。☆★ 横田空域関係なく飛べる戦勝国特権で富士山を低空から見物しようとしたBOAC機が空中分解して、乗員乗客全員が犠牲となる(1966年=英国海外航空機空中分解事故)。

本日記載附録(ブログ)

「動物園」は福澤諭吉が『西洋事情』ではじめて使った言葉だ

英語は”Zoological Park”/“Zoological Garden”であり、 忠実に訳せば「動物学公園」

「横浜動物園ズーラシア」の 村田浩一園長は学者であり教育者である

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

人はいかにして大切な価値観に気づき、人生の軸を見つけるのか

村田浩一(03) ◇◆ 第2回 村田園長が動物園に科学が必要と思いいたるまで =1/2= ◆◇

 よこはま動物園ズーラシアの村田園長は、動物園での飼育員・獣医師の現場経験を持ち、大学教授として野生動物の研究に携わり、目下、動物園長でもある、という希有な存在だ。

 海外、特に北米、欧州では、動物園長がアカデミックな経歴を持っていることは普通だし、それどころか、日本では飼育課長と訳される「キュレーター」も高度な専門職として、博士号を持っていることが多い。日本の飼育課長はむしろ行政職的な立場だから、名刺に英語でcuratorと書き、国際会議に出席したりすると、どことなく変なことになる。北米、欧州の動物園関係者は日本の現状を知っており、日本のcuratorの生物学的な知識レベルにあまり期待を寄せていないがゆえに、それほど表だって問題になることはないのだが、悲しいことだ。これは園長についても言える。

 村田さんは、専門性において、国際的に引け目を感じずに済む珍しい「日本の園長」だ。そこにいたるまで、どのような経路を通ってきたのか。そこには、20世紀の日本の動物園と21世紀の今を結ぶ線が1本引かれている。

「今、動物園に就職する若者は、百倍以上の倍率をくぐり抜けないと入れないですから、意識が高いです。でも、私は、そんなふうではなくてとにかく海外で暮らしたかった。1975年に獣医学科を卒業して留学しようと思っていたんです。それで、就職せず山小屋で働いたり、デパートで冷蔵庫を売ったり、とび職をしたりして、お金を貯めて、それでも足りないから国費留学を目指したんですが、ハワイ大学に落ちてしまって。そうこうするうちに、家庭の事情でお金を稼がなければならなくなって、神戸市に就職したんです。最初は保健所勤務でした」

 のちに王子動物園に配属になる村田さんが、最初は保健所勤務というのは、当時としてはそれほど驚くことではなかったはずだ。今とは違って、多くの動物園が地方自治体の直轄だった。保健所や食肉衛生検査所などに配属される獣医師が、通常の人事異動で動物園に動くこともよくあった。もちろん、その逆も、である。

「いざ保健所で働き始めたら、やっぱり大学で獣医学を学んだのだから、動物と接する仕事をしたいと思いまして、そのうちに青年海外協力隊の試験を受けようと。時間がもったいないから、当時、土曜日は半ドンだったので、土曜日の午後と日曜日に動物園に行って実習させてもらったんです。その時、亀井一成さんがすごく親切にしてくれて、彼の後についてチンパンジーの飼育をさせてもらってました。それで1年くらいたった時に、当時の園長がそんなに動物園がいいなら入れてやると、私を事務職員との交替で異動させてくれたんです」

 名前の出てきた亀井一成さんは、神戸市立王子動物園の伝説的な飼育員だ。日本ではじめてチンパンジーの人工哺育に成功したり、数々の業績をあげてきた。著書も多い。ぼくは90年代の終わり頃、戦後のペンギン飼育史を掘り起こす仕事をしていたときにお会いしたことがあり、豪放磊落にして繊細な観察眼の持ち主として印象づけられた。2010年に亡くなった時には、日本の戦後動物園史の一時代が終わったと感じた。村田さんは、レジェンドである亀井さんに手を引かれる形で動物園の世界に足を踏み入れたのだった。最初が事務職というのが意外なのだが、実質的には飼育員の仕事も、獣医師の仕事も任されるようになっていく。

 その頃の村田さんにとって、動物園の仕事の基準は、生ける伝説である亀井さんだったようだ。

「今から考えるとおかしいなと思うことでも、当時は素直に感心してました。例えば、亀井さん、チンパンジーにオレンジジュースとかコーヒー牛乳とかアイスクリームとか、平気であげてたんですよ。それで、言うんです。『コーヒー牛乳やるの、どうしてか知っとうか、こうちゃん。こんなんに馴らしとったら、薬いつでもやれるやろ』って、それで、もう納得してましたね」

・・・・・・明日に続く

…… …… 参考資料: チャンスをつかむかどうかは自分次第(3/4) …… ……

動物園から伝える環境保全の大切さ
【よこはま動物園ズーラシア園長/日本大学生物資源科学部特任教授・村田浩一】

横浜市の動物園は先進的で、特にズーラシアは計画段階から欧米の進歩的動物園を参考に作られていました。 特に驚いたのは、動物園内に研究所が設けられていたことです。 私が理想にしていた研究のできる動物園がすでに日本に作られていたことは衝撃で、同時に羨ましさも強く感じました。 公共の施設である動物園だからこそ、レクリエーション中心ではない研究や学問に関する役目を担える。 有識者との議論を進める中で、研究成果の発信をするなら市営で、それができないなら民営も考えざるを得ないという話にまとまりました。

あるとき、委員会メンバーでありズーラシアの園長を務めていた方が突然亡くなられ、園長不在の期間が続きました。 また、私もステージⅣの胃がんの診断を受け、胃全摘手術を受けることに。 母の言葉を胸に、意にそぐう生き方を模索してきましたが、闘病体験により、さらに自分の人生を大切にしたいと思うようになりました。 明日死ぬかもしれないのだから、今日を大切に生きなければと深く感じました。

ズーラシアの園長不在期間が2年となったある日、園長就任の打診がきました。 幸いがんは再発せず元気でしたが、今後どうなるかはわかりません。 話を受けていいものか悩みました。 そんな私に、市長が「私の知り合いに胃がない人が何人もいるけど、長生きしていますよ。大丈夫です、ぜひ受けてください」と言ってくれたんです。 その言葉に背を押され、再び女神の前髪をつかむ覚悟を決めました。

園長として一番強く思っているのは、職員に専門性を意識してほしいということ。 大学にいたころから研究の重要性を感じてきた私は、これからの動物園職員は単なる「動物好きの飼育係」ではなく、野生動物の専門家であるべきだと確信しています。 サイエンスとして動物を理解し、日々のケアをする。 さらに動物を研究し、外に向けて成果を論文として発信していく。 その力を職員たちに身につけてほしいと、園内で大学と同じような講義を行うことにしました。 日本の動物園をけん引する人材を育てていきたいと思ったのです。

また、野生動物を知る上では自然環境も無関係ではありません。 私は高度経済成長期を生きてきたこともあり、環境汚染による公害病の問題も見てきましたし、遊び場にしていた海岸が汚れてゆく変化も身近に感じてきました。 私にとって、野生動物と環境の保全をひとつの繋がりとして捉えることは当然のこと。 その思考回路があったので、動物園で地球環境保全の発信活動も始めました。

次回は“次に思いを引き継ぎたい”に続く

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=3【ズーラシア公式】ズーラシア園長より=

https://youtu.be/1K9HWFs_8qs 

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/52f1b2a8c5cb23c1b48cd22918d44c3d

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森のなかえ

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